Akira Yoshimura Works ― 吉村朗写真集 ―

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■大隅書店から「Akira Yoshimura Works ― 吉村朗写真集 ―」が発売されています。私自身、写真集が好きなのですが、堅い雰囲気といいますか、緻密なコンセプトにもとづいて撮られたものについては、自分自身、あまり関心が向いてきませんでした。この吉村朗の写真集については、関係者の方から、大変丁寧にお話しを伺ったこともあり、購入することにしました。以下は、大隅書店の解説からの引用です。

吉村が挑んだ“新たな物語”のための写真 ― それは、まさに実験であった(深川雅文「闇の光 吉村朗の軌跡」より)。1980年代半ばより都市のスナップ写真家として脚光を浴びた後、1990年代に大きく作風を変え、日本近代という怪物をめぐって自己の実存と歴史のあり方を重ね合わせ問い掛ける問題作を発表し、内外の注目を集めた吉村朗。馴化されず、媚を売らず、自らの道を突き進んだ、孤高の写真家の待望の作品集、遂に刊行!

吉村 朗(よしむら・あきら)
写真家。1959年6月3日、福岡県門司市(現・北九州市門司区)に生まれる。本名は吉村晃(1991年頃、朗に改名[通称])。1978年3月、福岡県立門司高等学校卒業。同年4月、日本大学芸術学部写真学科入学。1982年3月、同卒業。同年4月、東京綜合写真専門学校研究科入学。1984年3月、同卒業。1980年代半ばより、都市のスナップ写真家として脚光を浴び、その後、歴史的事象を追った諸作品を発表して注目を集める。主な写真展に、「分水嶺」(銀座ニコンサロン、1995年)、「新物語」(「現代写真の母型1999 IV 鈴木理策/吉村朗」川崎市市民ミュージアム、2000年)、「u-se-mo-no」(イカズチ、2004年)、写真集に、『SPIN』(Mole、1999年)がある。2012年6月2日、逝去。

■写真集そのものについては、関係者の方から拝見させていただきました。説明を受けながら拝見すると、心のなかにズーンと重い衝撃がありました。吉村朗の解説については、川崎市民ミュージアム学芸員の深川雅文さんが、「Commentary 闇の光 吉村朗の軌跡」を書かれています。この解説を拝見しながら、写真集からの重いメッセージを、再度、深く受けとめたいと思います。

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