総合地球環境学研究所で「魚のゆりかご水田」研究の会議

20150915chikyuken.jpg
▪︎朝一番に自宅を出て、京都の上賀茂にある総合地球環境学研究所にやってきました。このエントリーは、地球研で書いています。「魚のゆりかご水田」プロジェクトの「超学際的研究」*を進めるためのミーテイングです。滋賀県の水産試験場の研究者、淡水魚のゲノム解析を得意としている研究者も参加して、プロジェクトリーダーの奥田さんの進行のもとで会議を行いました。まだ具体的にお話しをすることかできませんが、「ニゴロブナが孵化した水田に回帰してくる」(母田回帰)という習性を科学的に明らかにしていくことを軸に、そのようなニゴロブナの習性と、琵琶湖沿岸地域の農村の活性化の活動である「魚のゆりかご水田」プロジェクトとをどのように結びつけていくのか、また、どのように研究として進めていくのか、そのばあいの研究の枠組みはどうして構築するのか…、そのあたりのことについて議論をしました。なかなか、楽しい会議でした。一般の方たちにも関心をもってもらえるようなテーマなので、わかりやすい新書にでもなればなあと思っています。

▪︎今日は、午前中が総合地球環境学研究所での会議、午後からは深草キャンパスに戻ります。研究部の仕事と会議がはいっています。龍谷大学の第5期長期計画の「目玉」といってもよい「世界仏教文化研究センター」の立ち上げに関わる仕事です。学長室広報の皆さんと連携しながら、作業を進めています。研究部の仕事と会議が終わったあとは、情報メディアセンターの次長さんとミーティングをもつ予定です。龍谷大学の研究をもっと社会的にアピールしていくための作戦会議です。ということで、今日も頑張ります。

*「超学際的研究」 : ▪︎私たちのプロジェクト「生物多様性が駆動する栄養循環と流域圏社会―生態システムの健全性」は、総合地球環境学研究所のプロジェクトです。総合地球環境学研究所では、現在「Future Earth」という国際協働研究の枠組みに参加しています。この「Future Earth」では、「持続可能な地球環境に向けての国際協働研究イニシアティブ」であり、国際科学会議(ICSU)などの学術コミュニティ、研究資金提供団体や政策決定者などが協働して地球環境を包括的に理解し、地球規模の課題の解決に資する研究を総合的に推進することをめざしています。私たちの研究プロジェクトも、この「Future Earth」の方向性と連動しながら、「超学際的研究」のスタイルを堅持しつつ、プロジェクトを進めています。この「超学際的研究」についてですが、以前のエントリーにも書きました。再度、総合地球環境学研究所での説明を以下に引用しておきます

Future Earthは、人間活動による地球 環境への影響評価に加えて、自然科学 と人文・社会科学との文理融合の学際的(interdisciplinary)研究、及び、研究者と他のステークホルダー(行政、産業界、 NGO/NPO、メディア、市民など)との超学際的(transdisciplinary)な連携(協働)を通じて、持続可能な社会へむけた転換を目指すところにその特色があります。とくに、研究者コミュ ニティ以外のステークホルダーとの協働は、研究の立案の段階から成果の普及に至るまで組み込まれ、これまでの 科学プロジェクトとは大きく異なる研究設計となっています。

管理者用