第44回「北船路野菜市」
■本日は、第44回「北船路野菜市」が開催されました。5人のゼミ生、指導農家、そして私が参加しました。日本列島に寒波が押し寄せ、その影響で滋賀県では雪が降りました。その影響で、今回は出荷量は少なくなりました。白菜、大根、水菜、壬生菜、白カブ、九条ネギ、サンチュ、里芋、海老芋、餅、大豆…。餅と大豆が若干残りましたが、本日も無事にほぼ完売いたしました。お買い求めいただい皆様、ありがとうございました。このまま順調にいくと、野菜生産の端境期で4月はお休みなので、記念すべき第50回は、8月になります‼︎ 私たちは、消費者の皆様にも、農家と共に地域の「農」を支える側になっていただきたいと考えております。そのために、地域の生産者と消費者をつなぐために活動しています。今後とも、どうかよろしくお願いいたします。第50回の記念にあたっては、いつもとは少し違った雰囲気の野菜市になればと思っています。学生たちに面白いアイデアを出してもらいたいと思います。写真は、学生に送ってもらったものです。
■「北船路野菜市」の後、学生たちは北船路に向かいました。その際、湖西道路の和邇(わに)にある道の駅「妹子の郷」に立ち寄ったようです。この冬に醸された「純米吟醸 無ろ過生原酒 北船路」の写真を送ってきてくれました(写真の撮り方は、いまいち…)。この生原酒、一昨年・昨年ともに大変好評でしたが、今年はさらに良い仕上がりになっているとの評価を、あちこちからいただいています。皆様、道の駅にお立ち寄りの際は、ぜひお買い求めください。今年の酒米は山田錦です。
■過去のエントリーの繰り返しになりますが、少し説明をさせてください。この地酒は、研究会が主催した農村・都市交流イベント「北船路かかし祭」に平井商店の奥様が参加されたさい、「美しい琵琶湖が一望するこの北船路の棚田で、大津の酒米ができたら素敵ね…」という奥様のひとことを、北船路の農家の皆様に研究会がお伝えしたことから誕生しました。農・商・学連携による新しい地酒が誕生することになったのです。今年で3年目になります。研究会では、この日本酒の広報と販売促進に努めています。
■私たちの研究会のメンバーは、私のゼミの学生ですので「社会学部」の学生ということになります。自分たちの力で酒米を生産することもできませんし、日本酒を醸造することもできません。生産や醸造に関する技術と知識がありません。しかし、地域内での連帯や関係をデザインしていくことはできます。それが社会学部の強みかと思います。この瓶のラベルは、ゼミの卒業生が製作しました。「北船路」の文字を書いた学生は日野町役場の職員、龍のイラストを描いた学生はBBCびわ湖放送の社員になりました。全体のデザインを担当した学生は高島市で働いています。みんな元気にしているかな。
6期生が学長に「龍大米」「龍大芋」を届けました!!
▪︎昨日、12月15日、赤松徹眞学長に、「北船路米づくり研究会」の第6期生代表の水戸龍一くんと副代表の左川あゆみさんが、今年収穫した「龍大米」と「龍大芋」をお届けするとともに、今年の活動について報告を行いました。赤松学長には、2012年から活動報告も兼ねて、毎年、「龍大米」と「龍大芋」をお届けしております。北船路の棚田の一番てっぺんの小さな水田で、学生たちが田植えをして収穫したコシヒカリ「龍大米」は、自分たちので言うのもなんですが、とても美味しい米です。冷めても、甘みのある濃い味の米になっています。残念ながら、今年は天候不良で、例年と比較して収穫量は少なめでしたが、多くの皆さんに評価していただける美味しい米ができました。
月曜日の授業
▪︎今年度から来年度にかけて大学の研究部長の職についているため、担当授業数は4コマということになっています。うちの大学の教員のノルマは5コマです。1コマ減らすかわりに、学内行政に集中しろ…ということなのでしょう。とはいえ、実際には、4コマに授業を急に減らすことはできません。ということで、現在私は7コマ担当しています。月曜日の午前中の2コマ、金曜日に5コマという変則的な時間割になっています。
▪︎月曜日の1限は、「社会調査実習」です。上の写真は、来週の水曜日に開催される「社会調査実習報告会」に向けて、現在、パワーポイントのスライドと原稿を作成中の学生たちです。滋賀県の愛知川河口部に、江戸時代後期の新田開発で生まれた農村、栗見出在家で夏休みに聞き取り調査を行いました。報告会では、その栗見出在家で取り組まれている「魚のゆりかご水田」プロジェクトに関して報告を行います。写真ですが、iPhone6のカメラで撮ろうとすると、一番右端の男子学生が、「いかにもそれっぽい」雰囲気に見える動きをしてくれました。急にそんなことをするので、他のメンバーが笑っているのです。来週の月曜日は、報告会の予行演習をする予定です。
▪︎月曜日の2限は、「社会学演習ⅠB」です(下の2枚の写真)。3年生後期のゼミです。後期のゼミでは、フィールドワークに基づいた学術論文とは、どのような「構造」になっているのかを学習しました。ある学会の年報に掲載された、「中山間地域の女性による地域づくりとエンパワメント」をテーマにした論文をテキストに使用しました。学部学生の卒業論文とはいえ、学術論文であり学位論文であることにかわりはなく、そのあたりは厳しく指導をしています。卒論の「構造」について学んだあとは、夏期休暇中に執筆してもらった書評…いや書評のようなレポートをもとにグループワークに取り組みました。ゼミには、本を読む習慣がある学生とそうでない学生が混在しています。そこで、書評の執筆を夏期休暇の課題にしたわけです。グループワークでは、その書評をもとに討論を行ってもらいました。討論することで、お互いの問題関心を知り、自分自身の卒論に向けての問題意識を高めていくことができます。卒業論文は、一人一人が取り組むものではありますが、「ゼミの力」で、切磋琢磨しながら取り組むものだと思っています。
▪︎そして、今週からは、いよいよ卒論調査に向けての構想を、お互いに語りあってもらうことにしました。事前に、自分の問題関心、テーマ、フィールド等に関して、A4・1枚程度にまとめてきてもらいました。テーマは、発酵食、グリーンツーリズム、農村、漁村、郊外、コミュニティ放送、観光、中間支援組織、学生街、バリアフリー…と、実に様々です。しっかりフィールドワークに取り組んでほしいと思います。
第41回「北船路野菜市」
▪︎今日は、第41回「北船路野菜市」でした。思い起こせば、第1回「北船路野菜市」は、2011年9月10日に開催されました。「大津100円商店街」という大きなイベントのなかで開催されていただきました。詳しくは、以前、個人的に運営していたブログの記事をご覧ください。この時は、経営学部の野間先生がわざわざ激励に来てくださいました。大変懐かしいです。4年前のことになりますね。その時以来、野菜生産の端境期になる4月と9月を除いて、ほぼ毎月開催してきました。脇田ゼミの8期生=研究会2期生から始まり、現在は脇田ゼミ12期生=研究会6期生に引きつがれようとしています。こんなに長く継続できるとは思ってもみませんでした。予定では、第50回が2016年の8月になりそうです。
▪︎さて、本日の目玉商品は、なんといっても「龍大米」す。新米です。もちろん「龍大芋」もありました。あと、協力農家からは、「黒豆の枝豆」、「青ネギ」、「大根」、「玉ねぎ」、「芋茎」、「鳴門金時芋」、「カボチャ」、「冬瓜」、「人参」、「里芋」…等、様々や野菜を出荷していただきました。ありがとうございました。私も「龍大米」をいただきました。大変美味しくいただくことができました。
▪︎来月からは、3年生が活動の中心になります。4年生は卒業論文に全エネルギーを集中させていきます。先輩からの引き継ぎは、はたしてうまくいったのでしょうか。少し心配です。頑張って取り組んでほしいと思います。
『日経グローカル」誌の取材
■日本経済新聞の雑誌『日経グローカル』の「大学、地域を拓く」のコーナーで、ゼミで取り組んでいる「北船路米づくり研究会」のことを紹介していただけることになりました。『日経グローカル』は、日本経済新聞社と日経産業消費研究所(現在は編集局産業地域研究所)が、地域創造のための専門情報誌として、2004年4月に創刊しましたものです。研究会ではfacebookで情報発信をしているのですが、こちらの雑誌の記者さんが、それらのfacebookの記事をお読みになり、私たちの活動に関心をもっていただけたようです。ありがたいことです。
■最近、老母の介護を含め、もう「必死のパッチ」「危機一髪」の日々が続いており、「北船路米づくり研究会」の活動も学生たちにまかせっきりになっています。まずいなと思いながらも、にっちもさっちも動きが取れない状態が続いています。「北船路米づくり研究会」、学生が主体性をもって取り組む活動ではありますが、その時々は適切な指導をもっとしなくてはならないのですが…なかなか難しい状況です。指導が足らなくなっているな…と不安になっています。そのような状況のとろこに取材の依頼があったのです。取材は、4年生のゼミが終わったあとに行われました。記者さんのインタビューにゼミ生たちが答えるのを見ながら、時々、追加の説明をしたりと余計なこともしてしまいました。そうです、学生が主体性をもって取り組むべき活動ですからね。この日は、学生たちへの取材でしたが、来週の火曜日は、私が取材を受けるとになっています。
就活日程について
▪︎今朝、毎日新聞のネットの記事を読んで、驚きました。こんな内容です。
経団連の榊原定征会長は、7日の定例記者会見で、来春入社の大学生の選考解禁日を8月1日とした経団連の新しい指針について、「抜本的には無理だが、何らかの改善は可能だ」と来年の採用活動を前に制度変更を検討する方針を示した。企業側、学生側双方から不満が出ていることを受けた発言で、将来的に選考解禁日を従来の4月1日に戻す可能性についても「選択肢としてはあり得る」と述べた。
▪︎解禁日が8月になったことで、いろいろ問題が発生したようです。学生の側からは、「オワハラ」の問題が指摘されました。内定を出す企業からの「就活終われハラスメント」のとです。採用する側からも不評のようです。もちろん、直接、学生を指導している教員としても困ったことだと思っています。ゼミの3年生には、就職活動の時期が変化したことを前提に、卒論関係の調査や論文執筆の進め方を指導してあります。解禁日が8月になったことで、「夏休みから秋にかけて卒論の補足調査や執筆に集中していくことが難しくなるため、早め早めに卒論の準備に取り掛からねばならない。また、就活をしながら、卒論も進めるという苦しい状況になってくる」と説明しました。ところが、急にまた制度を変更するというのです。それも、選考解禁日を従来の4月1日に戻す可能性もあるというのですから困ったものです。明確にしてもらわないと、キャリア指導だけでなく、卒論の指導も計画的にできなくなります。
第4回「北船路・かかし祭」当日
かかしづくり教室
■今日の午前中、「北船路米づくり研究会」が主催する「かかしづくり教室」が、大津市観音寺にある「みつばち保育園」で開催されました。今日の教室では、保育園児さんたちと研究会のゼミ生たちが一緒になって、15体の案山子をつくりました。8月30日(日)に北船路で開催される第4回「かかし祭」のさいには、ゼミ生が作成した案山子も加えて、イベントのシンボルとして、棚田のてっぺんにずらりと案山子が飾られることになっています。これまでのエントリーにも書いてきたように、「みつばち保育園」では、地産地消や食育に非常に熱心に取り組まれています。園の給食のご飯も、北船路で生産した環境こだわり米を使っておられます。また、北船路に園児さんたちが田植えや芋ほりに来られるときは、学生たちがサポートをしています。そのようなご縁から、私たちの「かかし祭」にも積極的にご参加くださっています。
■今日は、8時45分に浜大津駅に集合し、そこから保育園まで徒歩で移動しました。9時からミーティングと準備を開始し、「かかしづくり教室」は10時から始めました。園児さんたちには、いらなくなったシャツに手形スタンプを押してもらいました。また、好きな絵を描いてもらいました。さらしの布に、顔も描いてもらいました。その「シャツ」と「顔」を、あらかじめ指導農家の吹野藤代次さんが製作してくださった案山子の躯体に着せていくのです。躯体は、竹を十文字に縛り、そこに藁をまきつけたものです。シャツは「着せる」ですが、さらしの布に描いた顔は、藁の胴体に巻いて「縛る」…という感じでしょうか。頭には、防止をかぶせます。
■トップの写真は、案山子の役割や、案山子の作り方について説明をしているところです。園児さんに理解してもらおうと思うと、なかなか大変です。わかりやすい言葉を使っているつもりでも、それは園児さんには理解できない大人の言葉だったりします。難しいですね~。「かかしづくり教室」は、年少さん、年中さん、年長さんごとに、それぞれ20分~30分程度の時間で行いました。中段の写真は、年中さんが、案山子に着せるシャツに絵を描いているところです。すでに手形スタンプは押してあります。園児さんを優しく指導しているのが、私とペアを組んでくれたI君です。最後(下)の写真は、「かかしつづくり教室」が終わったあと、園児さんたちが「ありがとうございました」と学生たちに御礼をしているところですね。こちらこそ、「ありがとうございます」なんですが。園児さんたちを指導しながら、学生たちは、いろいろ戸惑うところもありながらも、社会学部生としては普段経験することのできない、そういう意味で有意義な体験ができたように思いました。みなさん、ご苦労様でした。さて、いよいよ第4回「かかし祭」の本番です。
第4回「北船路・かかし祭」の開催
▪︎今月末の30日(日)に、大津市八屋戸北船路で、第4回「かかし祭」が開催されます。農村と都市の架け橋となり、「顔のみえる関係」づくりを目指している北船路米づくり研究会の一大イベントになります。この季節、北船路の棚田は、稲穂が成熟していき、黄金色に染まります。その棚田の向こうには、大津から伊吹山まで一望することができます。その素晴らしい風景を背景に、「みつばち保育園」の園児さんたちが作った「かかし」がづらりと並ぶことになっています。「みつばち保育園」では、食育に熱心に取り組んでおられます。北船路の棚田で生産した環境こだわり米を給食に使っておられます。また、春と秋には田植えや芋掘りをする遠足に来られます。そのような北船路とのつながりがあることから、この「かかし祭」にも積極的に参加していただいているのです。もちろん、「かかし祭」には、保育園の園児さんや保護者の皆さんだけでなく、一般の皆さんも多数参加されます。
▪︎26日の午前中には、北船路米づくり研究会(脇田ゼミ)の学生たちが、保育園で園児さんたちと交流しながら、「かかし」を製作する「かかし教室」を開催する予定になっています。園児さんたちには、「かかし」の顔を描いてもらい、「かかし」の服には、手型スタンプをたくさん押してもらいます。昨日は、その「かかし教室」や、「かかし祭」の事前打ち合わせの日でした。学生たちが事前に作成したチラシに一部修正が必要なりましたが、時間がないようなので、午後から、急遽ピンチヒッターで私のほうでチラシを作成し、夕方、保育園の方に届けました(学生の活動なので、私が手を出すことは望ましいことではないのですが…)。園長先生のリクエストにも応えて、手書きのイラスト入りにしました。このイラストは、第1回のときに私が書いたものと、ほぼ同じです。北船路の棚田から琵琶湖がみえている風景です。
▪︎なお、今回から、「北船路・かかし祭」と名称を変更しました。地元の北船路の皆さんからのご支援をいただいていることを明確にするためです。「北船路中山間地域管理組合」、「農事組合法人北船路福谷の郷」の関係者の皆様に全面的に応援していただいています。また、「NPO法人スモールファーマーズ」の皆さんにも当日、お手伝いいただく予定です。少しずつではありますが、成長発展してきています。