入門演習・質問の作成
■5月9日に、「入門演習」の授業がありました。今週の宿題は、琵琶湖の離島である彦根市近江八幡市沖島町の動画やネット上にある様々な情報を参考にしながら、沖島でお聞きする質問項目を、一人5個ずつ考えてくるというものでした。この日は、パソコンのメールを使いながら、各自の5つの質問項目を4つの各班ごとに集約して、議論をおこない、整理してまとめる作業を行いました。社会調査の入門の入門のような作業と、パソコンやメールの初歩的な学習を、同時に行ったわけです。
■大学に入学したての学生たちの質問項目ですが…。たしかに、しっかり考えられた質問もありましたが、ときどき「あれっ???」と思うような質問もあったりして…。質問項目を作成すると、そこには、自分たちが自明としている事柄や考え方がそこに浮かび上がってきます。来週は、さらにこの質問項目について、学生の皆さんと一緒に考えていきたいと思います。その上で、デジカメやICレコーダーの使い方について勉強します。
おらといっしょに ぱらいそさ いくだ!!
■昨日は、漫画「寄生獣」についてエントリーしました。この「寄生獣」は、巷で話題になっていたのでしょう、私はたまたまその内容を知り、内容が気になって、全巻を購入したのでした。当時、ある大学で非常勤講師をしていましたが、そこでの環境社会学の授業にも使いました。今から、20年近くも前のことです。当時、漫画を楽しむ習慣はありませんでした。私が、漫画を比較的きちんと読み始めたのはもっとオジサンになってから、おそらくは40歳代前半のどこかでだと思います。なぜか。理由は簡単です。漫画を「大人買い」できるようになったからです。
■昨年は、とうとう「ONE PIECE」を全巻大人買いし、一気に読みとおす…なんてこともしました。また、流行りの漫画だけでなく、「名作」としての評判の高い漫画も入手するようになりました。このような「名作」になる楽しむというよりも、観賞するという感じになります。その「名作」のひとつが、諸星大二郎の漫画です。いろいろ衝撃的な作品を書いている方ですが、そのなかでもトップの写真の「生命の樹」は大変印象に残りました。有名なんですね、「おらといっしょに ぱらいそ さいくだ‼」の台詞。
■どういうストリーリーかを知りたいかたは、こちらをお読みください。
瀬田キャンパスの変化
■今日は、社会学部「大津エンパワねっと」の合同授業の日でした。瀬田キャンパスにある1号館6階の大会議室で授業を行いました(普段は、理工学部の教授会等が開かれているようです)。この大会議室の窓からは、瀬田キャンパスや周りの瀬田丘陵の森がよくみえます。今日は、「新緑が盛り・・・」という感じの写真が撮れました。新緑の瀬田丘陵、美しいな~と感慨にふけっていたのですが、そこでふと思い出しました。「そういえば、この会議室の窓から過去にも写真を撮ったな…」。このホームページ(ブログ)にもアップしているはずです。ということで、先月(4月)と、昨年の秋(11月)に撮った写真も並べてみました。これからも、できる限り「定期観測」をしてみたいと思います。
マンガ「寄生獣」
■マンガの蔵書のなかから、『寄生獣』を職場のランニング仲間・駅伝仲間でもあるHさんにおかししていました。今日は、仕事で瀬田キャンパスに来られていたHさんから、そのマンガが戻ってきました。マンガには手紙が沿えられていました。
「脇田先生 寄生獣、長い間お借りしておりました。ありがとうございました。 本当にレベルの高い、おもしろいマンガでした。長男も甚く気に入ったようで、『人生で二番目!!』ともうしてました。→一番目は今のところ空席だそうですが…。」
■嬉しいですね〜。Hさんは私よりも一回りお若い方です。その息子さんは、まだ高校生。世代を超えて、このマンガに共感してもらえて、満足です。『寄生獣』、大変奥の深いマンガだと思います。研究室にありますから、関心のあるゼミ生や同僚の教員の皆様にはおかししますよ。
おかげさま
■昨日は、職場の歓送迎会でした。社会学部から他の部署に移動される事務職員の方が2名、新しく社会学部に異動されてきた職員の方が2名、そして新たに社会学部の教員になられた方が3名。歓送迎会では、合計7名の方の素敵なスピーチをお聞きすることができました。そのうちのお1人、前社会学部教務課長で、現在、大阪梅田キャンパスの課長をされている原さんが、上の「おかげさま」という詩をスピーチのなかで朗読されました。素敵な詩だなと思いました。
■調べてみましたが、作者は不詳。この「おかげさま」、プロ野球の野村克也さんがご自身の著書のなかでも引用されているようです。「一体自分とは何なのか」。大切な問いですね。確固たる自己が存在してるように思えても、それは他者との関係のなかに浮かび上がってくるような存在なのかもしれません。人との関係=コミュニケーションのあり方次第で、自分の存在自体も変化してくるわけです。社会学的には、自己と他者があって関係=コミュニケーションが成立するのではなく、関係=コミュニケーションがあるからこそ、自己や他者が存在しうる…と把握するべきかと思います。もちろん、そのような関係=コミュニケーションと自己の問題を、「世間様のおかげの固まり」とポジティブに捉えるところに、この詩の面白さがあります。
映画「エンディングノート」
■facebookの友達でもある笠井先生の投稿でしりました。映画「エンディングノート」。こんなストーリーの映画です。
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私の名前は砂田知昭。享年69歳になります。毎年欠かさず受けていた検診で癌が発見されたのは、会社を引退して二年後の2009年の事、発見時にはすでに手術が不可能な状態でした。癌告知後、私がまず最初に取り組んだのは“エンディングノート”と呼ばれるマニュアル作り。これは遺書よりはフランクで法的な効力を持たない、家族への覚え書きのようなものです。自分の人生をきちんとデッサンしておかないと、残された家族は困るでしょうから・・・。「段取り命!」で高度経済成長を駆け抜けた元熱血営業マンの私にとって、死に至るまでの段取りは、人生最後の一大プロジェクトになったのでございます。
父が遺した“エンディングノート”が開かれる、その時まで。人間味あふれる父とその姿を見守る家族を「娘」が描いた、感動のエンターテインメント・ドキュメンタリー
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■このストーリーからもわかるように、主人公の砂田知昭さんの娘である砂田麻美監督が、自らの父の最期をドキュメンタリーという形で表現した作品です。公式サイトもあります。DVDも発売されているようです。
■「自分の人生をきちんとデッサンしておかないと、残された家族は困るでしょうから・・・。「段取り命!」で高度経済成長を駆け抜けた元熱血営業マンの私にとって、死に至るまでの段取りは、人生最後の一大プロジェクトになったのでございます。」という部分。癌で父を亡くしている私には、よくわかります。しかし残念ながら、私の父のばあいは、きちんと自分自身の段取りができなかったように思います。それが、父にとってはものすごく辛かったのです。ということで、DVDを購入して観てみたいと思います。
【追記1】■監督の砂田麻美さんのインタビューです。
【追記2】■この作品とは直接に関係しませんが、関連する動画。「葬儀の様子、エンディングノート終活「ライフヒストリー」」。
【追記3】■この「エンディングノート」に関するブログ記事を、知り合いの谷合さんが書かれています。ぜひ、あわせてご覧ください。
瀬田2号館暖簾通り
■龍大に赴任してからずっと、研究室の入り口に暖簾をぶらさげています。学生の皆さんが研究室を訪ねるときに、すぐにわかるようにするためです。また、これからの季節、空調を使う必要がないので、研究室の扉をあけっぱなしにしておくことが多いのですが、雑然とした研究室の様子がむき出しにならないように…という理由もあります。
■ところで、この春、龍谷大学社会学部に赴任されたH先生が、お隣の研究室に「入居」されました。しばらくすると、H先生も暖簾をぶらさげられるようになりました。私の暖簾は月ですが、H先生は瓢箪です。もっともH先生の研究室は暖簾だけですっきりしています。それに対して私の研究室は、ご覧のような状態です。ゼミで行っている「北船路米づくり研究会」の掲示板や、読んで資源ゴミとして出す新聞紙だとか…。いけません、研究室の雑然とした雰囲気が外にもはみ出してしまっているかのようです。さらには、信楽の狸の置物もあります。退職された先生から譲り受けたものです。この狸、手にぶらさげているのは徳利ではありません。よーく見てください。どういうわけか、ボクシングのグローブです。
社会人院生
■カッコイイ!! 背中の文字、「DUCATI」(ドゥカティ)。イタリアのボローニャにあるオートバイメーカーです。この方、博士後期課程に在籍し、私のゼミで指導を受けている大学院生です。私も若い頃は、「いつか大型免許をとって、颯爽とバイクに乗りたいものだ…」と思っていましたが、もはや「それも無理だ、事故をおこすだけだ」と、断念してしまいました。一方、こちらの院生の方は、若い頃からずっとバイクに乗ってこられたとのことで、現在は、「DUCATI」の1000ccのバイクに乗っておられるとのことです。うらやましいな~。
■ところで、です。私が若い頃は(今から30年程前)、大学院に進学する人は、ごくごく一部の人たちに限られていました。進学する大学院が国立か私立か、理系か文系かによっても多少違うとは思いますが、特に文系のばあいは、将来、研究職を目指している人たちが進学するのだ…という考え方が一般的でした。
■しかし、現在の大学院は、かつてとは随分違ってきています。龍谷大学大学院社会学研究科は、特に修士課程については「高度専門職業人」の養成を目指しています。複雑化した現代社会に対応できる「職業人」の養成を一番の目的にしているのです。進学してくる方たちも、学部からの進学者だけでなく、それに加えて留学生や社会人の方も多数おられます。たとえば、社会学研究科には社会学専攻と社会福祉学専攻の2つの専攻がありますが、後者の社会福祉学専攻に関していえば、社会福祉の現場で福祉職として勤務されている方たちが、困難な現場の問題に対応できる能力を身につけようと、働きながら研究に懸命に励んでおられます。
■トップの写真の男性。社会学専攻の社会人院生の方です。大阪の某大学で教員(准教授)をされています。年齢も、それほど私とはかわりません(ご本人は、違うよ~とおっしゃるかもしれませんが…)。現在、「博士(社会学)」の学位の取得を目指して研究に励んでおられます。すでに大学教員という職についておられるわけですが、自分自身のキャリアアップ(学位取得)、さらに現在取り組んでいる研究を発展させるために、博士後期課程に進学されたのです。
■以上のことからもわかるように、大学院生も、たいへん多様化してきています。学部からの進学者、留学生、社会人…。それぞれの研究をサポートするために、それぞれの方たちの事情にも配慮しなくてはいけません。そのあたりが、私たち教員のカリキュラム・組織改革を進めるさいのポイントになってこようかと思います。