ヤマモモと「龍谷チャレンジ」
▪️私の研究室のある建物は、聞思館(もんしかん)といいます。「聞思」とは、親鸞聖人の主著『教行信証』のはじめに出る言葉で「聞思して遅慮することなかれ」という部分からいただいたものです。大学のホームページでは、「大切な言葉を聞いても、ただ聞き流すだけでは意味はありません。じっくりと自分の頭で考え吟味し、自分の問題として受けとめることが大事です。昨今は情報が溢れすぎ、自分が進むべき道を見出しにくい状況です。生きる方向を見失わないようにするためにも『聞思』を心がけたいものです」と解説されていました。はたして自分はどうなんだろう…と思いながら、仕事をしています。場所ですが、北キャンパスと道路をあいだに挟んだ南エリアにありますが、結連橋(ゆいれんきょう)という橋で北と南はつながっています(キャンパスマップ。
▪️今日も、授業のために北エリアにある建物(4号館)の5階まで階段を登り(階段主義者なので…)、2号館地下にある生協の売店まで買い物にいき、4号館地下にあるセブンイレブンでアイスコーヒーを買ったり、紫英館2階にあるメールボックスまで郵便物を確認しにいったり、同じく紫英館にある社会学部教務課や教学部に相談事に行ったりしていると、腰につけた歩数計の数字はどんどんあがっていきます。身体には良いキャンパスかと思います(^^;;。これで、京都駅まで帰りにあるくと軽く10,000歩を越えることになります。
▪️そんな感じでキャンパスの中を歩いているときに気がついたこと。キャンパスに植えられたヤマモモの実が赤く色づいてきました。このヤマモモの前を、たくさんの学生さんたが歩いているわけですが、関心をもっている人は少ないのではないかと思います。教員では、私の知る限り関心のある人は、私も含めて2人。
▪️2006年に鹿児島県指宿市に合併される以前にあった開聞町の町の木は、この「ヤマモモ」でした。瀬田キャンパスに勤務しているとき、この旧開聞町出身の学生さんを指導していたことがあるのですが、他の学生さんと一緒に歩いていたとき、「みんな知ってます? このヤマモモ食べられるんですよ」というと、出身者の学生さんは徐にヤマモモの実をとって口に入れたのです。まわりの学生さんたちはびっくり。「小学生の頃、学校にヤマモモが植えてあって、こうやっていつも実を食べていたよ」と説明。そしてタネをプッと吐き出しました。いいですよね、こういう野生味のある学生さんって。私も食べましたが、やはり塩水で一度洗ったほうがよいかもです。
▪️瀬田キャンパスではやりませんでしたが、これだけたくさんのヤマモモの実がなっているのならば、ちょっと果実酒を作ってみたくなっています。ちょっと程度だと、管理課も黙認してくれるのではないのかな…。知らんけど。果実酒は、普通は、氷砂糖をたくさんいれるのですが、無糖でもできるようです。私の場合は健康のためですが、無糖でやってみようと思います。完成したら、このヤマモモのことを気にされているもう1人の教員の方と試飲で乾杯してみようと思います。この企画に乗るという方を募集します。その人数に応じて、漬け込む量を決めようと思います。
▪️それから、それから。こんなポスターも拝見しました。「学生価値どう支援制度『龍谷チャレンジ』2025年度第1学期の募集を開始します!」。今の学生さんたちは、いいですね。こういう制度で大学が応援してくれています。以前は、ここまで手厚くはありませんでした。行政の助成金や民間の財団の助成金にチャレンジしていました。学外でプレゼンして助成金をいただく、そういう経験自体は、学生さんたちの成長に役だったとは思うのですが、やはり今の支援制度のほうが良いなと思います。ぜひ、多くの学生さんたちにチャレンジしてほしいです。
社会学演習IAのグループワーク
▪️昨日、火曜日の4限は「社会学演習IA」。今日も先週と同じグループワークです。卒業論文の執筆に向けて、まずは「書籍を読みたい」という気持ちが少しでも心のなかに湧いてきて、「図書館には面白そうな書籍がたくさんあるな」と気がついてもらうことを目標にしています。夏休みには、選んだ書籍を熟読してもらい、書評を書いてもらう予定にしています。そのため、来週はグループワークだけでなく、私の方からも読書に関してお話しをさせてもらうことになっています。そのための資料を配布しました。こうやって、少しずつレベルを高めて、自分自身の研究に取り組めるようになってもらう予定です。本当は、大学の4年間のもっと早いうちにこういうことをやっておくべきかと思いますが、現行のカリキュラムがそうはなっていないので、いろいろ工夫をしています。
▪️昨日は、体調不良で3人が休んでいました。急に暑くなってきたので体調を崩しているのかなと心配しています。このまま夏に突入したらいいのですが、また気温が下がるようですね。衣服やエアコンで上手に体調の調整をしてもらいたいです。ニュースでは、あちこちで熱中症の方が救急搬送されているようです。
「創立記念・親鸞聖人降誕会法要」と「職員懇親会」
▪️今日、5月21日は、親鸞聖人が誕生された日です。そのこととも関係しますが、龍谷大学は、1922年(大正11年)5月20日に大学令により大学への昇格の許可を受け、その翌日の5月21日を創立記念日としました。
▪️そのようなわけで、今日は、「創立記念・親鸞聖人降誕会法要」が3キャンパスで開催されました。私は深草キャンバスの法要に参加しました。この法要では、記念公演として、北海道大学大学院特任教授 櫻井義秀先生から「信教の自由を守るために今考えるべきこと」の題でご講演をいただきました。存じ上げませんでしたが、櫻井先生は還暦を超えて日蓮宗で得度されたそうです。そういう意味で、宗教社会学者であり、同時に仏教の僧侶としてのお立場からのご講演でした。ありがとうございました。ちなみに、櫻井先生は、社会学部の同僚である猪瀬優理先生の指導教授をされていた方ですね。そういうことだからだと思うのですが、猪瀬先生は、櫻井先生にアテンドされておられました。
▪️法要の後は、「校友会賞授与式」、「沼田奨学金 学業奨学金授与式」、「名誉教授称号授与式」、「職員表彰式」が行われました。親しくさせていただいている事務職員の皆さんが、長年にわたって勤務されて支えていただいてきたことに対して、改めて感謝したいと思います。式典のあとは、「職員懇親会」が深草キャンパス22号館地下食堂で開催されました。ひさしぷりに、いろんな事務職員の方たちとお話をすることができました。ありがたかったです。
以前、香川県の高松市で地方入試を一緒に担当したときの職員さんとお話しをすることができました。その職員さんもその時のことをよく記憶されていました。今日は入職35年目で表彰されていました。いまは部長さんですが、そのときは、まだ管理職についておられなかったとおっしゃっていました。そんなに昔なのかと驚きました。時の経つのは早いです。
▪️写真は、懇親会の冒頭で挨拶をされている安藤徹学長です。
「地域エンパワねっと」で大津の街を歩きました。
▪️ 若い頃は阪急電車が身近な鉄道でしたが、今や、日々の暮らしで身近な電車といえば京阪電車です。今日は担当している社会学部・社会共生実習「大津エンパワねっと・大津中央」を履修している学生の皆さんたちと、滋賀県大津市の中心市街地を歩くことを行いました。いわゆる「まち歩き」です。その際、一緒に歩いた学生さんの知り合いの蕎麦屋さんに入店しました。履修している学生さんたちのうちの2人の方が、こちらの蕎麦屋さんの2階で開催されている「寺子屋」(子どもたちのための補習サポート)に参加されていることから、お邪魔させていただきました。
▪️たまたまなのですが、この蕎麦屋さんの2階から京阪電車の京津線800系を楽しむことができました。それぞれの鉄道を楽しむのに、いろんな「ツボ」があります。私の場合、ここは「ツボ」の一つになります。800系が路面電車(併用軌道)から、通常の専用軌道に入る地点です。駅で言えば、「上栄町」の少し手前になります。今日はたまたま学生さんたちと一緒の行動だったので、「ツボ」の横にある蕎麦屋さんの2階から眺めることができました。プチ幸せ…です。
一人ひとりの「良さ」がにじみ合うことが大事。
▪️金曜日の3限は社会共生実習「地域エンパワねっと・大津中央」です。今日は、zoomを使って、特定非営利活動法人「BRAH=art.(ブラフアート)」の理事長をされている岩原勇気さんにご講演をいただきました。ありがとうございました。ご講演では、バワーポイントをお使いになりましたが、そのうちの1枚のスライドには、こう書かれていました。「良さ」がにじみ合うという点にグッときました。素敵です。
ソーシャルワークであること。
みんなが社会を成す、当事者であること。
それぞれの凹凸が重なり合い社会ができている。
みんなそれぞれの幸せを目指す。
願わくば、その幸せが、他者の幸せにもつながってほしい。
そのためには、一人ひとりの「良さ」がにじみ合うことが大事。
そこには、それぞれの個性とフレキシブルにつながる
「コネクター」が必要=ソーシャルワーク
▪️もう1枚のスライドです。
本質を見る。
本質を見て、それに基づいて行動する。
自分が見た本質に基づいて動けば、誰のせいにもできない。
する必要ない。
考え抜いた本質からずれるものは、
今、やるべきことではないのだろうと諦める。
そして、社会問題から考えないこと。
大きい視野は必要だが、まず目の前を直視すること。
そこからすべてがはじまり、だから継続する力になる。
いそがばまわれ。
▪️ディスプレイの前にある装置は、「EMEET Meeting Capsule Pro Room Kit」です。これはとても優秀な装置です。社会学部の関係者に限定されますが、ぜひご利用ください。
「叡智を結集」するために。
▪️今日は、政策学研究科長が研究室に来られました。いろいろ今後の展望に関して意見交換しました。
▪️今年度から社会学部が深草キャンパスに移転しました。このことを契機に、深草キャンパスを「社会科学を軸に叡智を結集することにより生み出される新たな『知』で、社会課題の解決や共通価値の創造を実現するキャンパス」にしていくことを大学としては目指しています。
▪️問題は、まずは、どうやって「叡智を結集」していくのか、実現していくのかということになります。そこからスタートということになります。同じキャンパスにいるだけでは、そのような「叡智を結集」するような取り組みは自然に発生はしません。教員は、それぞれ自分の世界(ディシプリン)をもっており、その世界の殻のなかに閉じこもる傾向があります。そのような傾向があるなかで、「叡智を結集」していくためには、時間やアイデアが必要ですし、とても手間がかかります。
▪️今日は短時間でしたが、そのための意見交換のようなことができたのではないかと思います。定年退職が目の前にせまってきていますし、若い教職員の皆さんのお邪魔になってはいけないので、静かにしているべきなんですが、今日のように意見を求められればお話しはします。本当は、一緒に汗もかけたらよいのですが、残念ながらそのような時間は私にはもうありません。
「推し」の書籍3冊!!
▪️火曜日の4限は、「社会学演習IA」3回生のゼミです。私のゼミに所属するのは22名。2026年度末で定年退職するので、大学教員として最後に受け持つゼミ生の皆さんになります(来年度、私はゼミ生の募集を行いません)。先週はGW中で授業がありませんでした。ということで、学生さんたちには課題を出させてもらいました。
①自分が関心をもつ分野やテーマの書籍を図書館で3冊借りてください。
②その3冊の書籍がそれぞれどのような内容のものなのか確認してください。
③内容を簡単にゼミの仲間に紹介できるように、メモを用意してください。字数は問いませんが、ゼミの仲間が閲覧しても理解できるものにしておいてください。
④そのメモをこのmanabakの「レポート」の機能を使って、通常のレポートのように投稿してください。「コースメンバー全員(グループ指定がある場合は対象者全員)が閲覧・コメント可」に設定しています。
⑤このメモを活用して、グループワークを行います。
▪️写真は、自分の「推し」の書籍を「熱く」紹介しているところです。まだ名前を覚えきっていないゼミの仲間との会話を楽しみながら、グループワークに取り組んでくれました。最後の写真は、ゼミの仲間がどのような書籍を選んでいるのかを、お互いに確認しているところです。こういうグループワークをやってみると、自分と似たような問題関心を持つ人がゼミのなかにいることがわかります。切磋琢磨して研究を進めてほしいと思います。
▪️来週は、さらに3冊書籍を選んで、同様のグループワークを行います。真剣に書籍を選ぶことで、自分の内面と向き合うことになります。このようなグループワークを行いながら、「推し」の書籍の中からさらに2冊選んで、その書評を書いてもらう予定にしています。
ちょっとびっくりしたこと。そして、龍谷大学第104回創立記念降誕会 提灯行列。
▪️水曜日2限は「地域再生の社会学」です。今日は6回目。授業が終わったあと、履修している1人の男子学生さんが笑顔でやってこられました。4回生の方です。なにかなと思ったら、授業のときに配布した資料の内容が「就職活動でとても役立ち、面接でも非常に評価してもらえました。結果として内定をいただけました。ありがとうございました」とのことでした。ちょっとびっくりしましたが、そういうこともあるんですね。その方は、卒業に必要な単位はすてに取得されているけれども、授業の内容に関心があったので履修されたようです。嬉しいお話です。それはともかく、来年の4月からは自信を持って働いていただきたいです。
▪️今日は、教授会と研究科委員会が開催されました。予想より早めに終わったので、研究室で仕事をしてから、四条河原町に出かけることにしました。今晩は、龍谷大学の創立記念を祝う「龍谷大学第104回創立記念降誕会提灯行列」がおこなわれるのです。提灯行列では吹奏楽部が演奏して提灯行列を盛り上げます。パレードです。私は、どういうわけかパレードが大好きなものですから、今年も見学だけはしたいのです。昨年は、コロナ禍でずっとできなかったこの提灯行列がやっと開催されました。動画は、昨年の提灯行列の様子です。赤いパレードコスチューム、かっこいいですね~。
月1のクリニックと糖質制限
▪️昨日は、月1回のクリニックの日でした。HbA1cの数値は「5.3」。先月は「5.1」でしたから、ほんの少しだけ数値があがっているわけですが、余裕で基準値内(5.5以下)です。糖質の摂取をできるだけカットして暮らしています。このまま数値を維持できたらと思っています。写真は昨日の昼食です。ラーメンですが、麺の原料は小麦ではなく豆です。いつもは、パスタとして食べているのですが、こうやってラーメン風にしても美味しくいただくことができました。今回は醤油ラーメンですが、この麺には塩ラーメンの方があうように思いました。もちろん、加えて野菜もいただきました。本当は小麦の麺の方が美味しいに決まっているのでしょうが、そういう経験は遠い彼方に行ってしまいましたね〜。そうそう、昨日は午後からは歯科医院へ。こちらは3〜4ヶ月ごとのクリーニングです。歯茎の状況を確認し、歯石を取り除き、コーヒーやお茶に起因する汚れを磨いて落として、デンタルフロスで歯の隙間もゴシゴシときれいにしていただき、最後はフッ素を塗って終了です。こちらも異常なしでした。
大津シンフォニックバンド「第86回 定期演奏会」
▪️今日は、昼から、龍谷大学吹奏楽部音楽監督常任指揮者の若林敬人先生が主席客演指揮者として指揮をされる、大津シンフォニックバンド「第86回 定期演奏会」に伺いました。ポスターをご覧ください。汽船の写真ですね。おそらくですが、第3部に若林先生が指揮される最後の曲が、「マードックからの最後の手紙」だからだと思います。吹奏楽に励んでおられる若い中高生に人気のある作品なのだそうです。この曲は、樽屋雅徳さんにより作曲されました。1912年に流氷にぶつかり沈没したタイタニック号の事故を、そしてそのタイタニック号に乗船していた一等航海士ウィリアム・マクスター・マードックをモチーフに作曲されたのだそうです。
▪️この吹奏楽のための作品には少し思い入れがあります。私は、2019年から2023年まで龍谷大学吹奏楽部の部長をしていましたが、部長をするなど思いもしていないずっと前の時期、研究室で夕方に仕事をしていると、外から吹奏楽部の部員の皆さんが練習している音が聞こえてきたのです。そこで、ふとYouTubeで龍谷大学吹奏楽部の演奏を検索してみたのです。その時に、聴いた曲が「マードックからの最後の手紙」でした。2012年12月24日に、滋賀県立芸術劇場びわ湖ホールで開催された第39回定期演奏会の際の演奏です。YouTubeで聴いた時、この作品に心が強く惹かれたことをしっかり記憶しています。
▪️私が部長をしている間に、この作品が演奏されることはなかったように記憶していますが、今回は若林先生が大津シンフォニックハンドで指揮をされるとしり、是非とも聴かせていただきたいと思い、会場のびわ湖ホールに伺いました。素敵な演奏、ありがとうございました。ということで、「マードックからの最後の手紙」のことばかり書いてきましたが、その他にも素敵な演奏をたくさんお聞かせくださいました。アンコールも「てんこ盛り」でした。大津シンフォニックバンドの皆様に感謝いたします。