フルマラソン完走に向けての練習、そして卒業論文

20120809calenderjpg.jpg「脇田ゼミのランニング事情」(Tuesday, July 31, 2012)にも書きましたが、職員のHさん(私は職場を離れると密かにHコーチとお呼びしていますが…)の強い勧めで、フルマラソン完走に向けて練習を始めています。すでにコーチからは、11月下旬のフルマラソン出場に向けて練習メニューも提案していただきました。また、10月下旬には、ハーフマラソンにも練習がてら出場する予定です。以前からフルマラソンに関してはいろいろ聞いてはいましたが、自分のこととして、改めてコーチに言われると、気が引き締まる思いです。とはいえ、同時に、未知の体験に挑戦するワクワクした喜びのような気持ちもあります。走り始めは辛いところもありますが、走り続けていると、次第に気持ちよくなっていきます。体は「しんどい」と言っているのでしょうが、脳味噌は「すごいな〜、楽しいな〜」と思っている…そんな感じかもしれません。
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・基本的に10km・ハーフは、レースの感覚を養うのに使う。レースでは他のランナーに引っ張られて設定以上のペースになることがあるので、その感覚を養う。
・フルマラソンは30kmからが勝負。ハーフまでは何とでもなる距離で、よほど厳しい制限がなければ大丈夫。問題は、30kmから。フルマラソンは30kmレースとハーフを1日で、かつ一気に走るようなイメージ、あるいはそれ以上のイメージをもつように。
・フルマラソンの残り10kmは、想像以上に過酷。
・調子に乗って、前半飛ばすと必ずと言っていいほど後半に足が攣って動かなくなるし、ゆっくり走りすぎると制限時間内にゴールできない。難しいというか、奥が深い…。
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■具体的なメニューは以下の通りです。これを週に4日〜5日。こういうふうに練習を継続しておくと「驚くほど体が動くようになっているはず」とのことです。あくまで一般論であって、私がそうなるとは必ずしも言えないのですが、コーチを信じて取り組みます。かなりハードだな…。でも、それがフルマラソン完走への正しい道なのです。
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8/1~8/10:7分/kmで5km(フラットな道)の練習。
8/11~8/25:6分半/kmで5km(フラット)の練習。
8/26~9/8:6分半/kmで6km(フラット)の練習。
9/9~9/30:6分半/kmで6km(アップダウン)の練習。
10/1~10/31:6分半/kmで6km(アップダウン)の練習&10/13頃に15km走の練習。
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■以下は、フルマラソン出場前の大凡の流れと月間走行距離の目安です。
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10/28:ハーフマラソン(2時間切りを目指す)。
11/1~11/14:6分半/kmで7km(アップダウン)&11/10頃に15km走の練習。
11/15:練習終了。1週間前からは走らず、足を休める。
11/19~11/22:カーボローディング(炭水化物系の食べ物を中心に取り、体のなかにエネルギーを蓄える)。
11/23:フルマラソン(本番!)

8月:80km以上
9月:100km以上
10月:140km以上
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20120809wakita.jpg■熱中症予防のため、帽子は必ず着用、できるだけお茶や水ではなく、スポーツドリンクを飲んで塩分を補給すること…という注意事項もいただいています。8月の練習は、さらなる練習や本番に耐えるための土台づくりのような感じでしょうか。しだいに、負荷をあげ、距離をのばしながら、フルマラソンの本番に臨もうということなのです。急に負荷の高い練習をすると、膝や関節を痛めます。また、楽しくなくなるので、練習が継続できません。少しずつ、自分をいわば騙しながら、自分に力がついてきているという喜びを与えつつ、自分の体を作り上げていく…そんな感じです。

■とろこで、幸いなことに、私の住んでいる場所は、京阪奈丘陵の西南端に位置しています。もともと奈良盆地の農村の里山が住宅開発された地域です。アップダウンには事欠きません。すでに「キョリ測」というサイトを使って、自宅周辺に、往復6km・7kmのアップダウンコースもみつけてあります。こうやって練習を始めていると、同時に、学生の卒論指導のことを連想してしまいます。

■1人で社会調査をしたことがない、また長い文章、それも学術論文(本文で16,000字以上20,400字以内)を書いたこともない学生が、短期間で卒論を書いてしまおうとしても、ほとんどの場合、うまくいきません。調査を行い、その結果についてコーチである私と面談を行い、アドバイスをもらい、さらに調査に向う…そういった繰り返しのなかで、調査地の事例の持つ「深み」のようなものを把握できる力が少しずつ獲得できていくのです。社会学的な概念・分析枠組み、そして理論と、調査地の事例との間にある「意味のある関係」がしだいに見えてくるのです。フルマラソンでいえば、30km以上を走り続けられるような脚力をつけるために、最初はコツコツ練習していく、そんな感じでしょうか。

■マラソンを走る走らないは、その人の判断しだいです。途中で練習をやめてしまっても、それほど困ることはありません(やっぱり、無理やったんや、ヘタレやな〜と陰口を言われるかもしれませんが…)。しかし、卒業論文は違います。きちんと卒業論文を執筆し単位をとらなければ卒業できません。学生生活最後の夏期休暇を楽しむことも、もちろん大切なことではありますが、同時に、卒業論論文にも取りかかって欲しいなあと思います。「ああ、嫌だな〜」と現実から眼を背けてしまうと、まったく練習していないのにフルマラソンを走らねばならないような感じになってしまいます。それでは、辛い経験しか残りません。卒論提出時に、無理をせず少しずつ時間をかけて練習を積み重ね、最後にフルマラソンを完走した人だけが味わえるような、充実感や達成感は味わってほしいと思います(私はまだフルマラソンを走っていませんが…)。

■あっ…なんだかお説教臭くなってしまいましたね。ごめんなさい。でも、ゼミ生諸君には、そういった充実感や達成感を味わってもらいたいと心の底から願っています。最初は辛いかもしれませんが、しだいに調査に向いながら自分の研究が進展していったとき、卒論を仕上げていくことが楽しみや喜びにかわっていきます。ちょうど私のHコーチが、練習を積み重ねれば「驚くほど体が動くようになっているはず」という段階に達しているのです。このような卒業論文を仕上げていく過程での経験は、卒業していった多くのゼミ生たちが感じていることです(真面目に取り組めば…)。ところで、勘の良い人ならわかると思いますが、こういうお説教臭いことを書きながら、じつはフルマラソンを走ろうとしている自分自身を叱咤激励しているところもありますね。ともに、頑張っていきましょう。

【写真】上:自宅にある卓上カレンダーに練習の印をつけています。ちゃんと走った日には大きくチェックを入れます。コーチからは、週に4~5回走り、2日は休むようにとも言われています。○は休養日です。○に×が入っている日、これは「走る予定にしていたけれど、いろんな事情から残念ながら走れなかった日…」(悔しい日…)です。下:「朝ラン」が終ったときに自分で撮りました。ちゃんと、コーチの教えを守って帽子をかぶっています(日よけ付き)。ヨレヨレのTシャツの「龍」は中国でのお土産でして、龍谷大学とは関係がありません(^^;;。

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