『フルサトをつくる』(伊藤洋志・pha)

20141001book.jpg ■おもしろいタイトルの本をみつけました。『フルサトをつくる』です。「故郷」ではありません。「フルサト」です。そもそも「故郷」だと「つくる」ものでもありません。そもそも「故郷」は、自分の意志でつくったり選択したりできるものではありません。でも、「故郷」ではなくて「フルサト」なのです。

■タイトルからすれば、いっけんしたところ「ゆるゆる」の本のように思えますが、いや、なかなかどうして。かなりの「本気度」です。「ゆるゆる」の着ぐるみのなかは、意外と…なのです。(本文、続きます)

目次

はじめに―― 21世紀のスーパーディフェンシブ生活体系のすすめ 伊藤洋志
はじめに―― 帰るべき場所は自分でつくろう pha

第1章 フルサトの見つけかた pha
人の縁をたどっていこう /人・環境・交通 /面倒臭くなって行かなくならないためには

第2章 「住む」をつくる  伊藤洋志
「どこに住むか」についての考え方 / 家をどうやって探すのか? フルサトの家確保条件 / 建ててしまってもいい、小屋作戦 / フルサトのきっかけづくりは瞬発力が必要 / 遠くと連携しよう / フルサトを行き来する意義 / 行ったり来たりを無理なくする方法

第3章 「つながり」をつくる pha
「つながり」をつくる /移住者コミュニティがあると楽 / ときどき来る人のネットワーク / ゆるい流動性をつくる /骨は埋めなくていい? /オープンとクローズドのあいだ /「人を集める」と「人を集めない」の使い分け

第4章 「仕事」をつくる――「頼みごと」をつくる 伊藤洋志
フルサトでの「仕事」になる要素 /家計と自給力について 経済は何かが交換されて循環すればよい /古きナリワイをアップデートする 都会に住みながらもフルサトでやれるナリワイの考え方 / 土地を持たない遊撃農家 /仕事はお金を正しく使うことから

第5章 「文化」をつくる pha
日本中どこでも都会的な文化が楽しめるようになった? / 観光客向けの文化と住人向けの文化 / 自分たちで町を作る / カフェという都市的文化空間 / 小さな図書館をたくさん作ろう / 旅と日常のあいだ / 文化は楽しみながら作れる / 生活とともにある文化 / 都会の人を呼んでくるという手もある / 一つずつ必要なものを作っていく面白さ

第6章 「楽しい」をつくる――「〜したい」をつくる 伊藤洋志
フルサトならではのテーマを探求する / 温泉掘るぞ!――老害問題を防ぐという一大テーマに挑む / 古代の人たちもフルサトをつくっていた / 田舎はチャレンジするスペースが空いている / 目指せニンジャ幼稚園――田舎ならではの教育を考える / ヨタヨタのジャンキーと健康優良不良少年 / 「都会は冷たい、田舎には刺激が無い」を超えて

第7章 フルサトの良さ――多拠点居住の意義 pha
都会と田舎を往復する暮らし / 都会への人口の集中の歴史 / 家族制度と住居形態の変遷 / 家は一人では使いにくい / 複数人で複数の家を使ってみよう /自分が楽しいことをやっているだけ / 都会と田舎を連動させよう

あとがき 伊藤洋志
あとがき pha

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