龍谷大学深草キャンパス 課外活動施設(第2体育館〈仮称〉)起工式

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20150703kikoshiki2.jpg■本日の午後、深草キャンパスの顕真館で、「龍谷大学深草キャンパス 課外活動施設(第2体育館〈仮称〉)起工式」が執り行われました。龍谷大学は浄土真宗本願寺派の宗門校であることから、起工式ももちろん仏式です。右の写真は起工式の次第です。「讃仏偈」の「偈」とは、讃歌の意味なのだそうです。阿弥陀如来の前身である法蔵菩薩がおっしゃったお言葉です。法蔵菩薩が師でもある世自在王仏を讃え、自ら世自在王仏のような仏に成りたいと述べ、仏と成るために様々な修行を実践し、すべての人びとを救うために浄土を建てることを誓う…そのような内容なのだと、以前、勉強して知りました。

■ところで、日本の社会では、多くのばあい起工式は神式で執り行われますね。私は、仏式の起工式は初めて参加させていただきました。仏式でも、神式と同じく、鍬入れの儀が行われました。盛砂に、鍬、鋤、鎌を入れる儀式です。このあたりの形式はいつ成立したのか、よくわかりません。キリスト教系の大学ではどうかと少し調べてみましたが、牧師が式を執り行い、神式と同様に盛砂に、鍬、鋤、鎌を入れる儀式を行っていました。おそらくはこのような儀式は神式が起源かと思いますが、そのような儀式が、仏教やキリスト教にどのように受容され、現在の形式におちついたのか。ちょっと、知りたいと思いました。

【追記】▪︎この起工式は、一般には地鎮祭と呼ばれてきました。この地鎮祭のなかで、盛砂に、鍬、鋤、鎌を入れる儀式は、「穿初め(うがちぞめ)の儀」と呼ばれています。神社本庁の公式サイトの説明は以下の通りです。

地鎮祭とは、建物の新築や土木工事の起工の際などに、その土地の神様を祀り、工事の無事進行・完了と土地・建造物が末長く安全堅固であることを祈願するために、おこなわれる祭りです。

一般には「じまつり」などとも呼ばれ、国土の守護神である大地主神(おおとこぬしのかみ)と、その地域の神様である産土神(うぶすなのかみ)、またその土地の神々である「此の地を宇志波伎坐(うしはきます)大神等」をお祀りします。

▪︎本文と同じ繰り返しになりますが、このような神道に起源を持つ「穿初め(うがちぞめ)の儀」が、仏教やキリスト教の起工式にも取り入れられていることです。どういう経緯でそのようなことになったのでしょうね〜。興味があります。私の推測ですが、建設業務にあたる関係者の皆さんが、建設中の安全祈願を願うささいに、この「穿初め(うがちぞめ)の儀」に強くこだわってこられたからではないか、と想像しています。そのような強い関係者の希望を、仏教やキリスト教の関係者は、どのように受け止めたのか。まあ、そのあたりのことですね。

▪︎「穿初め(うがちぞめ)の儀」では、施主である大学を代表して学長が、それから設計事務所の方と建設会社の執行役員の方が、それぞれ鍬・鋤・鎌を盛砂に入れる真似事をされました。そのさい「エイ、エイ、エイ」と3回叫ばれます。建築会社の執行役員の方の声が、一番大きく、力がこもっていて様になっていたような気がします。うちの学長は、声も少し控えめだったかな。

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