滋賀県立大学を訪問

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■昨日は、午前中、瀬田キャンパスで仕事でした。コロナ禍の中、学生が調査に出かける際は、担当教員が書類を書いて申請しなければならないのです。けっこう煩雑なんですね。それから学外にもメールをして、本の編集作業もして…と諸々の用事を済ませてから、午後は南彦根・八坂にある滋賀県立大学へ移動しました。

■滋賀県立大学では、ひさしぶりに高橋滝治郎さんにお会いしましたと。県庁の農政部長をされている時は、滋賀県の取り組みが、FAOによって「世界農業遺産」に認証されるようにと、まるで祈願するかのように、多くの滋賀県庁職員の皆さんと一緒に「100kmウルトラウォーキング」を何度も一緒に歩きました(いつも前半でいてきぼりにされ、私がゴールした時は、すでに帰宅されているというパターン…)。今は県大の地域連携担当理事をされおられます。お会いしたのは短い時間でしたが、お元気そうでした。

■高橋さんにご挨拶をした後は、環境科学部の瀧健太郎さんの研究室を訪問しました。特定非営利活動法人「琵琶故知新」の理事長としてお話を伺いました。予想通り、とてもおもしろいお話をお聞かせくださいました。河川工学、小さな自然再生等がご専門です。瀧さんのこれまでのお仕事についてお話しいただきながら、合意形成の問題についてにいろいろ学ぶことができました(これ、「琵琶故知新」のサイトで記事になる予定です)。瀧先生、ありがとうございました。瀧さんへのインタビューを終えて、これから大津に移動しました。「琵琶故知新」の理事の皆さんとの打ち合わせです。このブログにいくつも書いてきましたが、「びわぽいんと」の運営に関する打ち合わせです。コロナ禍で、ちょっと足踏み状態なのですが、少しでも前進しなければなりませんからね。

「オーパル」さんを訪問

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20200929opal4.jpg■昨日の午前中、参加している市民団体「水草は宝の山」(水宝山)のメンバーの皆さんのところへ伺いました。この「水宝山」を母体して設立された非営利活動法人「琵琶故知新」の最近の活動状況について、事務局長の藤澤栄一さんと一緒にご説明するためです。

■まず最初に伺ったのは、湖西の琵琶湖畔にあるスポーツ・環境体験施設「オーパル」代表取締役の山脇秀錬さんです。「オーパル」について少しご紹介しますが、修学旅行等、学校向け琵琶湖体験学習 ・琵琶湖での活動を中心とした自然体験 ・カヌー(カヤック)、ウォーターボール、ウェイクボードなどのスクール ・ドラゴンボートの普及活動 ・子どもを対象としたレーシングカヌー教室などを事業として取り組んでおられます。

■さて、山脇さんには、まず「びわぽいんと」の進捗状況をご説明いたしました。「びわぽいんと」とは、facebookやこのブログでもご紹介してきましたが、琵琶湖の環境保全活動に取り組む諸団体がつながり支え合うための仕組みです。
オーパル
びわぽいんと

■「びわぽいんと」の進捗状況についてご説明したあと、「オーパル」に隣接する浜の様子を拝見させていただきました。今、琵琶湖の水位は低下しているわけですが、それなりの量の水草が漂着していました。また、浜に近いところにも水草が流れ着いていることが確認されました。それらの水草、腐敗すると大変臭くなります。しかし、水からあげて乾燥させれば、そのような悪臭はしません。しかも、土壌改良剤(水草堆肥)として利用することができます。

■今は「オーパル」さんだけで除去をされていますが、将来的には、このような水草の除去に環境ボランティアが参加することができないか、そして除去したのち乾燥させた水草を、地域の菜園の土壌改良剤として使えないか、そのあたりのことを「水宝山」や「琵琶故知新」としては活動の課題においています。活動のメインの浜は、堅田の真野浜になりますが、「オーパル」が管理されているこちらの浜についても、真野浜とは少し違ったスタイルで水草の有効利用を進めることができればと考えています。

■少し遠くを眺めると、東近江市からバスやってこれらた中学生の生徒さんたちが、「オーパル」のドラゴンボートに乗っておられるのが見えました。コロナ禍のために修学旅行に行けなかった代わりに、こうやって琵琶湖を楽しんでおられるようです。

【追記】■私は、琵琶湖の周囲にある個々の浜と、そこに隣接するコミュニティや地域の実情に応じて、漂着する水草の有効利用の仕組みがあって良いと思っています。また、そうでないといけないと思っています。そのような水草有効利用の仕組みを「小さな循環」と呼んでいます。外部から「小さな循環」を繋いで「大きな循環」にしてやろう…などとは思ってはいけません。「小さな循環」の中で参加される皆さんにとっての参加することの「意味」がきちんと担保されることが非常に重要だからです。「小さな循環」は小さいままで良いし、それが大切だと思うのです。その上で、異なる多様な「小さな循環」と緩やかにどう連帯していくかが問われることになります。

■このような「小さな循環」とは別に、「大きな循環」があっても良いと思います。毎年、滋賀県が刈り取り船で南湖の水草を刈り取っています。大量の水草を刈り取っています。それらの大量の水草は陸地で乾燥させ、無料で配布されていたと思います。税金を使って刈り取っているので、刈り取った水草をどういう仕組みで有効利用していくのか、そこには様々な制約条件があるのではないかと思います。理想を言えば、刈り取った水草から生まれた経済的価値を、刈り取りの費用に還元していくような社会的仕組みができて欲しいと思います。

underwaterのイノウエダイスケさんにお会いする。

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■先週の土曜日、特定非営利活動法人「琵琶故知新」の理事長として、イノウエダイスケさんにインタビューさせていただきました。イノウエさんは、「underwater」というタイトルで、京都や琵琶湖の川に生息する魚たちの様子を動画作品にまとめて発表されています。イノウエさんの公式サイト(イノウエさんはポートフォリオと呼んでおられますが)のプロフィールによれは、私の子どもの世代に近い、2人の男の子のお父さんです。お若いです。お仕事では、一級建築士として設計をされています。

■私は、たまたまTwitterでイノウエさんのことを知り、作品の数々に大変感動しました。そして、とうとう実際にお会いしてお話を伺わせていただきたいと、私の方から無理にお願いをしたのです。イノウエさんのことについては、このブログでも一度ご紹介しています。「UNDER WATER」。こちらもご覧いただければと思います。

■イノウエさんへのインタビュー、大変充実したものでした。思わず、インタビューであることを忘れて、淡水魚・川談義を楽しんでいる自分にふと気がついてしまいました。楽しかったな〜。少し時間がかかるかもしれないけれど、インタビューをもとに作成した記事は、「琵琶故知新」の公式サイトに掲載させていただく予定です。インタビューをさせていただいたのは、特定非営利活動法人「琵琶故知新」の理事で、「琵琶故知新」設立の母体となった市民グループ「水草は宝の山」代表の山田英二さんが経営される民宿「きよみ荘」の前にある真野浜です。美しい浜です。そして、背中の男性がイノウエさんです。イノウエさんへのインタビューを、山田さんにお願いをして、真野浜と琵琶湖の北湖を眺めることのできる「きよみ荘」の食堂でさせていただきました。

■イノウエさんの作品をご覧になって、生態学、生物学にとっても価値があるとお考えになる人もおられると思います。もちろん、そうなのかもしれません。しかし、私には、イノウエさんの「心象風景」であるように思えました。「心象風景」とは、「現実ではない、心の中に浮かんだ架空の風景」のことを言います。こう書いてしまうと誤解を招くかもしれません。イノウエさんの作品は、確かに現実を写したものなのですから。しかし、イノウエさんの作品からは、イノウエさんがこれまで川との関わり、淡水魚と関わってきた長い時間と、そしてそのような時間の中で醸されてきた優しい眼差しが浮かび上がってくるように思うのです。どのような作品にするのか、どのようなフレームの中で淡水魚の生き様を捉えるのか、そのような眼差しが作品のメタレベルのところにしっかりと存在しているように思うのです。

■さてさて。私はプロのライターではないので、「琵琶故知新」の公式サイトにイノウエさんへのインタビューを記事としてアップするのには少し時間がかかるかもしれませんが、どうか楽しみにしていただければと思います。

地域の金融機関の来訪

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■昨日の午後は、特定非営利活動法人「琵琶故知新」の理事長としての仕事でした。某信用金庫の支店長さんにご訪問いただき、事務局長さんと2人でお話をさせていただきました。私たちのNPOの理念や、運営をしていく「ぴわぽいんと」について、強く共感をしていただくことができました。嬉しいですね。

■また、信用金庫側の地域課題についてもお話をお聞かせいただきました。NPOとして取り組めるかどうかは別にして、NPOを応援してくださっているIT企業さんだと、なにか貢献ができるのではないかなと思い、そのようなお話をさせていただきました。うまくいくと良いなあと思います。地域の金融機関と一緒に仕事をさせていただいた経験はありませんが、それぞれの「持ち味」を活かしあいながら、地域課題を解決するスキームが生まれてきたら良いなあと思います。ちょっと、この辺り、次の理事会の時にでも理事の皆さんとディスカッションしてみたいと思います。

第32回地球研地域連携セミナー「びわ湖の水草 市民がはじめる環境自治」


Part 1


Part 2
■第32回地球研地域連携セミナー「びわ湖の水草 市民がはじめる環境自治」の動画です。Part 2.の最後の方で特定非営利活動法人「琵琶故知新」からお話をさせていただいます。30分過ぎあたりですかね。私、好き放題話していますね。どうかご容赦を。でも、自分の気持ちをストレートに話させていただきました。「他人事を自分事として考えられる人たちが、少しずつ横につながって、支えあって…」。ありがとうございました。

ナガエツルノゲイトウ

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■今日は、大津市の真野浜に行きました。真野浜は、市民団体「水草は宝の山」(「水宝山」)の活動の拠点となる浜であり、まだ大ぴらっにはしていませんが、特定非営利活動法人「琵琶故知新」の「マイビーチプロジェクト」でも関わっていくことになっている浜でもあります。今日は、特定外来生物(植物)であるナガエツルノゲイトウが真野浜にも侵入してきたことから、その駆除について、真野浜で民宿を経営されているる山田英二さん、琵琶湖博物館の中井克樹さん(兼・滋賀県庁琵琶湖環境部自然保全課主幹)、県庁自然環境保全課の職員の皆さんと、現場を観察しながら相談してきました。ありがとうございました。中井さんや職員の皆さんから丁寧なご説明をいただきました。およそ駆除の方向性は確認できました。ただ、駆除はとても大変ですね。大変ではあるのですが、山田さんが代表を務める市民団体「水草は宝の山」の活動、特定非営利活動法人「琵琶故知新」の「マイビーチプロジェクト」の中で、ナガエツルノゲイトウの駆除に取り組んでいくことにしました。水際だけでなく、砂浜にも小さな矮性のものがけっこう根付いているんです。駆除というと、何か辛い気持ちしか湧いてこないように思われるでしょうが、前向きな気持ちになる工夫をしながら、取り組んでいこうと思っています。

■滋賀県庁琵琶湖環境部自然保全課では、毎年、琵琶湖の湖岸のオオバナ水キンバイやナガエツルノゲイトウ等の特定外来生物(植物)のモニタリングと駆除をされています。中井さんからは、これまでは緊急度の高い、水路、運河、河口、内湖等に繁茂する特定外来生物(植物)の対応に追われてきたけれど、やっとこの真野浜のように陸地に生えているものにも対応できるようになってきたとお聞きしました。ただ、行政だけで駆除できることなど不可能で、活動地域住民や市民と連携しながら力を合わせて駆除ができればとのご意見をいただきました。私たち「水草は宝の山」(「水宝山」)や特定非営利活動法人「琵琶故知新」の活動が、そのような連携のモデル的な活動になればと思っています。

■また、とても面白いことにも気がつきました。滋賀県庁琵琶湖環境部自然保全課のモニタリングによれば、山田英二さんが丁寧に熊手で掃除をされている浜からは、ナガエツルノゲイトウは見当たらないのです。ひょっとして、因果関係があるのではないかと思い、中井さんにお聞きしたとろ、熊手で撹乱していることが、結果として特定外来生物(植物)を定着させないようにしている可能性はあるというお話でした。里山が適度に人が手を入れることで保全されるように、浜も人が適度に手をいれることで(熊手による漂着した水草の掃除して撹乱すことで)保全されているのかもしれません。

「琵琶故知新」の理事会

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■金曜日の晩は、特定非営利活動法人「琵琶故知新」の理事会でした。出席は、私も含めて7人。そのうち3人の方がZoomによる出席で、お1人欠席でした。この理事会、だいたい月1回のペースで開催しています。「琵琶故知新」では公式サイトも整え、環境保全活動を相互に支え合うための「びわぽいんと」の仕組みを、これから稼働できるように鍛え上げていくための活動に入る予定だったのですが、新型コロナウイルスの感染拡大の中で、活動が停滞してしまいました。どうやって前進させていくのか。この日の理事会では、お互いにアイデアを出し合いました。もっとも理事会とはいってもご覧の通り、ビールなども飲みながらリラックスして、みんなで夢を語ることを楽しんだわけです。もちろん、夢だけ語っていては前進しません。琵琶湖汽船の川戸さん(副理事長)の提案をもとに、ロードマップと役割分担を明確にすることになりました。近江ディアイの藤澤さん(事務局長)と私とで叩き台を作り、次回の理事会で意見をいただく予定です。私自身、NPOの運営は初めての経験で、いろいろ勉強になります。六十の手習…というやつでしょうか。

■こちらは「琵琶故知新」の公式サイトです。この公式サイトを開設した目的は、「びわ湖で活躍する人たちとびわ湖について情報を探している人たちをつなぎ、多くのみなさんにびわ湖の環境問題に関心をもってもらうこと」にあります。それぞれの方が、それぞれの立場から琵琶湖に関心をお持ちかと思いますが、その関心の持ち方は様々です。様々と書きましたが、言い換えれば、その多様性や多元性を活かすようなネットワークが生まれれてくると素敵だなと思っています。

■この公式サイトの「びわ湖トピックス!」では、インターネット、メディア、公共団体、ブログなど、さまざまな琵琶湖に関する情報を「びわ湖トピックス」としてこちらのコーナーでお知らせしています。琵琶湖に関する情報を探そうと思うと時間がかかってしまうことから、こちらのコーナーを見ていただければ、皆様の欲しい琵琶湖情報に出合えるかもしれません。その他にも、「びわ湖あれこれ」、「人・団体」、「食・体験」、「イベント」等で、様々な情報を提供してまいります。どうぞ、よろしくお願いいたします。

■「びわぽいんと」については、こちらからご覧ください

■「琵琶故知新」では、滋賀県内の環境保全団体やグループの皆様、CSRやCSV、それからSDG’sに関心をお持ちの企業の皆様、行政機関の皆様に、この「びわぽいんと」に関してご説明に上がることを予定しています。どうかよろしくお願いいたします。また、大津市の真野浜をベースビーチにして、様々な楽しみながら水辺環境の保全に取り組み、素敵なビーチにしていくための活動に取り組みたいと思っています。また、こちらのブログでもご紹介させていただく予定です。
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春の湖(うみ)、春の里

■外出を自粛していますが、近くに車で買い物には行きます。そのついでに、市民団体「水草は宝の山」と特定非営利活動法人「琵琶故知新」で一緒に活動している仲間、民宿きよみ荘の経営者である山田英二さんを訪問してきました。訪問した時は、ちょうど作業をされている最中でした。民宿を経営されていますが、新型コロナウイルスで予約にキャンセルが出ているとのお話でした。厳しい現実ですね。世の中は新型コロナウイルスの感染拡大で大変な状況ですが、山田さんが掃除をされている真野浜は、穏やかな春の湖(うみ)でした。丸い板に描かれた蝶々、これは山田さんが製作されたオブジェのようです。山田さんが作業をされいる側には、廃材を使ったプランターが置かれていました。このプランターにはアイリスが植えられていました。そのうちに、真野浜に飾られる予定です。

■山田さんは、経営されている民宿の前に広がる真野浜を大変大切にされています。時に大量に流れ着く水草等も、濡れたまま腐敗して不快な悪臭が発生する前に、丁寧に岸に熊手で引き揚げて砂浜で乾燥させて、回収のうえ処理されています。そのようなコツコツと努力をされてきたわけですが、山田さんご自身は、「楽しいからやっているんです」とおっしゃいます。山田さんがこうやって浜の掃除をされていると、不思議なことに、たくさんの方たちが散歩にやってくるようになりました。写真をご覧いただけばご理解いただけると思いますが、大変気持ちの良い浜です。しかし、そのような浜も、流れ着いた大量の水草から悪臭が漂ってくるような浜であれば、誰も近づきません。山田さんによれば、最近は、ゴミ袋を持って浜に漂着したゴミを回収しながら散歩をする方達がいらっしゃるようです。素敵ですね〜。

■一般に、人の手が加わらなくなった自然環境、人の意識から遠のいてしまった自然環境は、劣化していくリスクが高まりますが、この真野浜の場合は逆ですね。山田さんが丁寧にお世話をされ、多くの人が「自分たちの浜」として意識するようになってきたのです。市民団体である「水草は宝の山」の活動は、この山田さんの日々の実践からスタートしてしています。このような例が、琵琶湖の周りのあちこちに生まれてくるためには、どのようなことが必要なのでしょうか。私たちは、そのために特定非営利活動法人「琵琶故知新」という団体を設立し、「びわぽいんと」という仕組みをこれから立ち上げようとしています。私は、小さな地域の日々の実践を「つなぎ」、そのような多くの方達による実践が身近な環境を保全していることを「しらせ」、多くの皆さんが日々の実践を「ささえる」ことが可能なになるような仕組みだと考えています。
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■山田さんとお別れした後は、買い物の続きをして、自宅の比較的近くにある新興住宅地「仰木の里」に行きました。この住宅地には、大きな公園があります。公園の横には川が流れていて(川というよりも、住宅地造成に伴って造成された放水路…のような感じでしょうか)、川と公園や住宅地をとの間の法面にはたくさんの桜が植えられています。その桜がこの季節、とても美しい風景をこの住宅地に生み出してくれます。多くの方たちは、新型コロナウイルスたいつくのためにマスクをして、社会的距離を保ちながら、公園の散策を楽しんでおられました。このような公園は、この住宅地の価値を高めていると私は思うのですが、お住まいの皆さんはどのようにお考えなのでしょうね。
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「阪本屋」さんを取材

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20200331sakamotoya4.jpg■新型コロナウイルス大変なことになっています。関西の学生への感染がニュースになりました。うちの大学の学生や教職員の皆さんへの感染も大変心配です。また、昨日、志村けんさんがコロナでお亡くなりました。そのニュースに多くの皆さんが衝撃を受けました。発症から2週間で…。恐ろしいです。

■そのような日だったのですが、昨日は特定非営利活動法人「琵琶故知新」の公式サイトに掲載する記事の取材の予定が入っていました。感染に注意をしながら、大津市の長良にある老舗の鮒寿司屋である「阪本屋」を訪問し、6代目、若旦那(専務)の内田真太郎さんからお話を伺いました。「阪本屋」さんは、明治の最初に現在の長等の地に開業された老舗の鮒寿司店です。初めて、鮒寿司の製造・販売を始めたことで知られています。そのあたり、以前、内田さんからお話を伺わせていただいていたのですが、今日は初めて聞いた大変驚いたことがありました。

■長等の「阪本屋」さんは、膳所城下にあった料理屋「阪本屋」から暖簾分けをして開業されました。その膳所城下にあった本家でもある「阪本屋」(明治年代に廃業されています)は、膳所藩に出入りしてお殿様の料理も作っておられました。ということは、「阪本屋」さんの鮒寿司のルーツ?!は、膳所のお殿様が召し上がっていた鮒寿司なのか…と、驚いたわけです。

■内田さんからは、このようなお店に関わる歴史だけでなく、実にいろんなお話を伺いました。特に、鮒寿司の原料は琵琶湖固有種ニゴロブナであることから、内田さんが琵琶湖の環境のことをどのように考えておられるのか、その辺りについても丁寧にお話を伺うことができました。そのことについては「琵琶故知新」の公式サイトに掲載される記事をお読みいただければと思います。記事が掲載されるのは少し先のことになるかと思いますが、ふと思い出したら、以下の公式サイトをご覧ください。すでにいくつかの記事が掲載されていますが、いろいろ取材先からも厳しいご指導をいただきながら、試行錯誤でやっています。どうか、暖かい目で見守っていただければと思います。

■昨日は自宅用に「阪本屋」さんで、ホンモロコのナレズシ「もろこ寿司」と、「ゴリの飴炊き」を買いました。「もろこ寿司」は初めていただきました。何か得をした気分です。
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低炭素社会の実現に向けて、山間地域に暮らす。

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■ 20年ほど前から環境経済学者の仁連孝昭先生とおつきあいさせていただいています。文理融合の研究プロジェクトでご一緒したのがお付き合いの始まります。そのころは、日本福祉大学に勤務されていましたが、その後は滋賀県立大学に異動され、定年される頃は副学長もされていました。現在は、滋賀県の環境審議会の会長や様々な団体やNPOの役職を務めておられます。今日は、その仁連先生の滋賀のご自宅に伺いました。そして、特定非営利活動法人「琵琶故知新」として取材をさせていただきました。「琵琶故知新」のサイトにはたくさんの琵琶湖関連、環境関連の記事が載っています。それらは県内在住のライターさんたちにお願いしているのですが、今回は理事長の私も同行して取材をさせていただいたのです。

■「低炭素社会の実現に向けて、できるだけ地域の中で、地域の中のモノのつながり、人のつながりを大切にしながら暮らしていこう」。そのような思いから、仁連先生は山間地域にある古民家を改造して、地域の間伐材や廃材を燃料に暮らしておられます。大工さんに指導を受けながら、ご自身で改造されました。もちろん暖房は薪ストーブ。お風呂のお湯も薪ボイラーで沸かされています。補助に太陽熱も利用されています。薪割りは先生ご自身で。寒さを凌ぐことも、お風呂に入ることも、ご自身で薪割りをしなければできません(明日は、地域の方と共同で購入した薪割り機が届くことになっているそうです)。先生は、歳をとって都会に暮らしても、身体を動かすことがないとおっしゃいます。体力が落ちていくわけですね。しかし、ここでの暮らし、薪割りをする暮らしは、結果として体力を維持することにも繋がります。

■電気代は月に1,000円ほどだそうです。電気を使うのは、冷蔵庫と照明とパソコンぐらいでしょうか。お米は地域の農家が生産したもの。残念ながら野菜は、比較的近くにあるスーパーで購入されています。というのも畑で作ってもすぐに猿に食べられてしまうからです。先生の構想では、まず畑を覆う檻を作って、その中で野菜作りをしていく…ということになっています。その野菜があれば自宅で漬物もできます。漬物桶を置くスペースも確保されています。ご自宅裏の農地で、蕎麦を栽培される予定です。生きていくために、そして暮らしていくために必要な仕事は、ここには沢山あります。私たちは、暮らしていくために現金収入を得ることを仕事と呼んでいますが、先生の暮らしではそうではないのです。近代化する以前は、人は暮らしに必要なものを自分たちの手で生み出していました。そのことを仕事と呼んでいました。そのような意味で、仁連先生は仕事をもう一度自分たちの手に取り戻そうとされています。また、そのような生き方をされる方たちとつながっていこうとされています。

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