太陽の塔

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20230502tower_of_the_sun5.jpg■昨日は天気が良い日でした。大阪の吹田にある国立民族学博物館で開催されている特別展「ラテンアメリカの民衆芸術」を観覧することにしました。また、同時に、有名な太陽の塔の中も見学することにしました。内部の見学は、あらかじめネットで予約をしていなくてはいけません。その手続きがなんというか個人的には面倒臭かったのですが、仕方がありません。料金も、ネットで申し込むときにクレジットカードで支払う仕組みになっていました。支払いが終わるとQRコードが配信され、それをスマホで持参して太陽の塔の入り口で提示するのです。また、当日、太陽の塔や国立民族学博物館がある万博公園の入り口で入場券を購入するときは、このことを窓口で申し出て、割り引いてもらうことになっていました。クレジットカードの代金の中に入場料も入っていたからです。

■私は、小学校6年生の時に、大阪で開催された万国博覧会に行きました。当時は広島市に住んでいましたので、夏休みに大阪の親戚の家に泊めてもらい、2日がかりで万博を楽しみました。楽しみました…と書きましたが、長蛇の列で2時間以上も並ばないと入れないアメリカ館のようなパビリオンには、我が家は行きませんでした。我が家のそのような方針のためか、人気のあったテーマ館、太陽の塔にも入った記憶がありません。たぶん、入っていませんね。残念ですけど。というわけで、今回、53年ぶりに内部を見学することにしたのです。見学して、この太陽の塔をプロデュースした芸術家・岡本太郎さんの太陽の塔に込められた思想を実感することにしたのです。

■太陽の塔には、4つの顔があります。「黄金の顔」・「太陽の顔」・「黒い太陽」、そして「地下の太陽」です。未来を象徴する「黄金の顔」は、太陽の塔の一番上に、塔の真ん中あたりの「太陽の顔」は現在を、その裏側の「黒い太陽」は過去を象徴しているのだそうです。そして、内部見学を始める地下の入り口のあたりには、「地下の太陽」があります。現在のものは複製されたものです。現物は行方不明になっているとのことです。この太陽の塔の解説については、この投稿の最後の動画がわかりやすいかと思います。

■岡本太郎は、この1970年に開催された大阪万博の「人類の進歩と調和」というテーマを前提にこの太陽の塔をデザインしたわけですが、心の底からこのテーマを受け入れていたのでしょうか。予定調和的なこのテーマに対しては、どこかで強く反発していたんではないのか。岡本太郎の思想を振り返ると、そのようにどうしても思えてくるのです。探してみました。すると、こういう記事がありました。「岡本太郎が「太陽の塔」を突き刺した真意」。このままでは全部は読めませんが、冒頭に以下のような文章がありました。

科学技術と資本主義一辺倒で豊かさを追い求めてなんとかなる時代は、そのうち行き詰まるぞ、進歩と調和などといっていて未来が拓ける時代は早晩終わりを告げ、本当に人間が生き生きと輝くにはどうすればいいか、根本から見直さなくてはならない時がくる。そのとき何を信じるか。それは「縄文」だ、今こそ縄文を取り戻すべきなのだ。そのような意味を込めて、岡本太郎は万博の真ん中に、この「縄文の怪物」を突き刺した。

【追記】■このような記事も見つけました。「反時代的なものこそが、世代を超えて生き延びる」

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フジとクマバチ

20230411fuji.jpg■ご近所のフジです。毎年楽しみにしています。すでにたくさんの蕾ができています。これが膨らみ、総状花序を垂れ下げて、そこには紫の小さな花がたくさん咲きます。すると、たくさんのクマバチがやってきます。どうしてクマバチがやってくるのでしょうね。調べてみました。千葉市科学館の公式サイトでこのような説明がされていました

藤の花はクマバチのように力がなければ蜜を吸うことが出来ない、固いフタに閉ざされています。クマバチにとって藤の花は他のライバルに取られない蜜であり、藤にとってはクマバチだけが自分の花粉を運んでもらえるので、受粉できる確率が高くなります。こういった関係を「相利共生(お互いが利益を得られる関係)」と呼び、彼らは切っても切れない関係にあるのです。

■なるほど、そういうことなのか。子どもの頃から、フジの花とクマバチとの間には何か関係があるのかなと思っていましたが、今日、初めて調べてみました。なるほどね〜。クマバチのことをもう少し。こんなふうに生きているんですね

【追記】■クマバチというと、音楽好きの方たちはリムスキー・コルサコフの「クマンバチの飛行」(熊蜂の飛行)という曲を連想するはずです。wikipediaによる解説ですが、「このロシア語の”Шмель”、英語の”bumblebee”の和名はミツバチ科マルハナバチを指す(ミツバチよりも大型だがクマバチよりは小型)」とのことで、どうも私がいつも見ているクマバチとは違うようです。ちなみに、「クマンバチの飛行」の演奏をご覧いただければと思います。これは、オーケストラ用にかなりアレンジされていますし、演奏自体もかなり演出を盛り込んでいて、普通の演奏とは違いますが、観ていて楽しいです。

Crown Imperial


■一昨日からプチマイブームです。一昨日は奈良県で開かれた甥の結婚式に出席しました。滋賀の自宅からの車での行き帰りには、たまたまマーチを聞いていましたが、その中のこの曲がすごく印象に残りました。「Crown Imperial」(作曲 : ウォルトン)。作曲家のウォルトンは、イギリスの作曲家です。私は不勉強なので、ウォルトンの「ビオラ協奏曲」しか聞いたことがありません。つまり、よく知らない作曲家なんですね。ちなみに、この動画は、YouTubeで見つけました。The Bands of His Majesty’s Royal Marinesによる演奏です。以下は、YouTubeの解説です。かっこいいですね〜。

ロンドンの「ロイヤル アルバート ホール」で開催された「マウントバッテン フェスティバル オブ ミュージック 2012」 の「クラウン インペリアル」。有名な英国の作曲家ウィリアム・ウォルトンがエドワード8世の戴冠式のために書いたこの曲は、エドワード8世の退位後、1937年に彼の兄弟であるジョージ6世の戴冠式で初めて演奏されました。その後、1953 年のエリザベス 2 世女王の戴冠式と、2011 年のウィリアム王子とキャサリン・ミドルトンの結婚式で演奏されました。

Gaelforce / Peter Graham ゲールフォース 龍谷大学吹奏楽部


■「Gaelforce 」(Peter Graham作曲)。「ゲールフォース」という曲です。龍谷大学吹奏楽部が昨年のサマーコンサートで演奏しました。YouTubeにアップされた最新の動画です。「ゲールフォース」って、直訳すれば、ゲール人の力という意味でしょうか。ゲール人って、アイルランドのケルト人のことです。ケルティックなかっこいい作品です。最近、きちんとYouTubeをチェックしていなかったせいか気がついていませんでした。いつも感心しますが、精力的に動画をアップされています。

ネット上にある解説を読んでみると、面白いことに気がつきました。このビーター・グレイアムによって作曲された「ゲルフォース」は、古くから伝わる3つのアイルランド民謡をもとにしています。最後の「トス・ザ・フェザーズ(羽を空に投げてみると…)」は、アイリッシュミュージックのバンド、「ザ・コアーズ」も演奏しているようで、人気があるとのこと。以下は、ザ・コアーズの演奏です。ぜひ、ご覧ください。このバンドも、かっこいいですね〜。私、アイリッシュミュージック、好きなんです。これ弾いてみたいです。

【追記】■「Gaelforce 」(Peter Graham作曲)は3曲から構成されていますが、そのうちの2曲目は「The Minstrel Boy」というタイルがついています。アイルランドで歌われている民謡…という紹介を読みましたが、もう少しだけ詳しく調べてみました。けっきょく、背景のアイルランドにある18世紀末からの歴史の流れを、さっと学び、かつ歌詞の内容を少し理解することができました。こういう知識がちょっとあるだけで、「The Minstrel Boy」の感じ方が違ってくると思います。若い時に、もっと勉強しとくんだったなあ…。「The Minstrel Boy」の歌詞の解説についてはこちらを、イギリス(イングランド)に抑圧されてきたアイルランドの歴史についてはこちらをご覧ください。また、こちらでは「The Minstrel Boy」をお聞きいただけます

『宇宙の音楽」(山本誠志)と「宇宙の音楽」(フィリップ・)

20230323music_of_the_spheres.jpg■漫画雑誌「少年マガジン」に連載されている高校吹奏楽部を舞台とした漫画です。作者は山本誠志さん。もちろん、私はこの方を存じ上げません。吹奏楽の世界については「つまみ食い」程度しかわからないし、ましてや漫画の世界がどうなっているのか、私にはよくわかりません。とはいえ、気になった漫画はその度に手元に取り寄せて楽しんでいます。

■で、今回気になったのは吹奏楽漫画の『宇宙の音楽』。タイトルはなんと読むのでしょうか。たぶん、普通に「うちゅうのおんがく」だと思うのですが。だけど、主人公の名前である宇宙零は「たかおき・れい」と読むようです。ちなみに、彼の父親は有名なトランペット奏者で、名前は宇宙一「たかおき・はじめ」とのこと。0と1の親子なんだ。2進法のようです。これから展開する漫画のストーリーや宇宙と関係していそうです(知らんけど…)。主人公は音楽やトランペットの才能に溢れた少年でしたが、持病の喘息でトランペットを断念し、指揮者として音楽に取り組む…最初の章(第一楽章)は、そのような展開になっています。

■ちなみに、この漫画のタイトルである「宇宙の音楽」は、実際に存在している曲です。フィリップ・スパーク(Philip Sparke)がブラスバンドのために作曲し、後に吹奏楽のために編曲されています。この「宇宙の音楽」、実は龍谷大学吹奏楽部が定期演奏会で演奏しています。よろしければ、以下のYouTubeをご視聴ください。とてもかっこいい曲です。YouTubeのコメント欄では、多くの皆さんが高く評価してくださっていますね。今から8年前、2015年に開催された第42回定期演奏会での演奏です。

曲の解説はこちらからどうぞ。

日景貴文先生編曲の歌劇「リエンティ」序曲と歌劇「さまよえるオランダ人」序曲。

■「龍谷大学吹奏楽部 第49回定期演奏会」の余韻が心の中に残っています。今回、私が一番気になっていたのは、最後に演奏された歌劇「さまよえるオランダ人」序曲でした。あの有名なワーグナーによって作曲されたクラシックの名曲です。オーケストラであれば、ワーグナーが書いた譜面通りに演奏すれば良いのですが、吹奏楽ではそういうわけにはいきません。編曲が必要になります。

■今回、編曲してくださったのは、日景貴文先生です。日景先生には、2019年12月の第46回定期演奏会で演奏した、歌劇「リエンティ」序曲(R.ワーグナー)の編曲もしていただきました。その時、吹奏楽の演奏なのに「これ、ワーグナーやん!!」と感動したのでした。ということで、今回も日景先生が編曲されたワーグナーの作品ということもあり、大変期待していたのです。練習の時から、聴かせてもらっていましたが、ホールできちんと聴いて大変感動しました。先生のTwitterを拝見すると、このように書いておられました。

新アレンジの『さまよえるオランダ人』、ほんとうに見事な演奏にしていただきました!「可能な限り原曲に近く」というオーダーもあり、打楽器はティンパニと補助的な扱いのマリンバのみ(!)という誤魔化しのきかない編成でしたが、格式高いサウンドがホールいっぱいに。大満足の聴き納めとなり大感謝!

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■先生も演奏の出来栄えに、大満足されています。前回の「リエンティ」も「これ、ワーグナーやん!!」と思いましたが、今回も同じ気持ちでした。つまり、「可能な限り原曲に近い」演奏だったわけです。日景先生、ありがとうございました。もうひとつ、原曲の「これ、ワーグナーやん!!」のレベルで吹奏楽部を指導、指揮してくださった若林義人監督にも感謝です。

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龍谷大学吹奏楽部 第49回定期演奏会

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20221227ryusui4.jpg■昨日、「龍谷大学吹奏楽部 第49回定期演奏会」、無事に終演いたしました。ご来場くださった皆様、オンラインでご視聴くださった皆様、ありがとうございました。本当に立派な演奏でした。感動しました。素晴らしい。特に、4回生の皆さん、コロナ禍が続く中よく部をまとめてきてくれました。ありがとう。アンコールに入る前、ステージの上で感極まった部員のお1人がウルウルと来ているのを拝見して、私にのウルウルが伝染してしまいました。

■吹奏楽部の部員の皆さんは、大学の4年間で、ストイックに音楽に集中し、ものすごい時間とエネルギー、そして情熱を音楽に投入して卒業されます。立派な演奏の背景には、そのような学生の皆さんの日々の練習があることを知っているので、ステージの上の部員の皆さん、特に4回生の皆さんと気持ちがシンクロしてしまいました。もちろん吹奏楽部での4年間の経験は、音楽だけではありません。部の運営、人間関係の諸々のことも含めて、ですから、おそらく生涯にわたって思い出される大切な経験になるでしょうね。

■以下は、昨日の定期演奏会のプログラムです。

第1部
1 交響的序曲(作曲 バーンズ)
2 GAELforce(作曲 P.グレイアム)
3 ディオニソスの祭り(作曲 F.シュミット)

第2部
1 喜歌劇「詩人と農夫」序曲(作曲 F.V.スッペ/編曲 上埜孝)
2 Prism Rhapsody(作曲 安倍圭子)
3 歌劇「さまよえるオランダ人」序曲(作曲 R.ワーグナ/編曲 日景貴文)

■上の4つの画像ですが、定期演奏会の本番の前に撮られたものです。集合写真と、リハーサルの風景写真です。写真だとよくわからないと思いますが、ステージの進行については、それぞれの皆さんが役割を分担して、滞りなくプログラムが進められるように緻密に準備されているようです。もちろん、私にはよくわかりません。吹奏楽は、楽器の種類が多く、その配置も曲によって変化します。皆さん、非常によくやっておられると思います。

定期演奏会前の練習

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20221220ryusui5.jpg ■昨日は授業の無い日でした。午前中は、センター長を務めている世界仏教文化センターの仕事でした。オンラインです。午後からは唸りながらパソコンに向かい原稿をタイプしました。辛いです。そして夕方からは大学に向かい、吹奏楽部の定期演奏会の練習を見学しました。今日はワーグナーの歌劇「さまよえるオランダ人」序曲と、スッペの喜歌劇「詩人と農夫」序曲の練習です。両曲ともクラシックの作品を吹奏楽に編曲したものです。

■「さまよえるオランダ人」。細かいところをまだ詰めていかないといけないようですが、迫力ありますね。「詩人と農夫」、とても素敵です。原曲にはチェロのソロがありますが、吹奏楽版ではサックスによる演奏になります。定演にお越しになる皆様、楽しみにしていてください。

【追記】
■今回の定期演奏会で演奏されるスッぺの「詩人と農夫」のチェロのソロ、多くの皆さんはこのソロを聞かれた「あっ!!これは『線路は続くよどこまでも』じゃないか」と思われるかもしれませんね。「線路は続くよどこまでも」は、wikipediaによれば、「1863年から始まった大陸横断鉄道建設に携わったアイルランド系の工夫達によって歌われ始めたもので、線路工夫の過酷な労働を歌った民謡・労働歌の一つである」とのことです。どうして、スッぺの喜歌劇の序曲の一部がアメリカでは労働課になっているのでしょう。この二つは関係あるのか、ないのか。たまたまの偶然なのか。とても気になるところです。

■これはよく知りませんでしたが、『詩人と農夫』、現在では貴歌劇全体のスコアは失われ、筋書きも忘れ去られてしまって、この序曲のスコアしか残っていないのだそうです。ここで、オーケストラの演奏による動画を貼り付けておきます。動画といっても音だけです。カラヤン指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏です。YouTubeで検索すると、たくさんオーケストラの演奏、吹奏楽の演奏を聴くことができます。序曲のスコアしか残っていなくても、とても人気がある曲のようです。

たかつきスクールJAZZコンテスト(2023.1.15)

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■大阪府高槻市の中心市街地では、毎年ゴールデンウイークの頃に、全国的に有名な市民ジャズフェスティバルが開催されます。「高槻ジャズフェスティバル」です。以下は、この「高槻ジャズストリート」の公式サイトからの引用です。

「高槻を、音楽があふれる楽しいまちにしよう!」という思いから、1999年に始まった「高槻ジャズストリート」。毎年ゴールデンウィークの2日間開催し、2023年で25周年となります。みんなに楽しんでほしいから、すべての会場が入場無料!の日本最大級手づくり音楽イベントです。

高槻ジャズストリートの最大の特徴は、すべてをボランティアで企画・運営していること。 学生から高齢者まで、商店主・会社員・主婦など様々な人たちが集まります。ボランティア による実行委員会で、イベントの発案に始まり、資金集め・ミュージシャンへの出演交渉などやることはいっぱい!開催当日は会場の運営や交通 整理、Tシャツの販売・ECOブースでのゴミの分別までボランティアがやっています。当日の飛び込みボランティアも大歓迎です!みんなで一緒にジャズストやりませんか?

■この「高槻ジャズストリート」を提案したお一人で、長年このイベントをリードされてきた北川潤一郎さんが、facebookに「第14回 たかつきスクールJAZZコンテスト」のことを投稿されていました。もう14回目なんですね。よくわかっていませんでした。すごいです。北川さんには、2009年に初めて開催された「大津ジャズフェスティバル」で、たまたま実行委員をしていたことからお知り合いになりました。よちよち歩きの大津のジャズフェスを応援してくださいました。また、私が担当している社会学部の授業(大津エンパワね、現在は地域エンパワねっと・大津中央)で学生たちが開催してくださった小さなイベントにもスピーカーとしてお越しくださいました。本当にお世話になったのです。

■北川さんは、「高槻ジャズストリート」だけでなく、街全体を盛り上げるために様々な仕組みを街の中に作ってこられました。この「たかつきスクールJAZZコンテスト」もそのような仕組みのひとなのだと思います。このコンテストで、街とジャズを楽しむ若い世代が育っていくような気がします。第14回は来月です。当然のことでしょうが、吹奏楽部が参加するコンテストとはかなり違ったものになるのではないかと想像しています。想像です。まだ、1度も参加したことがないので…。ゲストは、アメリカの空軍太平洋音楽隊です。こちらも楽しみですね。スケジュールが合えば参加させていただきたいところなのですが、残念ながらすでに予定が入っていました。再来年は、ぜひ。

「シベ2」の思い出


■サッシャ・ゲッツェル 指揮で2022年10月にBunkamuraオーチャードホールで行われた「N響オーチャード定期 第121回」です。演奏されているのは、日本ではとても人気のあるシベリウスの交響曲第2番です。

■シベリウスの交響曲第2番、「シベ2」、私にとってはとても懐かしい交響曲です。学生時代、私はオーケストラに所属していましたが、1回生の冬の定期演奏会のメインの曲が「シベ2」でした。ホールは、大阪の森ノ宮ピロティホールでした。定期演奏会までの練習で一番記憶に染み付いているのは、やはり3楽章です。第3楽章の速さは「Vivacissimo」。「きわめて活発に」「きわめて速く」という意味です。しかも、普通に弦を弾くのではなく、「弓を飛ばす」(スピッカート)奏法で演奏するのです。もちろん、最初からそんなふうには演奏することはできません。ということで、めちゃくちゃ遅いスピードから始めて、少しずつスピードを上げて…というふうに練習していきました。まずは個人練習から。それから2人で(プルト)で練習。そのあとは1stバイオリン、2nd、ビオラ、チェロ、コントラバスが1人ずつ集まって五重奏での練習。そして弦楽器のセクションでの練習……。このローテーションを繰り返しつつ、少しずつスピードを上げていきました。よくあんな練習をしていたなあと思います。時間のある学生オケだからできたんでしょうね。また、学生オケの弦楽器の場合、初心者の方も多く、こうやって積み上げていかないと演奏できなかったのだとと思います。もう40年以上も前のことですが、いまだにその頃のことを記憶しています。

■あと「シベ2」で記憶していることは、常任指揮者に2楽章の練習で怒られたことです。当時、譜面を理解するのにとても時間がかかっていました。ところが、まだよく譜面が理解できていないのに、練習が始まってしまいました。当時、私は1回生で、パートは1st.バイオリンです。パートは全員で5人。ところが、その練習の日は、3年生のコンサートマスターの先輩がゼミの関係で欠席されていました。そのことを知った4回生の先輩は練習から逃避してしまいました。2回生の先輩も来ないのです。練習が始まった時は、私と3回生の先輩の2人だけになっていました。3回生の先輩がコンサートマスターの代理をしてくださるものとばかり思っていたのですが、違っていました。先輩は私にコンサートマスターの席に座れというのです(ひどい…)。ちゃんと譜面がさらえていないのに…(これは私が悪いのですが)。ということで、譜面がきちんとさらえていないことが判明して、常任指揮者の先生から怒られたというわけです。こういう辛かったことは、忘れませんね。

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