総合地球環境学研究所での研究会議(その2)
■総合地球環境学研究所の研究プロジェクト「生物多様性が駆動する栄養循環と流域圏社会─生態システムの健全性」の全体会議、2日めです。午前中、朝一番に、友人でもある秋田県立大学の谷口吉光さんが、報告をされました(写真左)。秋田県立大学では、八郎湖の環境問題やガバナンスに関する研究を企画され、科研に申請されました。採択されれば、私たちの研究プロジェクトとマッチングファンド方式で取り組んでいかれることになります。
■谷口さんの報告のあとは、京都大学生態学研究センターの谷内茂雄さんが、IPBES(Intergovernmental science-policy Platform on Biodiversity and Ecosystem Services /「生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム)のなかのWGの1人としてオランダの会議に出席したことを報告するはずだったのですが、谷内さんはIPBESの報告書の執筆に忙しく、かわりにプロジェクトリーダーの奥田さんが説明をしました。IPBESの一連の報告書は、多様な空間スケール、多様なステークホルダー、多様な価値に配慮した内容になる予定らしく、過去にこのブログでお知らせてしたFuture Earthに呼応したものになるはずです。私たちの研究プロジェクトの理念を支持するものです。こういった世界のトレンドを常にきちんとおさえる必要があります。
■私たちの研究プロジェクトでは、滋賀県の野洲川を中心に研究を進めますが、同時に、国内の湖沼、宍道湖、八郎湖(八郎潟)、印旛沼との比較研究も進めます(国外ではフィリピンのラグナ湖)。今日のワークショップでは、自然科学的な観点からの比較だけでなく、それぞれの湖沼の環境ガバナンスがどのように変遷してきたのか、そのあたりの比較研究も進めることになりました。まだ詳しくは書くことができませんが、それぞれの湖沼を専門に取り組んで研究者たちがディスカッションするなかで、大変興味深いことが浮かび上がってきました。研究プロジェクト内の社会科学系の研究者による「人間・社会班」(ちょっとヒドいネーミングですが…)では、来年度中に、この国内湖沼の環境ガバナンスの比較研究を論文にまとめることにしました。若い優秀な研究者が参加してくれているので、このあたりは非常にフットワークが良く、頼もしい限りです。その若い研究者Oさんは、最初から海外のジャーナル(査読付きの学術雑誌)に投稿しようといってくれました。さすがですね。今回も、自然科学と社会科学の研究者が集まって取り組む研究プロジェクトの、その面白さというか妙味を今回も味わうことができました(まあ、個人的な特殊体質かもしれませんが…)。
■とはいえ、私のいる社会科学系の班は、まだまだマンパワーが不足しています。その一方で、いろいろ「宿題」は増えるばかり…。疲れました。体制づくりもいろいろ考えなければなりません。さらに3人ほど、流域管理に強い関心のある熱心な若手・中堅研究者が必要だ…と思いつつも、なかなか難しいのが現状です。研究費が欲しいから参加したい…という人はいるでしょうが、そういう人は…困ります。自分の研究分野の殻のなかに閉じこもらず、そして自然科学の研究者と積極的・生産的なコミュニケーションすることを厭わず、研究プロジェクト全体のミッションに貢献できる熱意のある人でないと困るからです。いろいろ手を尽くして頑張ってみます。
【追記】■昨日は、帰宅して夕食をとると、9時には眠ってしまいました。月曜日、ちょっとお休みをいただきたいところですが、そういうわけにはいきません…ちょっとトホホな気持ち。学内のいろいろ仕事が溜まったいます…。
総合地球環境学研究所での研究会議(その1)
■今日と明日は、総合地球環境学研究所の研究プロジェクト「生物多様性が駆動する栄養循環と流域圏社会─生態システムの健全性」の全体会議です。研究プロジェクトは複数のグルーブで役割分担をしており、それぞれのグループのリーダー(コアメンバー)が報告をしました。私は、社会科学系のグループのリーダーとして報告をしました。ディスカッションでは、いくつかの「宿題」をいただきましたが、グループ内の優秀な若手のメンバーの協力もあり、なんとか「宿題」として与えられた壁を超えることができそうです。
■今年度の秋からは、予備研究(FS)からプレリサーチ(PR)、来年度からはいよいよフルリサーチ(FR)の5年間が始まります!! プロジェクトの予算がドンとつき、いろんなメンバーを誘って本格的に研究に取り組むことができます。精神的なプレッシャーはかなりありますが、地域社会との連携、他分野との連携をより深め、良い成果を出せるように頑張ります。
■以上の総合地球環境学研究所の研究プロジェクトは、滋賀県の野洲川流域を中心取り組むことから、龍谷大学の政策学部が中心となって取り組む「LORC」による「限界都市化に抗する持続可能な地方都市の『かたち』と地域政策実装化に関する研究」とも部分的に連関するところがあります。私は、この「LORC」にも参加しているので、両者の関係者の「出会い」があればなとも思っています。「LORC」の研究テーマの最後に「地域政策実装化」とありますが、地球のプロジェクトも、単なる科学的な研究ではなく、野洲川流域での新たな流域管理の方法を科学的な研究をもとに構想し、それらをモデル的に取り組む地域社会との連携実践を通して、将来的には「実装化」していくことを目指してるからです。
【関連ページ】生物多様性が駆動する栄養循環と流域圏社会─生態システムの健全性
【関連エントリー】 限界都市化に抗する持続可能な地方都市の「かたち」と地域政策実装化に関する研究
【追記】■晩は、京都四条で懇親会をもちました。朝9時から夕方17時までずっと会議でした。みなさん、お疲れさまでした。このあとは、多くの皆さんが二次会へ。私は、二次会の途中で奈良の自宅に戻りましたが、総合地球環境学研究所の施設に宿泊する皆さんは、深夜まで楽しまれたようです。個人的な考えですが、こういう懇親会は研究プロジェクトの凝集性を高めていくためには必要なことだと思います。
iPhone6 Plus 初めての写真
iPhone6 Plus
■満身創痍の「iPhone5」を使い続けてきました。バッテリーはまったくアウト状態。スリープボタンも機能しません。じつは、スリープポタンやバッテリーに欠陥があり、無料で修理してもらえる対象にもなっていますが、修理に出さずにいました。はやく、「iPhone6」ないしは「iPHone6 Plus」に機種変更したかったからです。先日、やっと機種変更の予約をしました。選んだのは、デッカイ方、「iPhone6 Plus」です。いつ入荷の連絡が入るのかと、イライラしていたら、本日の昼過ぎに突然、「入荷したので取りにきてください」との連絡が入りました。
■仕事を終えて、いそいそと、注文をした「ヨドバシカメラ京都店」に向かいました。大変丁寧な説明とともに、機種変更の手続きをしていただけました。そして、とうとうゲットしました。これから、バッテリーのことを気にしなくてもよくなりました。「iPhone6 Plus」は、大きいけれど、それだけに見やすいわけです。私のような老眼の者にも優しいスマホです。「iPhone6 Plus」に変更したあとも、今まで使ってきた「かわせみ工房」のストラップを使っています。私の手は大きいですが、それでもストラップは必須のように思います。ちなみに、カバーは握りやすいもの、丈夫なものにしました。カバーのウエストのあたりが、若干細くなっています。「iPhone6 Plus」のデザインを潰しているかもしれませんが、落としたくないし、リスクを減らすことを優先しました。明日は、同期させてバックアップをとっている職場のiMacにつないで、これまでの「iPhone5」で使ってきたアプリを「iPhone6 Plus」でも使えるようにします。
■ちなみに、未読のメールが多いわけですが、仕事関連のメールはきちんと読んでいます。いろんな業者から送られくる情報を読まずにいたり、ゴミ箱に入れずにいたりと、整理整頓ができていないため、こんな数字になっています。これから、「iPhone6 Plus」の性能をいろいろ確かめてみようと思います。
卒業生の皆さん、瀬田キャンパスの紅葉もあともう少しかな
■卒業生の皆さん。瀬田キャンパスの紅葉もいよいよあともう少しかな…という雰囲気になってきました。今日は曇っていもすが、もし晴れていたら、もっと紅葉も美しく撮れたと思います。さて、私は2004年に龍谷大学に赴任しましたが、最初の頃に指導した卒業生の皆さんのなかには、お母さんになって、育児に専念されている方もいらっしゃるでしょう。ぜひ、美しい母校のキャンパスで同窓会やってみてください。皆さんがいたときにはなかった施設があります。キャンパスの状況も所々違っています。
■「智光館」という建物ができました。もうできて何年もたっていますが、この中に、コンピニ風の生協の売店があります。地下では、学生が日常的に英語で交流し、グローバル社会で求められる英語コミュニケーション力を向上させるための「イングリッシュラウンジ」があります。駐車場には、2階建ての「テニスコー」トができました。2階が「テニスコート」、1階は駐車場です。以前、「テニスコート」のあった場所には、来年の4月に開学する「農学部」の新棟が建設中です。少しずつキャンパスは変化していますよ。
研究会議の打合せ
■昨日は、朝1限の講義のあと、事務仕事や4年生の卒論指導、そして大学広報の取材対応(「北船路米づくり研究会」)。夕方からは、大津の中心市街地にある町家キャンパス「龍龍」に移動しました。月1回開催されている中央地区の皆さんと「大津エンパワねっとを進める会・中央」。進める会の最後に、地域の高齢者のサロン活動や、学区の運動会を手伝うために、卒業してからもやってくるエンパワ修了生のことが話題になりました。喜んでいただいています。
■そのあとは、引き続き「龍龍」に残り、京都大学生態学研究センターの谷内茂雄さんと今週末の土日に総合地球環境学研究所で開催される研究会議のためのミーティング。研究プロジェクト「生物多様性が駆動する栄養循環と流域圏社会─生態システムの健全性」に関するミーティングです。
■土日の研究会議で話す内容に関して、アウトラインを相談しました。そのさい、オランダで開催された「IPBES」(Intergovernmental science-policy Platform on Biodiversity and Ecosystem Services /「生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム)の会議に参加してきた谷内さんから、そこでの議論に関して、話し聞かせてもらいました(谷内さんは、IPBESの報告書の執筆者)。環境ガバナンスに関して、地球の裏側(南米)からやってきた研究者が、私たちの「階層化された流域管理」の考え方と似たような問題意識を持っていたと聞いて、ちょっと嬉しくなりました。このIBPESや以前にもこのブログでふれたFuture Earth等、世界のトレンドや動きをにらみつつ、プロジェクト進めていくことになります。そのあとは、「今日も一日ご苦労さん…」ということで、ちょっとだけいつもの店、大津駅前の居酒屋「利やん」です。いや、ほんまにちょっとだけ。急遽行くことになったものですから、ちょっとしたアテの他はひたすら呑み。食事は家に帰ってから。体に悪いです〜。
■谷内さんの職場の宣伝になりますが、「データベースの構築と活用から見えてきた! 新しい生物多様性のサイエンス」という市民向けの講演会が「みやこメッセ」で開催されます。写真、クリックして拡大してみてください。市民向け…というには、少々内容は小難しいですけど、サイエンスが好きな方にはね面白い内容だと思います。
■谷内さんとは、ずいぶん長い付き合いです。15年程になるでしょうか。「利やん」では、ちょっと思い出話しにもなりました。最初の出会いである日本学術振興会の未来開拓学術研究推進事業のプロジェクトや、その後の総合地球環境学研究所の以前のプロジェクト。そして、そのときにお世話になったプロジェクトの秘書であるYさんや Kさんのこと。仕事がとろくて怒られたこと…いろいろあったなと…トホホ。ということで、お2人には、facebookでメッセージも送りました。台湾の大学教員であるYさんとはfacebook上で、ちょっとした同窓会になりました。便利な世の中になりましたね。「谷内さんと一緒に、台湾で癒されたい〜」と伝えると、大歓迎とのことでした。嬉しいな〜。「実現したらいいな台湾の温泉と美味しい料理」。
大学広報の取材
■大学の広報の一環として、来年、ある出版社から(今まところ、ある出版社にしときます…)龍谷大学を紹介するムック本が出版されるのだそうです。来年度は、農学部に国際学部が開学しますので、そのムック本の中身は、基本的にはこの2学部の内容を紹介するものになりますが、その片隅に、1ページほどらしいですが、「北船路米づくり研究会」のことが紹介されるとのことです。ということで、今日はその取材がありました。
■取材にこられたのは、ムック本の記事を書かれるライターさん、カメラマンさん、そして龍大の広報担当Sさん。取材対象は、「北船路米づくり研究会」・「地酒プロジェクト」の中心となって取り組んできたTさん。研究会が生まれた経緯については私が話しをしましたが(Tさんは研究会4期生で事の起こりを知らないものですから…)、研究会の活動の内容と「地酒プロジェクト」に関する質問についてTさんがきちんと説明してくれました。
■上の写真・左は、研究室を出た廊下で個人ポートレートを撮影中のところです。Tさん、緊張しています。写真・右は、ライターさんと職員Sさんとの打合せ風景。Sさんには、おそらく2012年の第1回「かかし祭」の時から、様々な場面でお世話になっています。Sさん、いつもありがとうございます。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
【追記】■関連ページです。「米研」が、ポスターセッションで奨励賞・環びわ湖大学地域交流フェスタ2013
軍艦島 4K (Ultra HD) - Battleship Island
■以下は、この動画の解説です。
軍艦島アーカイブス https://www.facebook.com/battleshipis…
かつて炭鉱の島として栄え1974年に閉山、無人化した長崎市端島(通称・軍艦島)。「明治日本の産業革命遺産 九州・山口と関連地域」の構成資産として、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の2015年世界文化遺産登録へ推薦されています。建物の老朽化で危険なため、長崎市は端島の見学範囲を制限して一部のみを公開。今回、西日本新聞社は同市から特別な許可を得て、4Kカメラやドローンを使用し島内の様子を記録しました。
- 企画・制作 -
西日本新聞社/メディアプラネット
- スタッフ -
プロデューサー:林隆広
ディレクター:永川優樹
ドローン空撮:九州空撮隊
音楽:関口シンゴ(origami PRODUCTIONS)
■よくわからなかってので調べてみましたが、4Kカメラとは、超高解像度で撮れるカメラのようです。ドローンもよくわかりませんでした。無線で操縦する、小さなヘリコプターのようなものなのかな。この2つを使うことで、人間がカメラをもって撮るのとは異なる画像が撮れているようです。このドローン、使ってみたいですね〜。
介護と鉄道とカレー
■毎週、電車で2時間少々かけて老母の生活介護に通っています。通常は週末の土日のどちらかなんですが、先日の週末はすべて仕事で埋まっていました。そういうときは、昼からの授業や会議に間に合うように、月曜日か火曜日の朝から出かけます(それも無理なときは、妹、妻に頼みます)。老母宅から瀬田キャンバスまでは2時間半かかるので、移動がなかなか面倒なのですが、仕方がありませんね。
■奈良の自宅から母親の家までは、近鉄、大阪市営地下鉄、阪急、能勢電鉄を利用します。幸いなことに、私は鉄道好きなものですから、いろいろ面白いことを見つけては1人で喜んでいます。この日は、時間がなく急いでいました、近鉄は特急「伊勢志摩ライナー」を利用して「大阪難波」まで行きました。「大阪難波」で降車する直前に撮ったものです。「ISE-SHIMA LINER」のロゴがカッコイイな〜と思って撮りました。「伊勢志摩ライナー」の運転席は、ガラス張りになっていてます。そのガラスに反射した室内や自分の姿、そして向こうに見える駅のプラットホームも重なり、少し複雑な感じになっていますけど、まあ、それが、個人的には「エエ感じや〜」と思っているわけです(自己満足です…)。
■近鉄のあとは、大阪市営地下鉄、阪急、そして能勢電鉄。能勢電鉄、里山が紅葉していました。能勢電鉄では、「『日本一の里山』と称される川西市黒川地区をはじめとする素晴らしい里山風景をイメージしたラッピング電車」、「のせでんラッピング電車『里山便』を運行して」いるのです。母親の生活介護をしたついでに、里山の風景を楽しみにいく…ということは、時間の関係でなかなかできません。でも、沿線の風景をもっと楽しめたらといつも思っています。この日は大学で会議があるので、能勢電鉄のラッピングの紅葉だけを楽しんで仕事に戻りました。忙しいなか、母親の介護を続けていくためには気力がいります。ということで、しばしば、梅田三番街にある「インデアンカレー」を訪れて、独特の「甘い→辛い」カレーをいただき、エネルギーを充填することにしています。いつもの、「ルー大盛り&卵」です。