近鉄の「かぎろひ」

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■通勤では、近鉄「大和西大寺」駅を利用します。乗り換えです。昨日、電車を降りた時に、目の前にこの「かぎろひ」が一時的に停車していました。これは、近鉄特急の12200系を団体専用列車15400系に改造した、クラブツーリズムという旅行会社専用の団体列車なのだそうです。なかなかシックな色使いですね。とろこで、「かぎろひ」ですが、明け方の空の明るみ、曙光(しよこう)のことなのだそうです。 万葉集に「東(ひむがし)の 野にがきろひの 立つ見えて かへり見すれば月かたぶきぬ」(東 野炎 立所見而 反見為者 月西渡)という柿本人麻呂の歌があるようです。

このような解説をみつけました。なるほど〜と唸ってしまいました。夜明けの風景の裏側にある意味を解説されています。

東の野を見ると朝日の光が輝いており、振り返って西を見ると月が沈みかけている)
10歳の皇太子・軽皇子が、藤原京東の阿騎野(あきの)で狩りをされた時に、お供をした柿本人麻呂が詠んだ歌です。
ただし、これはただの狩りではありませんでした。
28歳の若さで亡くなった軽皇子の父・草壁皇子を追悼する意味をもった狩りでした。亡くなった草壁皇子も、昔この阿騎(あき)の野で狩りをされたことがあったのでした。
この人麻呂の歌は早朝の狩野の雄大な景色を描きながら、景色だけではなく、そこに亡くなった草壁皇子への哀悼の気持、そして来るべき軽皇子の世を祝福する気持を詠み込んでいます。
沈んでいく月を亡くなった草壁皇子に、のぼってくる太陽を軽皇子にたとえているのです。
この阿騎野の狩りから5年後、15歳の軽皇子は持統天皇からの譲位を受け、文武天皇として即位しました。

■いや〜、勉強になりました(黒字強調の部分)!! 鉄道の話しだったんですが…。阿騎野(あきの)って、今の奈良県の大宇陀のあたりです。奈良には暮らしていますが、奈良のことをわかっていませんね〜。滋賀と大津ばかり。

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