「第37回滋賀県ヨシ群落保全審議会」
■朝食が遅れて昼になってもお腹が減っていなかったので、昼食抜きで昼からの仕事に出かけました。仕事を終えてホッとしたら、お腹が減ってきたので、スターバックスで遅めのオヤツを。おそらく今年最初の「抹茶フラペチーノ」になります。
■今日は、「第37回滋賀県ヨシ群落保全審議会」でした。会長させていたていただいていますが、2015年9月からですから、およそ6年に渡ってこの審議会で仕事をしてきたことになります。委員の皆さんの活発な議論や、事務局の皆さんの頑張りもあって、今日は、「滋賀県ヨシ群落保全基本計画改定」の答申案をまとめることができました。皆さんのおかげです。ありがとうございました。
■思えば、審議会であるにも関わらず、それと並行して委員の皆さんとワークショップを開催したり、事務局の皆さんと一緒にヨシ刈り等の活動をされている団体にヒアリングに回ったりしました。私自身も、いろいろ勉強させていただきました。事務局の皆さんとのディスカッションも、自分の頭の中を整理するのに役立ちました。
■基本計画の改訂では、「量から質へ」、「ヨシ群落の面積を増やしていくことから、どのように健全なヨシ群落を多様な関係者と保全していくのか」という方向に大きくパラダイムシフトすることになりました。このような方向性については、すでに審議会の議事録等で公表されていますが、具体的なことは答申が出された後に、県の方から発表されることになります。ただ、計画はあくまで計画です。この計画を土台に、それぞれに個性と特徴を持ったヨシ群落を、具体的に保全していくための事業や取り組みについて検討し、取り組んでいかねばなりません。そのような取り組みにも、できることならば、微力ながら参画・参加させていただければと思います。
素敵なミーティング
■理事長をしている特定非営利活動法人「琵琶故知新」の活動を通して知り合った、民間企業の社員さん達と、うちの教員の皆さんとの出会いの場を設けて、昨日は、素敵なミーティングを行うことができました。農学部のT先生とは琵琶湖の水草堆肥について、先端理工学部のY先生とは環境DNAについて。とても有意義、かつ前向きな意見交換ができたと思います。私は、琵琶故知新の理事長で、大学教員としては両先生が主催する研究プロジェクトに関わっていることから、今回のミーティングが実現しました。
■うちにはREC(Ryukoku Extension Center )という社会連携の部署があるのですが、そこを通さず、個人的に民間企業と大学の研究者とをつなぐことになりました。おそらくRECだと、こういったまだ「ぼんやり」としたミーティングはできないでしょうから。委託研究など、具体的に事業を進めていくということであれば別でしょうけどね。それはともかく、これまでに頂いたいろんな「ご縁」を大切にしながらも、出会いの場を作ることで「ご縁」を社会的に活かすことができればと思っています。うまくつながって、コラボの花が開いたらいいなあ…と思っています。
■コラボの花が上手く開いたら、このブログでもご報告できるようになるかもしれません。ご期待ください。
「龍谷大学まちラボfan」の活動に参加しました。
■昨日の午前中、大津市立仰木の里小学校の菜園に出かけました。仰木の里小学校は、湖西の丘陵地にある仰木の里という大きな新興住宅地の中にあります。昨日は、学生団体「龍谷大学まちラボfan」の皆さん、地域のボランティアの皆さん、そして校長先生も参加されて、学校菜園(畑)の雑草取りに取り組まれました。ということで、微力ながら私もお手伝いをさせていただきました。この活動は、学生の皆さんが、地域の皆さんや学校と相談して始めた「エディブルスクールヤード」の活動です。「龍谷大学まちラボfan」の活動については、こちらをお読みください。こちらの公式サイトの中の「活動成果と提案企画」をお読みください。
■もともとこのグループの活動は、大津市役所から龍谷大学への委託事業「学生まちづくりラボ」として始まりました。そして、この委託事業が終わった後も、学生団体として、活動を継続しています。委託事業が始まった当初は、市役所、大学や私たち教職員もサポートに努めていましたが、その後は、自立・自律して活動されています。私は、たま〜に相談に乗る程度です。素晴らしいと思います。学生団体として成長されました。
■単位や成績が出るわけでもなく、何かの資格が取得できるわけでもありません。地域のみなさんと一緒に目標を共有して、活動すること自体を、そのような活動で地域が少しずつ変化していくことを、楽しんでおられるのではないかと思います。今後も、活動のお手伝いができればと思っています。
夏原グラント「市民環境講座」と「ワールドカフェ」
■日曜日は午後から、夏原グラントの「市民環境講座」が、大津のピアザ淡海にある滋賀県立県民交流センターで開催されました。テーマは「活動を元気に続けていくためのポイント」。前半は私が話題提供をさせていただき、後半は、このテーマに関して「ワールドカフェ」を行いました。前半の話題提供は横に置いておいて、後半の「ワールドカフェ」ですが、むちゃくちゃ盛り上がりました。すごい。
■夏原グラントから助成を受けた環境保全活動に取り組む団体の皆さんが、対話を楽しんでおられましたし、こうやってお互いに語り合い、情報交換をすることの大切さを実感されたようです。素敵だな〜。それぞれの団体の皆さんが、真剣に活動に取り組んでおられるから、また活動しながらいろんな気づきを獲得されているから、また同時に、新たな問題に悩んでおられるから…これだけ「ワールドカフェ 」が盛り上がるのだと思います。
・今回の「ワールドカフェ 」、特別なことをやったわけではありません。市販されている関連する書籍の中に書かれていることを素直にやっただけです。
ワールドカフェの説明。(5分)・第1ラウンド:短い自己紹介(30秒)。テーマについて、自分の体験や日々感じていることなど、自由に話をしてください。最後にカフェマスター/ミストレスを決めてください。他の皆さんは旅人です。(20分)「行ってきます」「行ってらっしゃい」。
・第2ラウンド:あらためて自己紹介。マスター/ミストレスが自分のテーブルでの対話の内容について説明。旅人は自分のテーブルで出たアイデアを紹介し、繋がりを探りつつ対話を楽しみます。(20分)
・第3ラウンド:元のテーブルに戻り、旅で得た考え方やアイデアを紹介し合いながらさらに対話を楽しみます。 「ただいま」「お帰りなさい」。持ち寄った考え方やアイデアを整理していきます。(20分)
・第4ラウンド:カフェマスター/ミストレスに、どのような整理ができたのか紹介してもらいます。みんなで共有します。(20分)
■今回は、「ワールドカフェ 」において「他花受粉」と呼ばれることをみなさんと一緒に経験できました。ミツバチが、蜜を集めるために花から花へと飛び回っていると、花粉がどんどん広がっていきます。それを「他花受粉」というそうです。それと同じように、自分が最初に話したことが、 この「他花受粉」のように、どんどん他のテーブルへと拡がり、他の考えとも交わりながら、新たな考えが生み出されることになります。非常に興味深く感じました。今回は団体間の交流のスタートだと思っています。こうやって助成を受けた団体の経験知が蓄積され、共有されていくことの重要性を、今日は参加者の皆さんと再確認しました。
■また、今回のようなワールドカフェが開催され、「夏原グラント・コミュニティ」としてお互いの連帯が深まっていくと良いなあと思います。この日は、森林と動物(獣害?)の問題に取り組んでいる団体の方から、「他の森林関係の方たちと、もっと話し合いたい」というご希望をいただきました。そういうのも良いですね。そういう出会いの場、情報交換の場、お互いに励ましあえる場が必要だと思います。コロナ
もうひとつ。最後に、テーブルごとに今日のワールドカフェの対話から得られた気付きを発表してもらいましたが、事務局(しがNPOセンター)の西川さんが、その発表をホワイトボードに的確にまとめてくださいました。すごいですね〜。
動画「2分(とすこし)で解説 びわ湖の日とMLGs」
■本日、琵琶湖保全再生課水政策係から以下のようなメールが届きました。
石けん運動、そしてマザーレイクフォーラムが担ってきた、自分たちの環境は自分たちで守ろうとする“自治”と、県民と行政が協力しながらそれを達成しようとする“連携”の精神を受け継ぐべく、きたる令和3年7月1日「びわ湖の日」40周年に、新たな取組がはじまります。それが『マザーレイクゴールズ(MLGs)』です。
令和3年(2021年)7月1日は「びわ湖の日」40周年。
びわ湖の日と、その精神を受け継ぐ新たな取り組みマザーレイクゴールズ(MLGs)について解説します。MLGsへの賛同はこちらから簡単にできます!
https://s-kantan.jp/pref-shiga-u/offer/userLoginDispNon.action?tempSeq=9485MLGsについての詳細は、「マザーレイクゴールズ(MLGs)アジェンダ(素案)」をご覧ください。
https://www.pref.shiga.lg.jp/kensei/koho/e-shinbun/bosyuu/317517.html#琵琶湖
#滋賀県
#SDGs
#MLGs
#マザーレイク
#マザーレイクゴールズ
#びわ湖の日
■ということで、私もMLGsへ賛同いたしました。
「2021年度夏原グラント」の助成金贈呈式
■今週に日曜日、草津市のクサツエストピアホテルで、公益財団法人平和堂財団「2021年度夏原グラント」の助成金贈呈式が行われました。夏原グラントでは、NPO法人、市民活動団体、学生団体等が行う琵琶湖およびその流域の自然環境の保全活動に対して2012年度から助成を行っていますが、今年で第10回になります。私は、2014年から審査員としてお手伝いをさせていただいています。結構、初期の頃からお手伝いしているので、申請される環境保全活動の内容が全体として年々レベルアップされているように思います。審査させていただくことで、「現場の知」が生み出されるプロセスに関して、私自身もいろいろ勉強することになります。感謝です。
平和堂財団環境保全活動助成事業(夏原グラント)
■昨日は、終日、平和堂財団環境保全活動助成事業(夏原グラント)、一般助成1年目2次選考でした。地域の環境保全活動に取り組む24の団体のプレゼンテーションをお聞きしました。事前に申請書類を拝見した上で、質疑応答も含めて1団体10分でお話を伺っていきます。限られた時間で、これから取り組もうとされている事業を、その背景も含めてきちんと説明しようとすると、なかなか大変です。こういったプレゼンテーションに慣れておられる団体と、そうでない団体とがあります。もちろん、慣れておられるからといって、良いプレゼーテーションとは限りません。事業にかかる費用がきちんと積算されているかどうか。事業の中身が具体的であるかどうか。実現可能性はどうか。この事業が他の団体のモデルになるかどうか…様々な観点から質問をして審査を行なっていきます。ということで、審査する側もなかなか大変なのです。
■以前の投稿にも書きましたが、私は2014年からこの夏原グラントを審査員としてお手伝いをしてきました。もう8年目、来年は9年目になります。これだけ長く審査をさせていただくと、私のような者でも、気が付いてくることがあります。活動している地域は違っていても、非常に似かよったテーマや問題を抱えて活動に取り組んでおられる団体が複数おられるのです。もちろん、団体同士の交流会も開催されているのですが、非常に似かよったテーマや問題の団体だけが集まっているわけではありません。私は1人の審査員でしかありませんが、財団の関係者の皆さんには、ぜひそのような団体が集まって意見交換やお互いにアドバイスをする「場」を作っていただきたいなあと思います。また、お互いの活動の「場」を見学して学び合うこともしていただきたいなあと思います。それと同時に、異なるテーマや課題に取り組んでいるけれど、団体同士が同じ地域社会の中で活動している場合についても、同様の「場」づくりができればなあとも思います。同じ地域で助け合っていける仕組みが生まれてくる可能性があります。
■財団と団体の間の助成を媒介とした関係だけでなく、助成を受けた団体同士にお互いに支え合う関係が、「夏原グラント」の中に生まれてくればなあと思います。そのことを節に願っています。
「通信技術の発展と環境保全活動」
■月曜日の夕方、特定非営利活動法人「琵琶故知新」の理事会が開催されました。いろいろ議題があったのですが、最後の方の「通信技術の発展と環境保全活動」というテーマでのディスカッションが楽しかったし、とても妄想しました。妄想って書きましたが、とても刺激を受けていろいろアイデアが頭の中に湧いてきたということです。
■「通信技術の発展と環境保全活動」に関する私個人の経験といえば、まず思い出すことがあります。それは、参議院議員をされている嘉田由紀子さんが、かつて滋賀県琵琶湖研究所に在籍されていた頃に、仲間と一緒にパソコン通信を使って取り組んでおられた「ホタルダス」という参加型による蛍の市民研究です。当時、私はそれを横から眺めていました。参加型調査といえば、高度経済成長期の時代に乱開発と戦うために編み出された「タンポポ調査」が有名ですが、嘉田さんたちの「ホタルダス」は、そのような「タンポポ調査」とはまた別の切り口を持つ参加型調査でした。
■パソコン通信といえば、あの頃は、通信モデムから聞こえてくる「ピーヒョロロロ〜」という音を聞くだけでも、「おお凄いなあ!」と思っていました。しかし、それから約35年の年月が経過しました。スマホを使った通信は、5Gになるようですね。隔世の感があります。さてさて、この「通信技術の発展と環境保全活動」というテーマ、今後はどのような展開していくのかなあと楽しみにしています。これからの通信インフラを利用しながら、どうやって様々な環境保全団体が相互に連携しあっていけるのか、また行政や専門家と連携していけるのか、また環境保全団体を支援できるのか…その辺りのことを、通信インフラの会社の社員の方達と、環境保全に取り組む市民団体や環境科学の研究者が集まって、お互いに刺激を与えながら妄想するようなワークショップができたらいいなと思っています。
■ところで、トップの写真、投稿のテーマとは何も関係がありません。すみません。庭の片隅に生えてきた苔です。最初は、図鑑と見比べながら「うーん、コバノチョウチンゴケ…かな」と思っていましたが、Twitterで苔に詳しい方が教えてくださいました。ノミハニワゴケかコメバキヌゴケあたり…とのことです。苔、難しいです。胞子体が伸びている。その先端の蒴(さく)と呼ばれる部分に胞子が詰まっていて、成熟すると風に飛ばされて広がっていくようです。何か健気さを感じました(人間の側の勝手な思い込みでしかありませんが)。特定非営利活動法人「琵琶故知新」、小さなNPOですが、私たちも頑張らねば。
「環境保全活動助成事業夏原グラント」の審査会
■先週の土曜日になりますが、朝から、公益財団法人 平和堂財団 「環境保全活動助成事業夏原グラント」の審査会が開催されました。私は2014年からこの夏原グラントを審査員としてお手伝いをしてきました。もう8年目、来年は9年目になります。ずいぶん長いですね。それはともかく、この日は、一般助成2年目の審査でした。今年も、それぞれの団体が興味深い活動報告をしてくださいました。ありがとうございました。また、来年度の計画についても書類で拝見させていただきました。もちろん、プレゼンテーションや申請書の書類の書き方などについては、きちんとできておられる団体と、そうでない団体とがいらっしゃるわけですが、それはそれとして、私自身にとっては、毎年、この審査は毎回大変勉強になっています。ひとつひとつの団体の報告は短いものですが、他の地域で環境保全の活動に取り組んでいる皆さん、これから取り組もうとしている皆さんにとっては、いろいろヒントがあるように思います。地域の課題をなんとかしようと賢明に取り組まれるプロセスに「現場の知恵」があります。
「滋賀データ活用コミュニティ」のキックオフイベント
■昨日の午後は、オンラインによる「滋賀データ活用コミュニティ」のキックオフイベントに参加しました。技術的なことはよくわからないのすが、NPO法人「琵琶故知新」の理事長としてお誘いいただき、参加することにしました。時間をいただいて、短いスピーチもさせていただきました。
■昨日のポイントは、琵琶湖環境問題の可視化・分析という点にありました。このイベントを開催した運営側には、「琵琶故知新」の理事の皆さんが入っておられます。「『琵琶故知新』の活動とあわせて、多くの方に琵琶湖の環境問題に興味を持ってもらいたい」という思いもあるようです。また、Tableauというオンライン上の分析プラットフォームの紹介もありました。このような「道具」を使って、どのようにして「琵琶湖の環境問題解決」につなげていけるのかという問題提起なのだと思います。
■ただ、サブタイトルに「琵琶湖の環境問題解決に、市民活動×テクノロジーで挑む」とあるわけですが、その中身が問われることになるでしょう。そういう意味で、「市民活動×テクノロジー」の可能性をこれから探っていくためのキックオフイベントなのだと思います。私個人は、もう少しこの Tableauを使った分析の事例を知りたいと思いました。企業が経営の状況を分析するためには有効なツールのようですが、琵琶湖の環境問題のような公共的課題の分析、しかも環境ガバナンスを担保した上で、このようなツールはどのように使いこなせるのでしょうか。その辺りが、私程度の理解ではよくわかりませんでした。もっと様々な事例があると、イメージも湧きやすいのですが…。現実は、まずは技術が先行していて、むしろそのポテンシャルを探るための事例が欲しいということなのかな…とも思いました。また、関係者にいろいろ聞いてみようと思います。
■Tableauの公式サイトにある紹介ビデオを見ると、ちょっと私が考えている方向性とは違う技術だなあと思いました。技術開発の前提になっていること、もう少し具体的に言えば、技術開発の前提のなかにある「人間観」や「社会観」が異なっているのだと思います。「琵琶湖の環境問題解決」に向けて…ということを、自分の問題関心に基づいて言い換えると、多様なステークホルダーが参加・参画するガバナンスの中で、コミュニケーションを促進するためのツールとして、どこまでカスタマイズできるのかなということになります。
■「琵琶故知新」でこれから運営していく「びわぽいんと」の元になったツールも、消費者と街中の商店をつなぐためのツールとして開発されましたが、そのようなツールを、琵琶湖の環境問題に取り組む環境保全団体をつなぎ、そこから連帯を生み出すためのツールにカスタマイズすることができました。まだ「絵に描いた餅」状態ではありますが、展望が見えてきました。このTableauについてもそのような展望が見えてきたらいいなと思います。