「地域コミュニティ・観光・地域資源管理研究集会」(第11回)

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▪️今日は、「地域コミュニティ・観光・地域資源管理研究集会」(第11回)に参加しました。東京です。

▪️今日の報告者は、立教大学観光学部の橋本俊哉さんでした。日本観光研究学会の会長をされています。今日は、「『復興のエンジン』としての観光」というテーマで、ご自身が取り組まれた三陸海岸の宮古、そして福島の磐梯山での復興観光研究をもとにご報告してくださいました。観光地の災害弾力性(災害抵抗力と災害回復力)、そして災害弾力性から捉えた観光内の類型(適応型観光地、弾力型観光地、脆弱型観光地、防衛型観光地)、災害抵抗力を構成する主な要素、災害から復興するプロセスで、まずは精神的エンジン(地域文化・生活文化の再確認と再評価)、復興段階で教育的エンジン(被害を後世に伝える手段、語り部と聞き手の協働想起)、経済的エンジン(風評被害からの復興)が駆動していく等、さまざまな示唆をいただくことができました。

▪️こういう内容をお聞きすると、一般的な意味での、消費的な意味での「観光」ではなく、災害復興のプロセスで被災地の人々と外部の人々とをつないでいくための手段やメディアとしての「観光」、いわゆる観光まちづくりに近いものなのかなとも思いました。また、正月元旦に能登半島で大きな地震が発生して、甚大な被害が生まれたわけですが、どうしてもそのことと橋本さんのご報告とを重ね合わせて考えることになりました。

▪️この研究集会のこと、私はとても気に入っています。対面式かオンラインかは別にして、できるだけ参加するようにしています。いろんなディシプリンを背景に持つ方達が参加されているわけですが、個別の学会とは違って議論の幅が広く、その議論の面白さに加えて、ある意味、自由にのびのびと発言できる雰囲気があります。私は、そこが良いなと思っています。研究集会の後の懇親会でも、さらに自由に議論を続けることができました。次回は今年の春になるようです。楽しみにしています。

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