俵万智『アボカドの種』

20260811avocado_seed.jpg▪️うちの子どもたちは、2人とも大学は理系に進みました。工学部と理学部。だから、2人とも大学院の修士課程まで進みました。2人が大学院を修了して社会人になったとき、子育てが終わった、責任を果たしたという安堵感があったように記憶しています。ただ、その時は、すでに親の看病や介護が始まっていました。そして、両親の看病や介護が終わったと思ったら、今度は自分自身の老後の問題が目の前に迫っていました。うまくできていますね。子育て、介護、老後が順番にくるようになっているわけです。

▪️今日の出勤のお供は、歌人である俵万智さんの歌集『アボカドの種』。この歌集におさめられた短歌は、子育て、親の介護等に俵さんが直面されていたときのものです。俵さんは40歳で母親になったので、短期間でこれらを経験されていると思います。そこから、生まれた短歌です。あとがきに、このように書いてありました。

言葉から言葉つむがずテーブルにアボカドの種芽吹くのを待つ

昔からアボカドが大好きで、種から水耕栽培を楽しんでいる。根っこが出るまで三か月くらいかかり、それから芽、ようやく葉っぱ。慌ただしい日々のなかで芽吹をじっくり待つことは、とても豊かだ。その豊かさは、水を替え、光を当てるところから始まっている。短歌も、心の揺れに立ちどまり、言葉を探すところから、もう始まっている。芽が出るまでの時間を含めて、短歌なのだと思う。

▪️我が家にも、種から大きくなったアボカドがあります。うまく育てているとはとても言えないけれど、それでも1mを超える高さにまで成長しています。まあ、実ができるとはとても思えませんが。

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