新年法要

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■本日から、仕事が始まりました。多くの民間企業では、昨日に「仕事始めの行事」が行われていると思いますが、龍谷大学では、本日、「新年法要」が行われました。場所は、大学の本部のある深草キャンバスの顕真館というホールです。法要では、「正信偈」と「念仏・和讃」を出席者で唱和しました。私は真宗の家で育った訳ではないので、この「正信偈」が身についているわけではありません。ですから、付け焼き刃の知識でしかありませんが、「正信偈」とは「正信念仏偈(しょうしんねんぶつげ)」のことで、親鸞の著書である『教行信証』の「行巻」の終わりにある七言百二十句の偈文です。偈とは、仏の徳をたたえ、教理を説く詩のことです。今日は現代語訳を読んで意味を噛み締めながら、唱和させていただきました。

■写真は、今日の「新年法要」が行われた顕真館です。入口の石段は、京都の市電の軌道石を再利用しているといいます。入口の上にあるのは、平山郁夫画伯の陶板画「祇園精舎」です。龍谷ミュージアムの初代館長である宮治昭先生は、以下のように解説されています

『祇園精舎』
 平山郁夫画伯は広島での原爆の被爆体験を原点にして、仏教に平和と心の支えを見出し、シルクロードの仏教を生涯のテーマとして、毎年現地に取材し、それをもとに多くの作品を描き続けました。第4回院展に出品した、玄奘三蔵の求法を主題にした「仏教伝来」は、三蔵法師の強靭な精神が周囲に幻想的な光を醸し出している作品で、高い評価を得ました。それ以降、釈尊の悟りと足跡を追って、その体験に迫ろうとした「出山釈迦」や「建立金剛心図」など名作をいくつも残しています。

 龍谷大学深草学舎の顕真館に陶板画として飾られている「祇園精舎」は、そうした平山画伯の力作の原画をもとに制作されたものです。釈尊の説法を聞いて感激した給孤独長者が、園林一面に金貨を敷きつめて土地を祇陀太子より購入し、釈尊に寄進する話に由来するものですが、画伯の関心はその説話自体ではなく、説法する釈尊と従う弟子達、それを聴いて帰依する人々の、自然のなかでの荘厳な雰囲気に焦点が絞られています。画伯自身、「祇園精舎を何度か訪れるうちに、生い茂る大樹の葉陰からこぼれる光が、微妙な色彩と雰囲気を出していて、とても美しく感じた時があった。それは自然でありながら崇高さがあり、宗教的な雰囲気に通じていた。そうした光をバックに、『祇園精舎』と題して説法する釈迦と弟子を描いた」と述べています。

 平山画伯は仏教に関わる画業だけでなく、文化財の保護、修復活動にも多大な役割を果たされました。シルクロードの地、仏教伝来の道筋に数多くの貴重な遺跡と美術品があり、戦乱や自然による文化財の破壊、崩壊に心を痛められ、文化財赤十字という構想のもとに、ユネスコや日本政府に働きかけ、バーミヤーン、敦煌、ボドブドゥールなどの遺跡保護にも大きな足跡を残しました。

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