【台風25号】千葉・印旛沼の堤防決壊 独自調査…堤防に“ある現象”か 「何度沈んでも」ラーメン店の葛藤 ──気象ニュースライブ(日テレNEWS LIVE)
▪️26日に放送された報道番組です。動画の編集がうまくできておらず、同じ内容が繰り返されるされていますが、番組の中で専門家である山梨大学の大槻順朗さんがとても大切なことを説明しています。まだ、千葉県や国は公式に発表していませんが、「浸透破堤」の可能性があるのだそうです。決壊していない周辺の堤防を確かめると、水が染み出した跡、土砂が水とともに吹き出す「噴砂(ふんさ)」の痕跡が確認されており、今回の印旛沼の決壊が「浸透破堤(しんとうはてい)」であった可能性が極めて高いと注目されていました。
▪️千葉県は、今年、3回に渡り大雨の被害を受けました。短期間に尋常ではない大雨が降りました。その結果、空からの激しい雨と、印旛沼の急激な水位上昇により、堤防の中の水が飽和状態になり、堤防内部の土の粒子同士の結びつきがとても弱くなり、堤防全体の強度が急激に低下していったようです。加えて印旛沼の水位が異常に高くなり、水圧が高くなり、堤防の内部に水がどんどん浸透し、堤防の中に「水みち」と呼ばれる通り道ができ、水が土砂を削りながら外外側へ吹き出そうとするのだそうです。番組では、その実験の様子も紹介していました。水が噴き出すと堤防の法面が崩れていき、堤防は決壊するわけです。連日の豪雨による堤防内部の崩壊が決壊につながるということは、印旛沼だけの問題ではありませんね。
▪️番組では、大槻順朗さんが、今回のような気候変動によって毎年のように豪雨に襲われる時代は「ハード対策だけですべてをコントロールするのは難しい」と語っています。もっと幅の広い強固な堤防を建設するという発想だけではだめだというご指摘でしょう。そのような「公助」としてのハード事業の限界にどう対応していくのか。
▪️番組では、長らく停電が続いている市原市のご家庭の様子も伝えていました。小さなお子さんのいる家庭です。思いの外停電が長引いているけれど、子どもたちが暗い気持ちにならないように気をつけておられました。キャンプで使用するライトで生活されていました。災害時、弱い立場の子どもや高齢者、そして障がいある方達へのケア、大切ですよね。病院だけでなく、自宅で治療をされている方達の中にも、停電で大変だった方がおられるのではないかと思います。番組で印象に残ったのは、「仲間がたくさんいて助けてくれる」と話されていたことでした。パーソナルな「共助」の関係がきちんと地域に存在していることが窺えます。すごく大切なことだと思いました。普段から日常的なつながりがあるのですね。
▪️番組でもう一つ強く印象に残ったことがあります。大網白里市で「ラーメンみたけ」を経営する池田隆宏さんです。池田さんは、今年は、短期間に3度も被害を受けてお店が大変なことになりました。本当にお気の毒です。大網白里市のある九十九里平野は、「海岸砂丘(砂州)の形成」と「台地の浸食」という2つの大地の動きが深く関係して形成されました。長い年月をかけて、こちらの平野には「くぼ地」と呼ばれる周囲よりも標高が低い土地が生まれることになりました。この「ラーメンみたけ」もそのような地形の特徴を持った土地にあったようです。本当にお気の毒です。でも、池田隆宏さんはこういうふうにも語っておられました。「お客さんがめちゃくちゃ声をかけてくれた」、「洗濯機いらないかとか」そういう声に支えられていると。「ここはあたたかい町、前を向いてやっていかなければならない、待ってくれる人がいる限り」と。店主と常連客との関係、これも「共助」のひとつでしょう。被害を受けた場合、どうやって再建するのか。経済的なことがすごく大切なことはわかります。加えて、こういった「共助」の関係があることで、被害を受けても耐えて前向きな気持ちになれる、これある種の社会的なレジリエンスですね。
【追記】▪️関西の私たちも、堤防決壊について真剣に考えなければならない時代になりました。
【ヨコスカ解説】千葉豪雨が示すリスク 大阪・淀川は本当に大丈夫?もし決壊したら…【かんさい情報ネットten.】