プロジェクション・マッピング@龍谷大学


■昨日の瀬田キャンパス、もう夕方で薄暗くなっていましたが、樹心館で「プロジェクション・マッピング」の調整をやっていました。

■まず、樹心館から説明しますが、この建物は1885(明治18)年に建築されたもので、もともとは大阪南警察署庁舎だった建物です。その建物が1908(明治41年)年、民間に払い下げられ購入した門徒の方が龍谷大に寄付し、大宮キャンパスに移築され、図書館、学友会事務所、宗務所として使われてきました。そして、1994年には瀬田キャンパスに移築されました。現在は、朝の勤行等のさいに礼拝堂として使われています。

■次に「プロジェクション・マッピング」ですが、「壁面や建物、家具などに映像を投影し、スクリーンとなる立体の凸凹と映像の融合で奥行きのあるアートを見せる技術」なのだそうです。この技術を使って、樹心館の歴史をみせようとする企画のようです。大学の広報の記事を引用します

8月30日(土)、瀬田キャンパス(滋賀県大津市)の礼拝堂「樹心館」にて、本学では初となるプロジェクション・マッピングが実施され、多くの方がその美しさに魅了されました。

今回のプロジェクション・マッピングは理工学部情報メディア学科3年生の倉地優輝さんと大塚健司さんの2名(指導教員:岡田至弘教授)が、多くの人にプロジェクション・マッピングの素晴らしさや驚き、そして感動を伝えたいという思いから自ら企画・制作し、実施したイベントとなります。当日は1885(明治18)年に建てられた擬洋風建築物である「樹心館」の様々な歴史がプロジェクション・マッピングで描写されました。

2人がプロジェクション・マッピング制作を始めたのは、実際にプロジェクション・マッピングを見て、その芸術性に驚き、魅了され、またその予備知識である動画編集やカメラが好きであったことがきっかけとなります。これまでは室内で、紙模型や立方体のオブジェクトを用いたプロジェクション・マッピングを行ってきましたが、今回の様な大規模なプロジェクション・マッピング制作は2人にとっては初めての試みであり、多くの時間を費やし試行錯誤の上、完成させた内容です。

今後2人は、今回の経験を活かし、人の動きに反応して映像が変化するなどのインタラクティブ(双方向)性のあるプロジェクション・マッピングや、プロジェクションなどの分野の研究に取り組んでいく予定です。

<参考>
樹心館の歴史
今から129年前の1885(明治18)年に、大阪南警察署庁舎として建築。それから23年後の1908(明治41)年3月、大阪南警察署の改築に伴って民間へ払い下げされ、龍谷大学大宮キャンパスの図書館として生まれ変わる。1936(昭和11)年、学友会事務所に用途を転換。1948(昭和23)年、宗務所(通称:グリーンハウス)として西本願寺へ移築。その後、1994(平成6)年に瀬田キャンパスの礼拝堂として移築し、名前を「樹心館」と改め現在に至る。

■冒頭に、昨日の夕方、樹心館で「プロジェクション・マッピング」の調整をやっていました…と書きましたが、今月末に行われる「龍谷祭」で実演されるのかもしれませんね。とろこで、こういう「プロジェクト・マッピング」の技術は、どの程度、まちづくり等のイベントに活用されているのでしょうね〜。すごく気になります。それぞれのまちの「履歴」を映像として映し出すこと、まちのなかのそれぞれの場所の「地霊」(ゲニウス・ロキ)を映像を通して浮かび上がらせることができるのではないか…と思うからです。アートという枠を超えて、もっといろんな展開ができるのではないかと思いました。おそらく、すでにいろんな試みが行われていると思うのですが、まだきちんと調べることかができていません。

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