「仰木と仰木の里」のこれから
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▪️自宅のある新興住宅地に隣接する農村、仰木の中にあった耕作放棄地を農地に再生して農作業のお手伝いをしている様子を、時々facebookに投稿してきました。これは、理事長をしている特定非営利活動法人「琵琶故知新」も参加している仰木地域共生協議会の活動です。その仰木地域共生協議会の活動が、農水省の「農村RMO」として認められ、補助金がでることになり、いよいよ本格的に活動をしていく予定になっています。ということで、3月1日にキックオフのイベントを開催します。詳しくは、以下をご覧ください。
当協議会では以下のイベントを実施いたします。
どなたでもご参加いただけますが、定員がございますので、早めのお申し込みをよろしくお願いします。申し込みは以下のサイトからお願いします。
https://ogikickoff.peatix.com/【イベントの趣旨】
滋賀県大津市、豊かな自然と歴史が息づく「仰木」地区。 本イベントは、地域の歴史や文化を再確認し、新たな仕組みや多様な活動事例を共有することで、これからの地域づくりを共に考える場です。対話を通じて、未来に向けた協力体制を一緒に築いていきませんか? 地域の方、仰木の未来に関心がある方、どなたでも大歓迎です!お昼は仰木の棚田米や地元の食材で丹精込めて作る愛情たっぷりのお弁当を用意しています。(希望者のみ、実費500円)
【開催概要】
日時: 2026年3月1日(日)10:00 〜 16:30場所: 成安造形大学 コミュニティスペース「結」
定員: 30名(先着順)
参加費: 無料
主催: 仰木地域共生協議会
後援: 大津市
協力: 成安造形大学、一般社団法人仰木地区活性化委員会わさいな仰木
【プログラム内容】
1. 基調講演「仰木地区の歴史と文化、そしてこれからの地域づくり」 講師:加藤 賢治 氏(成安造形大学 副学長)
2. プロジェクト説明
農村RMOの概要説明(滋賀県農政水産部農村振興課)
先行事例紹介:加納 文弘 氏(桜谷地域農村RMO推進協議会 会長)
仰木地域共生協議会の紹介:桂 一朗(事務局長)
3. ゲスト講演「未来につながる食×農の新しい取り組み」 講師:松本 直之 氏(一般社団法人 次代の農と食をつくる会)
4. 地域活動紹介リレー
農業、地域活動、教育など、仰木周辺で活動する様々な方による活動紹介です。
5. グループワーク
グループごとにテーマを設けて仰木や仰木の里、周辺地域のこれからを一緒に考えます。
世界農業遺産の「琵琶湖システム」と「魚のゆりかご水田」
▪️滋賀県では、琵琶湖の湖岸に接する水田で、盛んに「魚のゆりかご水田」の取り組みが行われています。そのなかでも、特にこの動画の「須原せせらぎの郷」の取り組みがよく知られています。この「魚のゆりかご水田」は、国連の国連食糧農業機関(FAO)の「世界農業遺産」として認定された「琵琶湖システム」の中核にある取り組みです。正確には、「琵琶湖システム」は、「森・里・湖に育まれる、農業と漁業が織りなす琵琶湖システム」です。後半の「農業と漁業が織りなす」の方の中核に「魚のゆりかご水田」は位置付けられることになります。
▪️しかし同時に考えないといけないことがあります。前半の「森・里・湖に育まれる」の部分です。「魚のゆりかご水田」が可能になるのは、もちろん地元の農家をはじめとする関係者の皆さんの努力にあります。それはもちろんなんですが、そのような「魚のゆりかご水田」が可能になるのは、その背景にあるれ「森・里・湖」での様々な活動があるからなのです。「森・里・湖」で環境や生物多様性を守るために地道に活動されている方達の存在を忘れてはいけないと思っています。また、そのような方達の活動にもっと光が当たっていく必要があるとも思っています。産業としての林業、落葉紅葉樹の森林の保全、里山の保全、環境こだわり農業、ヨシ群落の保全、身近水路や小河川の保全…、全てが「琵琶湖システム」に包摂される取り組みなのです。これらの多種多様な人が関わる活動がつながりあって「琵琶湖システム」はできています。そのようなことは普段は意識しないのですが、少しお互いに意識し合うだけで、何か変化が起こるはずです。
「愛土農園」で農作業
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▪️今日は、朝10時から暮らしている新興住宅地に隣接する農村、仰木に出かけました。国の「農村型地域運営組織(農村RMO:Region Management Organization)」に採択された「仰木地域共生協議会」の活動の一環で農作業に取り組みました。あいにく、今日の参加者は少なく2人だけでした。私と同じく新興住宅地にお住まいのSさんです。
▪️今日の農作業は、タマネギの苗を植えることでした。協議会の会長さんからご指導をいただき、頑張って大量の苗を植えていきました。針金を縛るシノという道具がありますが、あのシノをマルチシートに空いている穴に突き刺して、少し穴を開けてそこに苗を植えていきます。簡単なことなんですが、なかなかコツをつかめませんでした。苗を3/2ほど植えた頃にやっと早く植えることができるようになりました。残りは別の仲間が明日植えてくださることになっています。タマネギの苗って、なんだか頼りない感じなんですが、これがだんだんしっかりしてきて、来春には美味しい玉ねぎが土の中にできる予定です。苗を植えた後は、ひとつひとつの苗にジョウロで水を与えました。頑張って美味しいタマネギになってねと願いを込めて水をやりました。
▪️この畑には名前がついています。「愛土農園」(あいどのうえん)といいます。このあたりの字名が「合土(あいど)」だったので、合を愛にかえて名称にしたというご説明を受けました。「集えるみんなが同じ土に触れ、種や名前を植え付け、収穫を心待ちする”交流農園”」なんです。理事長をしている特定非営利活動法人「琵琶故知新」も「仰木地域共生協議会」に参加していますが、こういった農作業に取り組む方達の交流が促進していくように、スマートフォンのアプリを開発して提供していくことになっています。今日は、しゃがんでタマネギの苗を植えていたものですから、少し腰を痛めてしまいました。
神戸マラソンと収穫祭
今日は神戸マラソンの日です。龍谷大学吹奏楽部OB・OGで、親しくさせていただいている前田美寿穂さんと廣瀬貴生さんも走られることがわかっていました。本当は、神戸の街の沿道から応援できれば良いのですが、今日は、前田さんから教えていただいたアプリ「応援navi」を使って応援しました。便利なものができているんですね。
▪️おそらく、神戸マラソンを走る選手は、どこかにGPSをつけて走ることになっているのでしょう。地図上をお2人の小さな⚪︎が少しずつ移動していきます。私は神戸出身なので、地図上で移動していくお2人の⚪︎を確認しながら、頭の中に神戸の街の風景が浮かんできて、応援しながら楽しむことができました。もっとも私の頭の中に浮かんでくる風景って、阪神淡路大震災以前の風景何ですけどね。実際には、ビルやマンションだらけだと思います。神戸の中心市街地はタワーマンションがたくさん建設されていますからね。ただ、西の方に進むと須磨や垂水のあたりは、まだ昔の風景が残っているのではないかと思います。
▪️コースは、明石海峡大橋を潜り抜けた後、明石の手前で折り返して神戸の街中に戻ってくることになります。以前は、高い橋を渡らないといけなかったと思うのですが、新しくなったコースでは、平坦な道だったのではないかと思います。それでも、今日は気温が高く、屋外を歩いているのには快適でしたが、フルマラソンを走っている人たちには暑すぎたのではないでしょうか。予想よりも遅いタイムでのゴールとなったようです。暑い中、お疲れ様でした。前田さんは、来月は奈良マラソンが、2月には大阪マラソンが控えています。すごいですね。大阪マラソンで自己ベストが出るように調整されています。頑張っていただきたいです。
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▪️さて、アプリでお2人を応援しながら、私はといえば、暮らしている新興住宅地に隣接する農村、仰木で開催された「仰木大収穫祭」というイベントを見学してきました。開催場所は、一般社団法人仰木地区活性化委員会が経営する直売所「わさいな仰木」の敷地でした。仰木の集落内にある様々な団体が出展されていました。食べ物だけでなく、織物や可愛らしいグッズの販売も行われていました。加えて、外部の業者さんのキッチンカーもやってきていました。また、どういうわけか自動車販売会社のブースもあります。警察のパトカーや消防自動車の見学もできるようになっていました。イベントに訪れた皆さんの様子を拝見しながら、買い物もさせていただきました。餅まきや抽選大会もあります。去年はお米があたりましだ、残念ながら、今年は抽選には当たりませんでした。(持病のこともあり糖質制限をしていることもあり、ご飯はいただくわけにはいかないので、昨年当たったお米は親戚にプレゼントしました)。写真は、「わさいな仰木」から撮った比良山系です。写真ではあまりわかりませんが、山の上の方は紅葉しています。
▪️会場では、「仰木地域共生協議会」の方にお会いしました。今年度から仰木は農水省の「農村RMO」の補助金を受けられるようになり、その受け入れ団体として、昨年度末に「仰木地域共生協議会」を立ち上げたのです。理事長をしている特定非営利活動法人「琵琶故知新」も参加している事業です。「仰木地域共生協議会」では、隣接する新興住宅地から農業ボランティアを募っており、現在、5名ほどの皆さんが参加されています。「みんなの愛土農園」という名前が付けられています。今日、私もそこに加えていただくことができました。簡単です。LINEグループに登録させて頂いたのです。このLINEグループで農作業に関する連絡が入ってくるようです。また、いつボランティアに入るかを知らせる、つまりシフトですね、そのシフト用のアプリもあるそうです。それについては、後日教えていただくことになりました。
▪️白い花、我が家の庭のカンツバキです。今日、一輪咲いていることに気がつきました。今日は暖かい日でしたが、冬が近づいています。
最近の「仰木地域共生協議会」のこと
理事長をつとめる特定非営利活動法人「琵琶故知新」では、現在、1000年の歴史をもつ農村・仰木の皆様や、その仰木に隣接する新興住宅地・仰木の里の関係者の皆様と共に、農水省の補助金(農村RMO)をいただきながら「仰木地域共生協議会」を立ち上げました。生産者(農家)と消費者(住宅地住民)が連携・協力しながら、仰木の農業を持続可能にし、耕作放棄地を有機農業を行う農地に再生していくことを目指します。この協議会の運営につきましては、NTT西日本滋賀支店からもご協力とご支援をいただいています。
先日のことになりますが、9月21日~23日、仰木の棚田で生産された新米が、仰木の里の皆様に販売されました。その時のことが、「仰木地域共生協議会」のブログで報告されています。米価の高騰のなか、農家の側も消費者の側も満足できる金額で予約販売されました。確保した1.5トンの枠を超える事前申し込みがあったので、抽選のうえで300名ほどの方にお届けすることができました。現在、協議会では将来ビジョンを作成中ですが、今後、さらに様々な取り組みを開始して、両地域の皆さんの交流が深まっていくことを期待しています。
NHK・ETV特集「田んぼ×未来」(4月26日放送)
▪️春に録画していたNHK・ETV特集「田んぼ×未来」を視聴しました。以下は、番組の概要です。
日本のコメに相次ぐ異変。農家が減り、10年後には国内自給が危うくなるという予測も。そんな中、「未来」を耕そうと奮闘する2組のコメ農家を長期取材。茨城で野球場140個分に挑む大規模農家は、徹底した観察と創意工夫でコストを削減、気候温暖化の中でも安定した生産を実現する。上越の山間部に移住して新規就農した夫婦は「村があってこそ農が成り立つ」との信念で、集落と棚田を守りながら消費者とつながる道を切り拓く。
▪️参考になりました。茨城県の超・大規模耕作農家と、新潟県の中山間地域に新規就農した農家。国は大規模化を目指しているけれど、大規模農家には大規模農家の悩みがあります。単に規模を大きくすれば問題が解決するわけじゃないのです。圃場の広さは「野球場140個分」です。その広さを一度に何台もの農機具を使って、何人もの人を使って、一気に田植えをしたり稲刈りをしたりするというわけにはいかないのです。コストが高くついて経営的にはやっていけないのです。
▪️そこで早く田植えをする品種から遅く田植えをする品種までを用意し、農作業の時期をずらして営農されていました。また、徹底して稲の研究もされていました。どうすれば多くの量を収穫できるのか。たとえば、コシヒカリは成長すると稲穂も大きくなり米粒がたくさん収穫できるわけですが、同時に、倒伏のリスクも高まり、農作業に莫大な時間がかかってしまいます。肥料(追肥)をどの程度与えて、どの高さまで成長させるのか、成長と収穫の兼ね合いが難しいようです。というわけで、品種ごとの適切な営農規模と、徹底した研究と工夫が必要になります。番組では、現場の中から自分たちならではの適切な営農のあり方を探っておられました。
▪️また、集落で離農していく農家が増える中で、登場された農家は若くして後継者になることを宣言されました。そのことが結果として、集落の協力を得て土地改良事業に取り組むことを可能にしました。それがなければ、このような土地改良はできていなかったといいます。個人の利害から土地改良事業を行いたいというのではなく、集落全体の将来を背負う覚悟を持った若者が登場したからできたのでしょう。このあたり、社会学を通して農村地域の研究をしている者には興味深かったです。
▪️一方で、中山間地域に新規就農した農家は、先輩農家と力をあわせて、この地域で生き残っていくための、集落を守るための知恵を絞って実践しておられました。新規就農した農家は、自治会の会長にも就任されました。新たなリーダーですね。ただ、ここで暮らしていこうという立場からすると、今の農政は「農業を諦めさせるための政策(補助金)」のように見えると言います。そういうふうに感じざるを得ないような政策がたくさんあるといいます。番組では「消費者による農業へ理解と持続への道筋づくりへの参画か求められる」と最後を締めくくっていました。確かにそう思います。米価が高騰した時だからこそ、この機会に、消費者はもっと「自分事」として、米づくりの農家の現場の問題を考えられるようにならないとと思います。
▪️ということで、理事をしている「仰木地域共生協議会」では、消費者と農家が連携する新しい事業に取り組みます。写真を貼り付けておきます。ただ自分自身は持病のために、普段、白米は食べられないのですが…。ロウカット玄米を少しだけ食べているだけなのです…。食糧、農業、農村の現実に関して、うちの大学の学生さんたちはどれほど学んでおられるのでしょうね。ふと気になりました。農学部はあるけれど。実際のところどうなんだろう…。
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仰木での農作業:仰木地域共生協議会
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▪️末席の理事を務める「仰木地域共生協議会」の事務局から連絡が入りました。金曜日の午後、急遽、キャベツの収穫をするので人手が欲しいという内容でした。金曜日は午後に授業があり、その後も研究室で仕事をしているので参加できそうになかったのですが、研究室での仕事を後回しにして、農作業の手伝いに伺いました。16時半から18時まで農作業に取り組みました。協議会の圃場には、やはり理事のお1人で、仰木に隣接する新興住宅地仰木の里のまちづくり協議会の会長さんも見学に来られていました。
▪️私は、キャベツの収穫、そしてコカブの畝で草抜きと間引きを行いました。今日収穫したキャベツと、間引きしたコカブの間引き菜は、明日、仰木にある直売所「わさいな仰木」で販売されることになっています。農薬も化学肥料も一切使っていない、とても美味しい野菜です。「少々虫に食べられているのは、安心・安全・美味ということだ」と理解してくださる方にぜひ召し上がっていただきたいです。
▪️これから、この「仰木地域共生協議会」の活動を通して、環境省が提唱する「地域循環共生圏」の形成につながる活動に展開していけばと思っています。主役は仰木の農家の皆さんと、隣接地の新興住宅地である「仰木の里」の住民の皆さんです。私も「仰木の里」に隣接する小さな新興住宅地の住民ではありますが、特定非営利活動法人「琵琶故知新」としても、お手伝いできればと思っています。写真は、収穫した野菜を洗っているところです。
「仰木地域共生協議会」の農作業
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▪️今日の午前中は、「仰木地域共生協議会」の農作業の日でした。前回の農作業は、4月19日でした。ただ、平和堂財団夏原グラントの助成金の贈呈式があったため、選考委員長の私は講評等を行う必要があり参加できませんでした。今日はやっと参加することができました。ただし、今日は参加者が少なく、私も含めて3人でした。
▪️上段左。緑のネットを被せてあるのは、キャベツとケールです。蝶が産卵してしまうと、葉を食べられてしまうので、このようなネットを被せています。ネットの右側は、昨秋に植えたタマネギです。もうじき、収穫かな。左でふさふさ葉が伸びているのはニンジンです。上段右。もうひとつ、ネットを被せている畝があります。これは、前回の農作業で種を植えたようで、すでに発芽していました。何の種子か…聞いたのに忘れてしまいました。すみません。
▪️下段。今日行ったのは、スナップエンドウの苗を植える作業でした。スナップエンドウは豆ですから、蔓を伸ばして成長していきます。ということで、協議会の会長をお勤めになっている農家さんがあらかじめ竹の支柱を建てておいてくださいました。その農家さんの指導のもと、黒いマルチシートを被せてある畝に、苗を植える穴をそのための専用の道具であけて、苗を植えていきました。全部で100ぐらいあったと思います。植えた後は、ひとつひとつにジョウロでたっぷり水をやり、その上から籾殻をたっぷり被せました。こうすると雑草が生えにくいし、生えてもすぐに抜くことができるのだそうです。農家さんは、蔓が伸びて絡まるための紐を竹の支柱に結びつけておられました。スナップエンドウは今がシーズンですが、こちらの方は収穫が6月頃になるようです。品薄になった頃に仰木の直売所で売ると人気が出るかもしれません。
▪️ 10時から始まった農作業は続いていましたが、私は用事があったため、お昼少し前に先にお暇させていただきました。私は、黒いマルチシートを被せたひとつの畝しか作業できませんでしたが、おそらく農家さんともう1人の参加者の方とで、すべての作業を終えられたのではないかと思います。お疲れ様でした。
「トークイベント”TREP TRIPs vol.0”『龍大OGの先輩起業家に 聞いてみよう!』」
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▪️先週の金曜日、私が龍谷大学のすべての部屋の中で一番素敵だなと思っているREC深草の「創業支援ブース」で武村幸奈さんのトークイベントがあり、参加させていただきました。「トークイベント”TREP TRIPs vol.0”『龍大OGの先輩起業家に 聞いてみよう!』」です。
▪️武村さんは、龍谷大学政策学部の学生だったときに、株式会社「はたけのみかた」を起業されました。武村さんは、政策学部の深尾昌峰先生の授業から強い刺激を受け、また地域連携の活動に参加することのなかで知り合った有機農家を「笑顔にしたい」と考えるようになりました。有機農業の農産品は、市場と相性が悪いのです。安定的な販路がない…、そろそろ直売所を閉める時か…と悩んでおられた有機農家を「笑顔にするため」に、起業することにされたのです。未来に購買が続いていくもの、一時的な流行ではなく、何か文化を形成するような事業、誰かの困りごと解決するような事業に取り組もうと何度もビジネスプランを考え直されました。そして、4回生の秋に、「はたけのみかた」を起業して、赤ちゃんに有機野菜の離乳食を届ける事業に取り組まれるようになりました。
▪️自分の子どもに安心・安全な離乳食を食べさせたいけれど、それができない方達。自分自身の子どもに対する責任感を強く感じておられる方達。離乳食に手間をかけたいけれど、共働き等でそれができない方達。そのような方達を「笑顔にするため」に、通常では廃棄される規格外の有機野菜を農家から高値で買い取り、その野菜を原料に、不必要な添加物等を使わすせ、味付けはシンプルに塩だけにして、素材の味を活かした安心安全な離乳食を製造販売されたのです。武村さんは、会場の学生の皆さんに次のように語りかけました。ちっぽけな私。そんなちっぽけな私でも、たくさんの人とのつながりの中でも、目の前の困っている人たちを「笑顔にするため」に、大きな役割を担うことができるのだと言います。そのためには、心を動かし続けることが大切だとおっしゃっていました。
▪️そして、大学生だからこそできることがあるとも語っておられました。まず、大人(大学教員=周りにいる専門家)に聞くことができる。第一線で活躍する研究者が目の前にいるというのです。それが大学です。大学生には時間があります。トライ&エラーに時間を使うことができます。そして学びを即実践に活かせるのも大学生なのです。全力で遊び、いろんなところに行ってみる。素晴らしい仲間と出会える。大学は、起業するのに最高の場所なんだと。とても素敵なお話でした。
▪️私からも質問をさせていただきました。赤ちゃんは離乳食の段階をいつか終えるわけですが、その後、離乳食を食べなくなった段階で、有機農家と消費者の関係はどうなっていくのかという質問です。たくさんの有機農家と契約されているそうなので、子どもが成長した後も、市場に 出回らない、規格外の野菜を届ける事業もできるのかなと思ったのです。今は、離乳食で手一杯の様子でしたが、そのような事業にも展開されている意欲をお持ちのようでした。いろいろ武村さんの言葉が心に残りました。目の前の人のことを考える。顔を知っている人のことを考える。そこにニッチがある。誰かの困りごとをなんとかする。誰もやっていないから自分がやるしかない。
▪️政策学部からはたくさんの方達が起業されています。社会学部の学生の皆さんも、せっかく深草キャンパスで学ぶようになったのですから、こういった先輩たちから良い刺激を受け取ってほしいと思います。この日は、どういうわけか政策学部の学生さんは一人もおられませんでした。フロアから質問されたのは、文学部、経済学部といった他学部の学生さんたちでした。社会学部の学生さんについても…いなかったかな。これからですね。
▪️社会学部の瀬田キャンパスから深草キャンパスへの移転に伴い、深草キャンパスを「目まぐるしく変化する社会環境において社会科学の叡智を結集し新たな知や価値を創出するキャンパス」にしていくことが決まっています。キャンパス単位で、学部を超えた様々なレベルの交流が活発化して、創発的にさまざまな予想を超える動きが生まれてほしいです。この創業ブースは、そのような新たな展開の一翼を担うのではないかと思っています。
「仰木地域共生協議会」の農作業
▪️昨日の午前中は、「仰木地域共生協議会」の農作業の日でした。写真の一番左の畝はニンジンです。大きく成長しています。真ん中の白いシートを被せている畝は、キャベツとケールです。モンシロチョウが飛び始めています。卵を産みつけられないように、今日はシートを被せました。一番右は、タマネギです。苗の時は、「ほんまにタマネギができるんかいな?」と思うほど、ひ弱な感じだったのですが、こちらも立派に成長しています。今日は、この3つ畝で草抜きの作業も行いました。1時間半ほどの農作業でした。
▪️参加者は、全員で6人。最年少はもうじき3歳になる男の子、むっちゃんです。むっちゃんも、お父さんと一緒に頑張って農作業に取り組んでおられましたよ。こうやって、小さい頃から、親子で農業を楽しむことはとても大切なことですよね。帰りは100円でお土産も。右の写真です。大根がありますね。でも、これは大根の葉が目当てです。これは収穫をやめた大根で、本体の方はすが入っています。大根の葉をおいしくただきます。あと、収穫をやめた大根や白菜が成長して伸びた葉の先を、ナバナ(菜花)として収穫しました。
▪️近い将来、こういった農作業のお手伝いに対しては、理事長を務めている特定非営利活動法人「琵琶故知新」で考案した「びわぽいんと」を発行できるのではないかと思っています。スマホを使って、ポイントをやり取りします。今日のように農作業に取り組んだ方にポイントを発行するのです。溜まったポイントは、野菜と交換したり、たとえば味噌作り等のワークショップへの参加の際に講師(農家の女性)の方にお渡ししたり、あるいは協議会のなかの別のプロジェクトに贈ることもできます。
▪️このような「びわぽいんと」を通して、仰木の農家の皆さん=生産者の皆さんと、隣接する新興住宅地の住民の皆さん=消費者の皆さんとの交流が少しずつ進めばと思っています。そういう交流の中で、信頼関係が醸成され、私のような新興住宅地の人間からすれば、仰木に「新しい親戚」が生まれるような感じになって欲しいと思っています。こういう私たちの取り組みは、地域循環共生圏の考え方と関連しているはずです。もっとも、今回は環境省ではなくて、農水省からご支援をいただく予定なんですが、さて、どうなるでしょうか。