最近の「地域エンパワねっとⅡ」

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■龍谷大学社会学部の地域連携型教育プログラム「大津エンパワねっと」コースの「地域エンパワねっと」は、いったい誰のためにやっているのか?…と聞くと、素直に「自分自身のため」と答える学生が多いと思います。大学のカリキュラムのなかに位置づけられた授業ですからね。大学の勉強は自分のためにやっているのだ…というのは、その通りだと思います。しかし、「エンパワ」は普通の授業とは違います。「地域の皆さん」と一緒に取り組むことで初めて成立する授業です。

■ですから、エンパワの活動は、まず第一に、「地域の皆さん」の「地域」をもっと良くしたいという「想い」に寄り添うような形であるべきだと思うのです。そのような意味で、「地域」のためにやっているのです。しかし、地域の皆さんと交流し、一緒に汗をかき、今までになかった「何か」を喜びとともに共有できたとき、学生の皆さんは、自分自身の人間力を成長させているはずです。ただし、ここが大切なのですが、自分の人間力を成長させるのは目的ではなく、あくまで結果として…ということです。

■このことに関連してもうひとつ。「地域の皆さん」の「地域」をもっと良くしたいという「想い」に寄り添うためには、地域の皆さんとの密接な交渉・調整が必要です。また、「地域の皆さん」の立場を想像する力が必要です。こういう考え方は、地域からみたときに、どう映るのか、どう理解されるのか、自分たちの独りよがりな企画になっていにないか…そういう想像力が必要になります。なにも、びくびくしながら「地域の皆さん」と接しなさいといっているわけではありません。社会的な経験が少ないのですから、少々の失敗は仕方がありません。地域の皆さんも、暖かく受け止めてくださっています。そのときは、怒られてください。そして、そこで挫けず、再度チャレンジしてください。うたれ強い人間になってください。

■たとえば、チラシの作成を例にしましょう。私は、グラフィックデザインの専門家ではありませんが、素人なり思うに、誰に読んでもらおうとしているのか、その方達の心を掴むにはどういう情報(言葉と図・写真等)を、どのようにレイアウトするのか、そのあたりのことを真剣に考える必要があると思います。知り合いのデザインを教える先生と雑談をしていたとき、「脇田さん、私たちがやっているデザインとはね、じつは人と人との関係のデザインでもあるのですよ」とおっしゃいました。一枚のチラシが、人と人とのポジティブな関係を生み出していく…。大切な考え方だと思いました(エンバワ等に関連して、きちんとした外部講師のデザイナーの先生に講義をしてもらいたい…と常々思っています)。

■このあたりがしっかりしてくると、取り組みにブレが出にくくなります。頑張れ、「エンパワ」6期生!!

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