第97回日本社会学会大会
▪️学会のあの雰囲気(どの雰囲気?!)があまり得意ではありません。そうなんですが、今回は、京都産業大学で開催された第97回 日本社会学会に参加しました。昨日は、公共社会学の部会に、今日はアクションリサーチの部会に参加しました。
▪️公共社会学の部会では、多くの報告者のみなさんは、ご自身が勤務されている大学のカリキュラムの中で公共社会学がどのように取り組まれているのかを説明されました。その中のお1人は同僚の川中大輔さんでした。龍谷大学社会学部の取組みですから、私もよく知っている内容になりますが、とても刺激的でした。川中さん、聴衆を魅了するような話し方もあって、楽しい時間を過ごすことができました。勤務している社会学部は、来年度から深草キャンパスに移転し、現在の3学科から1学科(総合社会学科)になります。カリキュラムの核になる授業が公共社会学や社会共生実習になります。
▪️アクションリサーチの部会、コーディネーターの平井太郎さん(弘前大学)から真夏の頃でしたか、ご連絡をいただきましたので、参加させていただくことにしました。総合地球環境学研究所で取り組んだ一連の研究プロジェクトの成果、『流域環境学』『流域ガバナンス』(ともに、京都大学学術出版会)等をお読みいただいていたようで、私の研究の中にアクションリサーチの要素を読み取って下さったようです。私自身は、明確な自覚はなかったのですが…。
▪️今日は、とても残念ですが報告者4人のうち2人が欠席するということになりました。でもそのかわり、最後に平井さんご自身が取り組まれてきた事例に関してお話をお聞かせくださいました。アクションリサーチに真正面から取り組まれてきた方のお話なので、とても勉強になりました。ただ、私が大切だなと思った部分は、アクションリサーチを行う地域の皆さんとの関係で、うまくいかなかった話や情けない話なんですね。普通、学会での報告って、自分の研究成果を誇る、もっと言えば「どうや、すごいやろ」というオーラが出ていたりする時があるのですが、それとは逆に、「うまくいかなかった話や情けない話」の中にこそ、現場で実践的な研究に取り組む研究者にとって大切な「種」があるように思うんですよね。それをみんなでしっかりと共有することが大切だと、まあ個人的にはそんなふうに思っているのです。そのようなことが可能な研究会のようなものがあると素敵だなと思っています(絶対に学会ではないでしょうね)。
▪️ 部会の最後には、金曜の晩に一緒に呑んだ茅野 恒秀さんが部会全体に関してコメントをされていました。理路整然とした内容で話されたので、とても感心しました。同僚の川中さんにしろ、平井さんや茅野さんにしろ、若い方達、頑張っておられますね。嬉しいです。
▪️ちょっと、アクションリサーチについて、真正面から勉強してみようと思います。部会の中でも発言があったように思いますが、公共社会学とアクションリサーチは重なる部分が多々あります。そのことに、もっと自覚的であろうと思います。