鉄道の日

20141012tetudo.jpg ■鉄道が好きです。しかし、鉄道で蘊蓄を傾けることができるような物知りではありません。鉄道の世界は大変奥深く、ものすごい「鉄の巨人」のような人たちがたくさんおられます。私は、マニア…ともいえない、ただの鉄道好きです。特に、「乗る」ことが好きです。一番素朴なタイプです。ですから、10月14日が「鉄道の日」ということさえ知りませんでした。「へ〜、そうなんか…」となるわけです。

■明治5年9月12日、現在の新暦でいえば1872年10月14日に、新橋駅・横浜駅との間を蒸気機関車が結んだのが日本の鉄道の始まりです。日本史を多少なりとも勉強された方達は、新橋・横浜はわかると思いますが、それが10月14日であることまでは知りませんよね。私もそうでした。そして、1921年(大正10年)10月14日に、つまり鉄道開業50年後、50周年を記念して東京駅の丸の内北口に鉄道博物館が開館したのだそうです。そのことを記念して、10月14日が「鉄道記念日」となりました。

■それでは、この「鉄道記念日」が「鉄道の日」に変わるのがいつかというと、1994年なのだそうです。当時の運輸省(現在の国土交通省)が「『鉄道記念日』のままではJRグループ色が強い」ということで、すべての鉄道事業者が祝う記念日となった…のだそうです。以上の話しは、すべてwikipediaの「鉄道の日」に教えてもらいました。

norazuni_jacket ■ところで、冒頭に「鉄の巨人」と書きましたが、私の知り合いにも、そのような方が1人おられます。もう何年も前に、大津市のジャズバー(有名な「パーンの笛」)でお会いした経営コンサルタントの黒田一樹さんです。経営コンサルタントのお仕事の傍らで、世界をまたにかけて(お仕事の関係もありますが…)勢力的に鉄道研究家としての活動をなさっておられます。とうとう『乗らずに死ねるか!』という本を上梓されました。これは、すごい本です。タイトルですが、内藤陳さんの「読まずに死ねるか!」をパロった感じですが、どうなだろう。こんど黒田さんに聞いてみます。装丁も面白いですね。堅紙切符です。ハサミのあともありますね。今時の若い学生には、ピンとこないかもしれません。

■以下が、目次です。鉄道に対する独自の視点、それからこれが大切ですが鉄道に対する「愛」に満ちあふれています。これまでも、東京や大阪で、鉄道に関する講演会も何度もなさっておられます。ファンも多数。すごい方です。人にもプレゼントしたいと思い、2冊も買ってしまいました。この点にいては、黒田さんに喜んでもらえるかな。

第1章 通勤電車篇――日常に息づく知性と技術

最後にして最高の俺様電車/京急800形 普通
劇場路線に立つ千両役者/京阪800系 京津線普通
標準化車両におけるDNA/西武20000系 池袋線急行
マルーンの到達点に感じ入る/阪急7000系 神戸線特急
意志あるところに道は拓ける/東京メトロ9000系 目黒線直通急行
名車の熟成と底力/京成3700系 アクセス特急

第2章 JR特急篇――風情と利便性のあいだ
交響曲・孤高の振り子特急/JR東日本E351系1000番台 特急スーパーあずさ
長距離走者の孤独/JR東海383系 特急しなの九号
リゾート感と使い勝手の妙/JR北海道183系気動車5200番台「流氷特急オホーツクの風」
20年物の余韻/JR東日本251系電車 特急「スーパービュー踊り子」
ディーゼル特急、驚異の60分/JR四国2000系気動車 特急「うずしお九号」
ゆったり?速く?/JR西日本381系電車 特急やくも九号

第3章 インターシティ篇――デッドヒートに磨かれて

最西端のスプリンター/西鉄8000系天神大牟田線特急
見た目も実力もいぶし銀/山陽5000系 直通特急
目を凝らせ、息を呑め/JR東日本E721系電車 仙山線快速
空港アクセスの優等生/JR北海道 721系電車 快速「エアポート」

第4章 私鉄特急篇――百花繚乱プレミアム

渾身の世界観/小田急50000系VSE スーパーはこね13号
輝く天の河/名鉄1000系パノラマSuper 本線快速特急
純喫茶、臨港線、連絡船/南海10000系 特急サザン9号
リニューアルのあり方とは/近鉄26000系 さくらライナー
飴色に沈む時間/東武300系 特急「尾瀬夜行」

第5章 地方私鉄篇――遙かなる時空間へ

雷鳥、気高く/富山地方鉄道14760系 特急うなづき
ほら、あの夜景を見に行こう/神戸電鉄1000系列 有馬・三田線 急行
旅は距離の絶対値を問うものに非ず/大井川鐵道クハ600形 井川線 普通
窓を開ければ蝉時雨/小湊鐵道キハ200 普通
目を閉じれば甦るあの日/琴電1070形 琴平線普通
「一枚のキップから」再び/秩父鉄道5000系 普通 

〈コラム〉
戦後電車史概論その1 1950年代、1960年代
戦後電車史概論その2 1970年代、1980年代
戦後電車史概論その3 1990年代、21世紀

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