台風により浜に漂着する水草
![]()
![]()
◾️ここ最近、災害が続きますね。集中豪雨、台風、酷暑…。この投稿は、2018年7月25日から8月3日に発生した台風12号の後の出来事になります。この台風12号の影響で、7月29日(日)に開催予定だった龍谷大学社会学部の地域連携型教育プログラムである「大津エンバワねっと」の前期発表会が中止になりました。正確には延期ですね。懸命に発表準備をしてきた学生たちは、残念だったと思いますが、仕方ありません。どうしたって自然には勝つことはできません。
◾️ということで、朝食を食べながらfacebookを眺めていると、山田 英二さんからの投稿が目に飛び込んできました。山田さんは、琵琶湖・南湖の水草の有効利用の社会的仕組みを作ろうと活動している市民グループ「水草は宝の山」=「水宝山」の代表です。堅田や琵琶湖大橋の近くにある真野浜で、山田さんは民宿を経営されています。そして、夏場は、水泳客の皆さんのために、夜明けの頃から浜に打ち上げられた水草やヨシ屑を綺麗に清掃されています。私も参加している「水宝山」の活動は、この山田さんのボランタリーな清掃活動から始まっています。浜自体は、山田さんの私有地ではないので、山田さんの義務でもなんでもないのですが、山田さんは「浜の清掃は自分の趣味、やっていて楽しい」といつもおっしゃっています。さて、今朝の山田さんの投稿は、そのような山田さんでも浜が大変になっているから協力して欲しいという依頼の投稿でした。
先日の大雨に続き、今回の台風で更に大量の藻などが打ち上げられました。
来場者に快適に過ごしていただきたい。
琵琶湖をいつもきれいにしたい。
その思いがかなわない状況かもしれません。
出来れば、みなさんの協力が欲しいです
◾️そうです。どうしたって、自然には勝つことができません。ということで、真野浜に駆けつけました。すでに8人ぐいの方達で清掃は始まっていましたが、私は、「水宝山」の会員として、あえて一番困難な場所の水草除去に取り組みました。ということで「水草バスターズ!!」。真野浜の一番北の方は、少し出っ張っています。おそらく浜欠けしないように土木工事がしてあるのかなと思いますが、その地形がトラップのようになり、水草が分厚くマットのように溜まっていたのです。分厚い場所は50cmぐらいまで体積していました。
◾️さて、除去作業に取り掛かったはいいものの、持参した熊手ではお話しになりません。ということで、自分で手で担いで除去することにしました。水草は濡れているときはそれなりの重さがあります。なかなか大変な作業なのですが、綺麗になっていくと、山田さんがいうように楽しいのです。そうそう、自分の庭を綺麗にするときのあの感覚、あの満足感と似ています。自分の土地ではありませんが、この浜を「自分たちの浜」と思って綺麗にすると、なんだか浜が喜んでくれているような気がして気ます。そういう人が増えて、加えて、この浜を何かの企画で楽しむことができれば、何かここには「コモンズの創造」とでも呼ぶべき現象が生み出されていくのではないかと思います。
◾️おそらく、現段階では、台風で浜に打ち上げられた水草の山は、乾燥した後に、焼却処分されることになります。しかし、「水宝山」としては、これを土壌改良剤(水草堆肥)として地域の中でうまく利用できる仕組みを作りたいと考えています。利用しながら、地域の皆さんに真野浜にもっと関心を持っていただく、「自分たちの浜」として活用してもらう、そういう小さいけれども素敵な循環が生まれるような仕組みを作っていきたいと考えています。「真野浜ファンクラブ」のようなものが結成されたらいいなと思います。もちろん、その中に「水草バスターズ」も結成されますよ、必ず‼︎さて、水草の除去作業、強い雨が降ってきたことから、午前中で引き上げることにしました。でも、一応、皆さんと力を合わせてなんとか水草を除去できたのではないかと思います。ただ、浜も綺麗になりましたが、市役所に処分してもらうためには、乾燥させてそれを袋に詰めなければなりません。その作業もなかなか大変なのです。
【追記】
◾️私は神戸出身ですが、神戸の須磨海岸では「SMILE BEACH Project」という取り組みが行われています。なにか、ヒントがあるかもしれません。
韓国に出張します
![]()
◾️今月の9日から11日まで、韓国の木浦に2泊3日で出かけることになりました。木浦の「国立海洋大学校」で開催される「 韓国 川の日大会 国際河川フォーラム 統合水管理のための面点汚染源の管理政策と住民参加方法」で、琵琶湖の事例を元に「主題発表」というものを行います。まあ、基調講演かな。私の他にも、ベトナムの方による講演もあります。
◾️関空から仁川国際空港までは良いとして、問題はその後の鉄道です。どの駅で、どう乗り換えたらいいのかな…。現在、韓国側の方にお尋ねしています。旅慣れないので、こういう時はちょっと不安になりますが、あちらの列車に乗れるのが楽しみ。でも楽しみは、それぐらいかな。すぐに戻ってこなくてはいけないので。木浦に行くためには、まずソウル市内の龍山という駅まで移動するようです。そして、湖南線のKTXに乗るようです。それじゃ、龍山駅までは?ソウル駅まで行き、いったん地下鉄1号線で2駅移動する。これであっているのかな…と不安になってfacebookでつぶやいたところ、高校時代の同級生が、「Googleで調べれば」と教えてくれたので(今や多くの皆さんには常識的なことなのかもしれないけれど…)、やってみたらよくわかりました 。木浦に行くためには、まずソウル市内の龍山という駅まで移動するようです。そして、湖南線のKTX(韓国の新幹線)に乗るようです。それじゃ、龍山駅までは、まずはソウル駅まで行き、いったん地下鉄1号線で2駅移動する…という感じのようです(これであっているのかな)。まあ、こんな感じでして、あまりに頼りない私のことを韓国側の事務局スタッフの方が心配され、ソウル駅で私を出迎えて木浦まで案内してくれる人を派遣してくださることになりました。ちょっと、一安心。というか、情けないおじいさん…です。
父の日
![]()
■先日の日曜日は父の日でした。父の日の前に、大阪に暮らしている娘から「太陽のタマゴ」が届きました。高級なマンゴです。この「太陽のタマゴ」が届いたことで、「あっ、そうや父の日なんや」と気がつきました。娘も息子も、社会人になってからは、毎年、何か父の日にプレゼンをしてくれます。もちろん、誕生日や還暦のお祝いもしてもらいました。本当に、ありがたいですね。
■さて、今年のプレゼントである「太陽のタマゴ」、高級品であることはわかっているのですが、どんな風に生産しているのか、そのことを一度も考えずにパクパクと食べてしまっていました。生産地は宮崎県。宮崎県の「みやざきブランド推進本部」のホームページを覗いてみました。次のように説明してあります。
宮崎のマンゴーは、「完熟」にこだわり、樹上で熟し自然に落果したものだけをネット袋でキャッチし収穫します。一度食べたら忘れられない、トロピカルで濃厚な甘みが多くのファンを魅了しています。
どんな果物でも、母なる樹の栄養をたくさんもらっておいしくなるため、樹から離れるときが一番おいしいのです。完熟マンゴーは、その瞬間を逃さないように一つひとつの果実をネットで包み、果実がネットに自然に落果するのを待って収穫します。産地では、この方法により、マンゴー本来のおいしさ、香りを十分に蓄えた果実を消費者の皆様に安定的にお届けできるように、計画的な生産出荷に努めています。
■なるほど、手間暇をかけて生産されているのですね。ネットで包んで、自然に落果したものをキャッチするのか。そうやって完熟させるんですね。どうりで美味しいはずです。ただし、この美味しいマンゴ、人によってはかぶれるらしいですね。というのも、マンゴはウルシ科の仲間だからだそうです。
『滋賀の農業水利変遷史』
![]()
■今週の火曜日、授業が終わったあと、滋賀県庁農政水産部農政課を訪問して、農政課の方達と一緒に取り組んでいる事業に関して、諸々の打ち合わせを行いました。その際、この報告書をいただきました。素晴らしいですね。 龍谷大学農学部の野田公夫先生が中心となってまとめられたものです。インターネットでもご覧いただけます。
■以下は、その目次です。
1滋賀の水利変遷 概要
01社会的背景と水利の変遷
技術の向上と水利
むらの成り立ちと水利
水利の近代化と開発
環境保全と自然との共生02特徴的な滋賀の農業水利
琵琶湖の水位変動と湖辺のかんがい
古来より開発が進んだ河川農業水利
補給水として開発が進められた地下水
Part1 安定した水利のもと古来より発達した農村のむら社会
Part2 安定した水利のもと古来より発達した農村のむら社会
Part1 伝統を誇る持続可能な稲作文化
Part2 伝統を誇る持続可能な稲作文化2 地域毎の水利の変遷
01湖南地域
湖南の水利マップ
祇王井の伝説
Part1 野洲川流域の水利施設
Part2 野洲川流域の水利施設
杣川流域のため池
棚田地域の水利と保全02湖東地域
湖東の水利マップ
湖辺の水郷における半農半漁の生活と田舟の伝承
Part1 古来から続く井堰と現在の新しい形態…愛知川流域
Part2 古来から続く井堰と現在の新しい形態…愛知川流域
大中の湖の干拓と開拓
日野川流域の大規模なポンプによる揚水かんがい
ほ場整備とむらの景観の一大変化…宇曽川流域
地域水利への誇り…犬上川流域03湖北地域
湖北の水利マップ
高時川流域の水利
姉川流域の水利
西野水道の大工事
湖北の農事文化04湖西地域
湖西の水利マップ
安曇川流域の水利施設
鴨川流域の水利事業
いまでも残る条里地割
淡海湖築造の苦労あとがき
NHKスペシャル「縮小ニッポンの衝撃 労働力激減 そのとき何が」
![]()
▪️先日放送されたNHKスペシャル「縮小ニッポンの衝撃 労働力激減 そのとき何が」を見て、まさに衝撃を受けました。番組の内容は、以下の通りです。公式サイトからの引用です。
人口減少がもたらす過酷な現実を映し出し、反響を呼んだNスペ「縮小ニッポンの衝撃」の放送から1年半。さらなる衝撃の未来図が見えてきた――労働力不足だ。約30年後には人口1億に迫る日本。生産年齢人口(15-64才)はピーク時と比べ3500万人減少する。その時、誰が社会を支えるのか?鍵の一つが高齢者だ。「一億総活躍」が叫ばれる今、会員数73万人・平均年齢72歳のシルバー人材センターでは派遣労働が年5割のペースで拡大している。宅配、保育補助、調理、送迎、配車などあらゆる分野で戦力となり、フルタイムで働くことも可能に。変貌するシルバーの実態が全国調査で明らかに。もう一つの鍵が外国人だ。東京の中心部で進む大規模開発では外国人が現場を仕切り欠かせぬ存在となっている。しかし、見通しは楽観できない。現在、最大の労働力供給源となっているベトナムでは、台湾、韓国、欧州各国などとの熾烈な争奪戦が起きている。AIやロボットによる代替策は?日本は生き残れるのか?徹底ルポで迫る。
真野浜で「水宝山」の作戦会議(琵琶湖の水草問題に取り組むプロジェクト(その12))
![]()
▪️長らくこのブログの更新がストップしていました。それでも、毎日、どなたかが覗いてくだるので、本当に申し訳ない気持ちです。かつては1日に何回もエントリーすることがありましたが、ここ2ヶ月は、なかなか更新できず、半ば放置したよつな感じになっていました。そこには、いろいろ事情があるのですが…。還暦を迎え、心身ともに以前と同じようにはがむしゃらには働けなくなりました。まあ、でも大丈夫です。ご心配くださった皆さま、とりあえず元気にしています。
▪️仕事の方は、昨年度の国内長期研究員が終わり、4月からは再び授業や会議といった大学の仕事にも復帰しています。昨年度、国内長期研究員になったおかげて、いろんな社会連携・社会実践の取り組みを始めることができました。その1つは、市民グループ「水草は宝の山」=「水宝山」の結成です。このブログでもお知らせしましたが、この「水宝山」の活動の一環として、昨年度は3月に開催された「チャレンジ!オープンガバナンス2017」にも応募しました。そして、公開最終審査会のファィナリストに残ることができました。それなりに評価していただいたということでしょうか。しかし、この「水宝山」の活動はこれからが本番です。琵琶湖の浜に漂着した水草を地域の中で循環させる「小さな循環」、琵琶湖の南湖で滋賀県が刈り取った水草を有効利用していくための「大きな循環」、それぞれ「循環」を生み出すための基本とな2つのアイデアが、メンバーの皆さんから提案されました。その2つのアイデアを核に、多様な立場や考え方の方達の参加・参画で、さらに豊かな肉付けてしていく予定です。
▪️先週の10日(木)には、真野浜(大津市今堅田)に行ってきました。この真野浜には、「水宝山」の代表である山田英二さんが経営されいる民宿「きよみ堂」があります。その「きよみ荘」の琵琶湖が見える素敵な部屋で、「水宝山」の作戦会議中を開催しました。 3月の「チャレンジ!オープンガバナンス2017」の次のステップに向けて、さらに前進していきます。よろしくお願いいたします。
「そだね〜♪」な研究集会
![]()
![]()
■平昌オリンピック、日本女子カーリングチームの「そだね〜♪」は、共感をベースにしているように思います。共感の上で議論やコミュニケーションが展開していくわけですね。一方、何かにつけ「でもねー」で始まるパターンの場合、相手を否定し、シュンとさせたりガックリさせることで、自己の存在価値を誇示し、そのことで自己の承認欲求を満たそうとしているように思います。意識的に無意識のうちにの違いはありますが、相手を支配することに、優位に立つことに隠れた目的があるので(さらには搾取することに)、建設的な議論やコミュニケーションは展開しにくいわけです。その場合は、得てして権威主義的に振舞うことにもなります。どこか自信の無さやコンプレックスの現れでもあるわけですが、もちろんご本人はそのような自覚はありません。
■「そだね〜♪」と「でもねー」は、大きな分かれ道になると思います。以前に、朝日新聞のコラム(折々のことば)で哲学者の鷲田清一さんが、作家の高橋源一郎さんの言葉を引用されていました。「誰かを論破しようとしている時の人間の顔つきは、自分の正しさに酔ってるみたいで、すごく卑しい感じがするから」というものです。これはツイッターのツイートらしいのですが、このツイートとも関係しているように思います。この「すごく卑しい感じ」は「でもねー」と親和的です。ただし、自分で自分の卑しい顔は見ることはできません。自分以外の他人であれば、そういう卑しい顔を嫌という程見てきましたが…。「でもねー」に対抗するために、自分も「でもねー」に陥ってしまう危険性があります。
■「そだね〜♪」から始まるコミュニケーションを心掛けることは、「和顔愛語、先意承問」とつながっています。仏教の「大無量寿経」というお経には、「無有虚偽諂曲之心、和顔愛語、先意承問」とあることを学びました。「媚び諂いのような嘘偽りの心でなく、和やかな笑顔と思いやりのある話し方で人に接して、相手の気持ちを先に察して、その望みを受け取り、自分が満たしてあげる」という意味とのこと。お互いが「そだね〜♪」であれば、「和顔愛語、先意承問」なのかもしれない。しかし、相手を否定し相手を支配しようとする「でもねー」相手に、「和顔愛語、先意承問」だとどうなるのでしょう。仏教の教えは、こういう場合には、どう答えるのでしょうね。
■先週の金曜日のことになりますが、東京に向かいました。「地方創生時代の地域コミュニティ・観光資源管理を考える研究集会(第3回)」に参加するためです。前回、第2回に参加し、自分とは異なる見解や立場からの発言を聞いて、改めて自分自身の立ち位置を確認できました。「ミネルヴァの梟は迫り来る黄昏に飛び立つ」とは哲学者ヘーゲルの言葉です。哲学は現実の後に遅れてやってくるという意味です。その哲学の末裔である社会学も、遅れてやってくる上に、実証主義(ポジティビズム)の足枷の中で、現実と関わろうとします。そういう前提を持つ「知」が果たす役割、大いにあるとは思いますが、それとは違う形で現実と関わりたいと思います。前置きが長くなったけど、この研究集会にはそういう方も集まっています。
■第3回は、国立歴史民俗博物館の柴崎茂光さんから世界自然遺産に認定された後の屋久島のことについてお話しを伺いました。「地域に根差した地域研究・観光学の可能性について-フィールドでの違和感から-」というタイトルです。この地域の関係者であり研究者である柴崎さんがフィールドで心を痛めて悩まれてきたことに共感しました。外からの観光の眼差しに一方的に消費されていくかのような状況や、世界自然遺産となった結果、それ以外の価値が見えなくなったり失われていく過程、そしてそれらを時間をかけながらどう改善していけば良いのか、決して雄弁には語らない(偉そうに、賢そうには語らない)、むしろ自分の悩みを告白するかのような柴崎さんの語り口調にも共感しました。地域の関係者である柴崎さんのお話しは、世代を超えて将来世代にまで及びました。研究会の後は懇親会。そして二次会と続きましたが、司会進行の土屋俊幸さん(東京農工大学大学院)の進行も素敵なこともあって、基本的に「でもねー」ではなく参加者の「そだね〜♪」で柴崎さんの話題がいろいろ展開していくことになりました。こういう展開は素敵ですよね。この研究集会、当初3回は継続しようということになっていましたが、参加者の皆さんの意見で、現在のメンバーでさらに3回継続することになりました。
■翌日は、寄り道をせずにさっさと帰宅しました。新幹線の中でのお供は、宇野重規さんの『民主主義のつくり方』と、宮下直さんの『生物多様性の仕組みを解く』。宇野さんの本は再再読になります。そういえば、先週の「チャレンジ!オープンガバナンス2017」の審査員をされていたので、少しだけお話しをするチャンスがありました。宮下さんの本は、私のような素人にはわかりやすいものです。この2冊、私の中ではつながっているし、昨日の柴崎さんのお話しもつながってくるように感じられました。ふと気がつくと、新幹線は関ヶ原を越えて近江・湖東を走っていました。その風景に、強く春を感じました。
「チャレンジ!オープンガバナンス2017」公開最終審査会(琵琶湖の水草問題に取り組むプロジェクト(その11))
![]()
![]()
■3月4日、東京大学浅野キャンパス 武田ホールで、「チャレンジ!オープンガバナンス2017」(主催:東京大学公共政策大学院「情報通信技術と行政」研究プログラム)最終公開審査が行われました。この日1日かけて、全国から集まった13チーム、そしてそれぞれのチームを支援する自治体からプレゼンテーションが行われました。チームは7分、自治体は3分のプレゼンテーション。私たち「水宝山(水草は宝の山)」のプレゼンテーションは9番目、13:40からでした。リーダーで、真野浜で民宿を経営されている山田英二さんがプレゼンテーションをされ、私は控えの質問対応要員として参加させていただきました。大津市政策調整部企画調整課の担当者の方も一緒に登壇されました。大津市政策調整部長さん、滋賀県琵琶湖環境部琵琶湖政策課の参事さんも応援に来てくださいました。ありがとうございました。
■結果として、賞はいただくことはできませんでしたが、最終選考に残ったということで「ファイナリスト賞」を頂くことができました。まあ、残念賞ですね。水草は湖底で繁茂しており、客観的なデータがオープンデータとして存在していません。問題の状況を客観的に把握することの困難さがあるわけです。そこが制約条件になっているなと思いますが、今後は、「水宝山」の活動が発展し、大きくの皆さんが参加される中で生み出される「社会的努力」や「社会的成果」をきちんとした数値データで示しつつ、それを社会的に共有していくような仕組みを作りたいと思います。
■公開審査会の後、3人の審査員の方達が、わざわざ私たちのところにやってこられて応援のコメントをくださいました。嬉しかったですね〜。ありがとうございました。次回の「水宝山」の会議では、滋賀で見守ってくれたチームの皆さんにきちんと報告をしておきたいと思います。また、最後まで支援してくださり、東京まで応援に来てくださった大津市役所、滋賀県庁の皆様にも心より感謝します。今回は、私たち市民グループの活動を契機に、大津市と滋賀県が組織の壁を超えて連携してくださっていること、本当にありがたいことだと思っています。引き続き、頑張って琵琶湖の水草問題に取り組みたいと思います。
■最後の写真ですが、大津市の「オープンガバナンス」の取り組みの中で知り合った方です。びっくりしました。研究熱心ですね〜。そして、今日の13チームのプレゼンテーションを、グラフィックレコーディングの技でまとめておられたのにはさらにびっくりしました。グラフィックレコーディングのことを、「グラレコ」っていうんですね。あちこちで、見かけるようになりました。年寄りは、なかなか新しい試みについていくことができません。
第21回地球研地域連携セミナー「地域の底ヂカラ~結の精神が育むいきものの多様性」
「生物多様性しが戦略の中間評価」
■「生物多様性基本法」という法律があります。この法律に関して、環境省は、以下のように解説しています。
生物多様性基本法は、生物多様性の保全と持続可能な利用に関する施策を総合的・計画的に推進することで、豊かな生物多様性を保全し、その恵みを将来にわたり享受できる自然と共生する社会を実現することを目的としています。平成20年5月に成立し、同年6月に施行されました。 本基本法では、生物多様性の保全と利用に関する基本原則、生物多様性国家戦略の策定、白書の作成、国が講ずべき13 の基本的施策など、わが国の生物多様性施策を進めるうえでの基本的な考え方が示されました。 また、国だけでなく、地方公共団体、事業者、国民・民間団体の責務、都道府県及び市町村による生物多様性地域戦略の策定の努力義務などが規定されています。
■この「生物多様性基本法」に基づいて地方公共団体・自治体が策定する、生物の多様性の保全及び持続可能な利用に関する基本的な計画、それが「生物多様性地域戦略」になります。この地域戦略については、「生物多様性基本法」や「生物多様性国家戦略」の中でも、その策定を推進して行くことになっています。滋賀県でも、2015年に「生物多様性しが戦略」が策定されました。以下は、この地域戦略を策定するまでの経緯について、担当する滋賀県琵琶湖環境部自然保護課では以下のように説明しています。
滋賀県では、生物多様性の保全や持続可能な利用をめざした取組を推進するため、平成25 年度(2013 年度)と平成26 年度(2014 年度)の2年間をかけて、「生物多様性しが戦略」の策定を行ってきました。この戦略を策定する過程から多くの県民の皆さんに参加していただくため、平成25 年度(2013 年度)には、希少種保全、外来種対策、里山里地里湖、観光、事業活動など11 のテーマでワーキンググループを開催しました。また、平成26 年度(2014 年度)には、県内6か所でタウンミーティングを開催し、議論や意見交換を行い、平成27年3月に「生物多様性しが戦略」を策定しました。
■私は、この説明にあるタウンミーティングにファシリテーターとして参加しました。また、その戦略の内容を検討する「滋賀生物多様性地域戦略策定に係る専門家会議」にも委員として参加しました。国の法律や施策に方向付けられての策定ではありますが、様々なワーキンググループに参加された多様なお立場や考えの委員の皆さんのご意見が反映された、「滋賀県らしい」地域戦略になったように思います。滋賀県内の地域社会では、「守り」という言葉が使われてきました。例えば、「山の守りをする」「田んぼの守りをする」というような使い方をします。この「守り」という言葉を、この滋賀県の地域戦略では「人が自然を管理するという人間中心の考え方ではなく、自然の状態をよく見ながら、自然本来の力にゆだね、人間は必要な手を加える」というふうに捉えています。「自然を人の所有物として自由に扱うのではなく、預かったものと捉え、責任をもって次の世代に引き継ぐこと」が重要になってきます。滋賀県の「生物多様性しが戦略」では、この「守り」という言葉を大切なキーワードにしているのです。
■先日のことになりますが、自然保護課から、「生物多様性しが戦略の中間評価」がネット上にアップされたとの連絡が入りました。私は、策定時の専門家会議の後、「生物多様性しが戦略推進専門家会議」の委員に就任しました。この会議で、私たちは委員は中間評価について議論を行ってきました。「生物多様性しが戦略」では、平成62年(2050年)に向かって「滋賀らしい『自然とのかかわり』のあり方を発展させることにより、生きものと人とが共存し、自然の恵みから生み出される多様な文化が展開する社会が実現されている」ことを長期目標にしていますが、その長期目標のもとで、 平成32年(2020年)に向けての行動計画では3つの短期目標が設定されています。
行動計画
短期目標1 : 生物多様性の危機に対して、緊急の取組が実施されている。
短期目標2 : 社会経済活動における生物多様性の保全・再生への配慮の組み込みと、生態系サービスの持続可能な利用の取組が進んでいる。
短期目標3 : 生物多様性に関する県民の理解が深まり、各主体による生物多様性に配慮した行動が広まっている。
■「生物多様性しが戦略の中間評価」では、行動計画における数値目標等を用いて総合的に評価を行っています。滋賀県の生物多様性の現状を把握し、今後の取組に活かすこ とを目的としています。「生物多様性しが戦略」に限りませんが、政策の評価とはなかなか難しいなと思います。数値目標として設定されている指標の適切さも含めて、いつも悩むところが大きいわけです。もちろん、漫然と施策や事業進めるのではなく、こうやってチェックしていくことがとても大切なことなのですが、まだまだ色々工夫をしていかねばならないように思います。以下は、その中間評価です。ご関心のある方は、ぜひお読みいただければと思います。