福本正馬さん

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■23日(土)は、午前中が「大津エンパワねっと」の報告会、午後からは大学院修士課程の中間発表会と懇親会でした。その上で、晩は、パラグアイで胡麻(ごま)による農村振興とフェアトレードの事業に取り組んでいる福本 正馬さんとお会いしました。福本さんとは、大津の地域づくり・まちづくりの関係で、いろいろお付き合いをさせていただいています。私は龍谷大学に来て13年目になりますが、2006年春に卒業した脇田ゼミ1期生の小堀友里さんと、就職先が同じで、同じ職場にも勤務していた…なんて偶然もあり、とても親しくさせていただいています。まだまだお若いわけですが、びっくりするような実績を積み重ねておられます。

■パラグアイの事業だけではなく、東南アジアと京丹後をつないだスケールの大きな事業や、その他諸々、現在手掛けておられる様々な事業のお話しを聞かせていただきました。夢と希望を持って、社会や人の可能性を信じて頑張っている人の話しはとても楽しいものですね。お若い福本さんから、いろいろ勉強させていただきました。福本さんは、元銀行員です。だからでしょか、きちんと事業の経済的な面にも目配りをされています。もちろん、経済的な面だけにしか関心のない人の話しは、私にとってはつまらないわけですが、彼はそうではありません。お話しを聞かせていただいた後は、これから大津や滋賀の持っている可能性を引き出すためディスカッションを行いました。芋焼酎がすすみ、気がつくとすっかり晩遅くなってしまっていました。

第3回びわ湖チャリティー100km歩行大会


■大学の保険管理センターの「ウォーキング・キャンペーン」に参加しています。参加する気は微塵もなかったのですが、保険管理センターの部長・課長・看護師の3人の皆さんに簡単に説得されて、参加しています。今月は、「毎日1万歩」を目指してウォーキングに取り組んでいますが、「197,521歩」歩きました。これは、自分の健康管理、そして再びマラソンを走ることのできる体力と筋力をつけるための前段階のつもりでしたが、はまりつつあるのかもしれません。そのような折、「株式会社ビイサイドプランニング」の社長で知り合いの永田咲雄さんが、社員の皆さんと「びわ湖チャリティー100km歩行大会」に参加されることをfacebookで知りました。「びわ湖チャリティー100km歩行大会」は、今年で3回目になります。「株式会社ビイサイドプランニング」では、昨年も参加されたようです。そして、永田さんは完歩されました。素晴らしい!!今年は、新入社員を中心にチームを結成してチャレンジされるようです。このチームの中に、私のゼミのOG小林風花さんも入っています。頑張れ、風花!!

■まあ、そんな感じで卒業生の小林さんには頑張っていただきたいのですが、私もせっかくウォーキングをしているのだから、この「びわ湖チャリティー100km歩行大会」に参加してみたくなってきました。ということで、知り合いの人たちに「ある目的」のために、出場しようと呼びかけてみました。果たして良い反応があるのかどうか私にはよくわかりませんが、このウォーキングへの参加について前向きに検討していきたいと思います。

白髭神社-2016「社会学入門演習」-

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■6月11日(土)・12日(日)の両日、「社会学入門演習」の現地実習を実施するために、担当しているクラスの1年生(男子学生10名・女子学生6名)とラーニングアシスタントの3年生と一緒に高島市を訪れました。11日は新旭町の針江集落の「針江生水の郷委員会」の皆様、12日は「高島ワニカフェ」の皆様にお世話になりました。ありがとうございました。このブログでは、この2日間の出来事を、少しずつ報告していくようにしたいと思います。

■11日は、午前10時半頃にJR近江高島駅に到着しました。高島観光協会から自転車をお借りして(レンタサイクル)、全員で、まずは白髭神社に向かいました。白髭神社には、琵琶湖に大きな朱塗りの鳥居があります。近江の厳島(宮島)とも呼ばれているようです。ちなみに、近江地方最古の大社とのことです。この大きな朱塗りの鳥居。琵琶湖を紹介するさいに、よく登場します。昨年の4月には、「琵琶湖とその水辺景観」が日本遺産に認定されていますが、白髭神社も構成文化財のひとつとなっています。高島市には、この白髭神社以外にも、11日の午後から訪問した針江を含む「針江・霜降の水辺景観」、そして12日の午前中に見学した「大溝の水辺景観」等があります。以下は、「日本遺産 滋賀」の公式サイトにある説明です。

「琵琶湖とその水辺景観-祈りと暮らしの水遺産」

滋賀県と大津市・彦根市・近江八幡市・高島市・東近江市・米原市が申請した「琵琶湖とその水辺景観-祈りと暮らしの水遺産」が、平成27年に文化庁から「日本遺産」として認定されました。

古来より穢れを除き、病を癒すものとして祀られてきた水。

その水を豊かに湛える瑠璃色に輝く琵琶湖の周囲では、「水の浄土」の教主・薬師如来が広く信仰され、琵琶湖をのぞんで建立された寺社は、今日も多くの人々の信仰を集めています。

また、琵琶湖とともに育まれた暮らしのなかには、日常の生活に山からの水や湧き水を使いながら、水を汚さない「暮らしの文化」が、現在もなお伝わっています。
さらに、湖辺の集落や湖中の島では、米と魚を活用した鮒ずしなどの独自の食文化やエリなどの伝統的な漁法が育まれてきました。

古くから芸術や庭園の題材に取り上げられてきた琵琶湖とその水辺は、多くの生き物を育むとともに、近年では、水と人の営みが調和した文化的景観として、多くの現代人を惹きつけて止みません。
ここ滋賀には、日本人の高度な「水の文化」の歴史が集積されているのです。

■白髭神社で早めの昼食を摂り、全員で記念写真を撮りました。ちょっと残念だったことは、数台のジェットボートが騒音を立てて大きな鳥居を繰り返しくぐっていたことです。法律や規制の面で、このようなジェットボートの航行が可能なのかどうか私にはわかりませんが、「日本遺産」に選ばれた風景を味わおうとする者にとっては、あまり愉快なことではありませんでした。それはともかく、私たちは、レンタサイクルでJR近江高島駅まで戻り、電車で新旭に向かいました。

大津駅リニューアルのこと

20160601ohtsustation.png ■2004年に龍谷大学で働くようになってから13年目になりますが、その間、大津駅や大津駅前に関して良い評判を聞いたことがありません。県庁所在地の駅なのに、賑わいが全くないからです。「これが、県庁所在地の駅なのか!!」、というようなことがよく言われてきました。大津駅前は滋賀県庁を始めとする官庁街ですので、現在の大津駅は、このエリアに通勤する方たちが朝夕に利用する駅…というイメージが強いかもしれません。

■湖西線が開通するまでは、江若鉄道という私鉄が走っていましたが、1969年に全線が廃止になりました。江若鉄道は、大津市の浜大津駅から滋賀県高島郡今津町(現高島市)の近江今津駅までを結んでいました。大阪や京都に出るとき、湖西にお住まいの皆さんは、まずこの江若鉄道に乗って浜大津までやってきて、そこで京阪電車の京津線に乗り換えたり、あるいは少し離れていますが、大津駅まで歩いて国鉄に乗り換えていました。浜大津駅から大津駅に至る寺町通りや商店街は、多くの人が行き交っていたといいます。今からは考えられないほど、多くの人が街中を歩いていたのです。しかし、湖西線が開通すると、大阪や京都に出るのに浜大津を経由する必要がなくなりました。浜大津駅と大津駅は、公共交通機関の結節点ではなく通過点になってしまったのです。そして、モータリゼーション、郊外型大規模店舗の増加等、全国の地方都市と同じような事情から、中心市街地は空洞化していきました。

■そのような大津駅の周辺が、少しずつ変化しようとしています。昨日は、大津市の「都市計画審議会」や「都市計画マスタープラン案策定専門部会」の仕事をさせていただいていることから、大津駅のリニューアルに関連して、都市計画の専門家や市役所の皆さんと楽しくディスカッションをする時間を持ことができました。すでに昨年末にプレスリリースされていますが、大津駅のある駅ビルはこの秋にリニューアルされることになっています。レストランや屋外テラス、カプセルホテルなどがオープンします。「『通りすがる駅』から『立ち寄る駅』に」ということをキャッチフレーズに、全国でカフェやレストランなどを展開する「バルニバービ」(大阪市西区)という会社が運営されます。新聞記事によれば、以下の通りです。

計画では2階と1階屋上を使って、バーベキュー(BBQ)のできる屋外テラス▽地元食材を取り入れた和食中心のレストラン▽音響やネット環境を整備したラウンジ▽3000円台のカプセルホテル(60室)−−を併せた施設を建設。レストランで外国人観光客向けの和食料理教室を開いたり、近隣住民と一緒にテラスで朝のラジオ体操を実施したりすることも検討しているという。1階には別の店舗が入る見込み。

17日に市役所で開かれた記者会見では、JR西の岩崎悟志・京都支社長がバルニバービについて、「京都府立植物園(京都市左京区)にガーデンダイニングを作るなど、行政とも連携しながら、多くの人が集まる居心地のいい店を作ってきた」と紹介。バルニバービの佐藤裕久社長は「大津を散策して、商店街の和菓子屋や静寂を残した寺社仏閣、琵琶湖など、観光インフラがたくさん眠っていることに気付いた。地域と連携しながら、まずは地元に愛される駅を目指したい」と抱負を語った。

■記事の中に出てくる「京都府立植物園」のガーデンダイニングに行ったことがあります。素敵な雰囲気のお店でした。バルニバービさんは、いろいろアイデアをお持ちのようですね。近隣住民とラジオ体操、いや〜面白いですね。私も、商店街のアーケードでラジオ体操をしたらどうだろう…と考えたことがありますので、駅ビルでのラジオ体操、興味があります。記事のなかで、佐藤社長は、大津には「観光インフラがたくさん眠って」いると述べておられます。その通りです。また、これが非常に重要なことだと思いますが、「地域と連携しながら、まずは地元に愛される駅を目指したい」という経営姿勢にも期待しています。「外からやってくる人たちに…」ではなく、「地元に愛される」という点は、とても大切だと思います。地域の志を持った方たちと連携していくこと中で、駅ビルという「点」が、他の「点」とつながっていく可能性が高まるからです。「点」と「点」が繋がり「線」を形成し、それが「面」になっていくためには、様々な志しを持った関係者の連携が必要です。「点」はそれぞれが責任を持つにしても、「線」や「面」の計画策定に多くの方たちが参加・参画することが必要です。そのような参加・参画があって(動員ではない…)初めて、それらの「線」や「面」を「自分たちのこと」・「自分たちのもの」として、責任を持って関わり支えていこうとする人びとが生まれてくるのだと思います。特定の方たちが計画して作ったものを与えられても、おそらく、そこにはちゃんとした連携は生まれません。

■さて昨日の話しの続きです。昨日は、駅ビルのリニューアルの話しの次に、駅から琵琶湖まで伸びていく中央大通りの話しになりました。大津市では、この中央大通りに沿って人が動いていくことを期待されています。中央大通りの歩道は大変立派です。かなり歩道の幅にゆとりがあるのです。例えば、この歩道に「オープンカフェ」が並ぶと、歩道は楽しみの「場」に変化していきます。大津市でも、いろいろお考えのようです。中心市街地の移動については、電動アシスト付きのレンタサイクルが利用できないかも検討されています。連休中は、その社会実証実験にも取りくまれました。昨日は、それに加えて、中心市街地を循環する公共交通機関についてもいろいろお話しをお聞かせいただきました。LRTが全国的に注目されていますが、大津の場合は導入するにもいろいろ課題があるようです。LRTが無理にしても、「街を楽しむ」ための公共交通機関が持って整備されてほしいなと思います。移動を「楽しむ」という視点も大切かと思います。

■「中央大通り」という名前についても話題になりました。端的に言えば、もっとオシャレなネーミング、印象に残るネーミングはないものだろうか、というわけです。名前を公募にしてはどうか…とか、その他にも様々なアイデアが出てきました(もちろん無責任にではありますが、いろいろ放談して楽しませていただきました)。また、スイスのレマン湖とジュネーブをイメージしながら、琵琶湖に隣接する大津の街の持つ可能性を再評価してみてはという意見もお聞かせいただきました。そういえば、大津市で毎年秋に市民の力で開催されている「大津ジャズフェスティバル」は、「世界一美しいジャズフェスティバル」を目指して運営されています。念頭にあるのはレマン湖の辺りで開催されている「モントルー・ジャズ・フェスティバル」ではないかと思います。京都や大阪と比較するのではなく、大津にしかないロケーションを意識した時、視野は世界に広がるのです。素敵ですね〜。いろんな方たちと、未来の夢を語り合っていると、身体の中から、何か力が湧いてくるような気持ちになります。楽しいひと時でした。

「大津百町百福物語」の認定商品

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20160529yasaiishi6.jpg■先週の水曜日、中心市街地にある中央市民センターで「大津エンパワねっとを進める会・中央」が開催されました。その際、最後の雑談だったと思いますが、「株式会社まちづくり大津」の元田さんが、「せんせーとこの、北船路のお酒、『大津百町百福物語』に選ばせてもらいましたよ」と言ってくださいました。よくわかっていませんでしたが、昨日の「北船路野菜市」で、大津百町館の野口さんから、写真のパンフレットをいただくことで、やっときちんと理解できました。私たちの「北船路米づくり研究会」が、酒米の生産者(農事組合法人「福谷の郷」)と酒造会社(平井商店)をつないでプロデュースした清酒・純米吟醸「北船路」が、「大津百町百福物語」(大津商工会議所内大津物産振興支援事業委員会)の認定商品に選ばれたのでした。

■トップの写真は、パンフレットを広げたものを撮ったものです。上段の一番右、ご覧いただけるでしょうか。ここには、以下のように紹介してあります。プロデュース「龍谷大学北船路米づくり研究会」の後に、「大津の力でできたお酒です」とあります。とっても嬉しいです!!

蓬莱山の麓、北船路の棚田で作られた酒造好適米を、大津で350年の歴史のある酒屋が手造りしたお酒です。棚田が見える琵琶湖の眺望を思い浮かべながらご賞味ください。

■昨日、平井商店さんにご挨拶に伺いました。平井商店さんは、「浅茅生」(あさじお)という銘柄で知られる酒蔵ですが、それにもかかわらず、私たちがプロデュースした「北船路」を大津百町百福物語認定商品にと推薦してくださり、大津物産振興支援事業委員会で認定されたのでした。心より御礼申し上げます。

第47回「北船路野菜市」

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■昨日28日(土)、第47回「北船路野菜市」を、いつものように大津市の丸屋町商店街にある「大津百町館」前で開催しました。先月、4月は野菜生産の端境期で野菜市はお休みでした。今月5月から再開です。まだ、野菜の種類や量は少なく、野菜市が賑やかになってくるのは来月以降になります。それでも、美味しくて新鮮なほうれん草、大根、スナップエンドウ、キヌサヤ等、販売しました。お買い求めくださった皆様、ありがとうごいました。

「北船路米づくり研究会『2016田植作業』」にも書きましたように、今年度のゼミの募集はありません。3年生のゼミ生はいません。4年生だけで頑張っています。ゼミ活動から地域連携型のサークル活動になります。というとで、他のメンバーが増えるまでは、4年生で活動していきます。早く、リクルート活動をしなくてはいけません。

■一昨日は、ゼミの北野くんが、野菜を出荷してくださる北船路の協力農家の皆さんと、出荷の調整をしてくれました。そして、昨日の朝は、伊香くんが集荷してくれました。野菜市には、伊香くん、黒木くん、藤井くん、長谷川さん、副代表の左川さんが、午後からは代表の水戸くんがやってきました。みんな就職活動中ですが、頑張っています。水戸くんは、午前中、就職活動の面接でした。

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20160529yasaiishi8.jpg■ところで、「野菜市」に立ち寄って学生に話しかけてこられた方(高齢の女性)がおられました。これから出かけるので野菜は買わないとのことでしたが、その女性が重そうに荷物を下げておられたのをみて、藤井くんが、荷物をかわりに持ち、一緒に「浜大津駅」まで歩いて行きました!もちろん、その方から感謝されたのは言うまでもありません。別に私が何か言ったわけではなく、ごく自然に「荷物駅まで持って行きますよ」と言い出したのです。とっても素敵です。「エエ感じやな〜」と思ったものですから、このことをfacebookにアップしました。すると、本日、藤井くんが高校時代にお世話になった先生がその投稿をご覧になり、わざわざ私にメッセージをくださいました。その先生も感動されようです。とても喜んでおられました。ますます「エエ感じやな〜」という感じなのです。

大津エンパワねっとを進める会・中央

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■昨日の夕方、大津市の中心市街地にある中央市民センターで、「大津エンパワねっとを進める会・中央」が開催されました。中央小学校区を中心とした中心市街地の皆さんと、「大津エンパワねっと」の学生の活動に関しての話し合いを行いました。だいたい月1回のペースで、このような会合をもたせていただいています。会の始まりは17時でしたが、少し早く着いてしまったので、ロビーで待機していました。

■中央市民センターのロビーで一番目を引くのは、壁に掛けられた地図ではないでしょうか。これは、かつて大津市長をされていた山田豊三郎さんの御宅に伝えられてきた大津百町の古絵図です。比べられるように、左隅には現在の地図が貼り付けてあります。古地図をご覧になってどう思うわれますか。江戸時代、比叡山の山頂から大津の街を眺めた時、鶴の形に見えることから、大津は「鶴の里」と呼ばれていました。古地図をもう一度ご覧ください。琵琶湖の湖岸に広がる市街地が「鶴の翼」に、山科、そして京都に向かう細い道沿いのところは「鶴の首」に見えませんか。江戸時代の人びとは、大津の宿の広がる形から、鶴が飛びたとうとうする姿を連想したのです。

■この古地図以外にも気になるものがありました。「吾妻川に映る白壁」という絵です。こちらは、住民の方の作品かなと思います。この作品が、市街地のどの場所を描いているのか、私にはすぐにわかりました。この白壁は、大津市中央3丁目にある養法寺という真宗仏光寺派のお寺のものです。このあたり、私も大好きな場所です。この絵を描かれた方にとっても、きっと、そうなんじゃないでしょうか。言葉では表現しにくいのですが、何かホッとする魅力的な場所なんですよね〜。もっとも、この吾妻川、2013年9月15日深夜から16日にかけて滋賀県を襲った台風18号の時には、氾濫しました。私も、地域の皆さんや市役所の職員の方たちと一緒に、浸水してしまった御宅の泥出しや、泥水につかった畳を運び出し等の作業を行いました。この時の氾濫については、以下をお読みいただければと思います。

大津市 吾妻川・中町橋  平成25年9月 台風18号

「ちはやふる」ラッピング電車

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■20日(金)、午前中は大津市役所の都市計画部都市計画課に行きました。次回の都市計画審議会の開催にあたり、職員の方から委員への事前レクがあったからです。いつもだと、市役所の職員の方に大学の方にお越しいただくのですが、この日は市役所で印鑑証明を受け取るという個人的な用事があったものですから、自分の方からお願いをして、都市計画課を訪問させていただきました。事前レクだから30分程かなと思っていましたが、いろいろ質問やコメントをさせていただいたこともあり、1時間ほど時間がかかってしまいました。

■市役所の最寄の駅は、京阪・石山坂本線の別所駅です。この別所駅から、京阪膳所駅まで移動し、隣接するJR膳所駅から瀬田駅に移動できます。大津市は、山と琵琶湖に挟まれた細長い土地なのですが、そこにJR琵琶湖線・湖西線、そして京阪の京津線・石山坂本線が走っています。これらに加えてバス。これらの公共交通機関をうまく連携していることが重要になってくように思います。個人的な意見ですが、鉄道と90度に交差する方向、言い換えれば琵琶湖と山との間をつなぐ公共交通機関が不便なのです。この辺りのこと、高齢化率が高まる状況の中では、とても重要だと思うのですが…。今後の都市づくりの中でもっと考えていく必要があるように思います。

■すみません。話しがわき道に逸れました。別所駅で待っているとやってきたのは、漫画そして映画で人気のある「ちはやふる」のラッピング電車でした。「ちはやふる」という漫画を見たことがありませんが、とても人気のあるそうですね。漫画家・末次由紀さんの、「競技かるた」に没頭する少女の青春を描いた作品のようです。『BE・LOVE』(講談社)という漫画雑誌で2008年2号から連載中といいますから、かなり長期にわたって連載されていることになりますね。

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■私の場合、「競技かるた」といえば、大津市内にある「近江神宮」を連想します。この「近江神宮」で、「競技かるた」の「名人位」、「クイーン位決定戦」、「高松宮記念杯歌かるた大会」、「高校選手権大会」、「大学選手権大会」等々、様々な大会が開催されているからです。「近江神宮」は「かるたの聖地」なのです。その「かるたの聖地」が、漫画や映画の「ちはやふる」に登場しているようです(実際に漫画を読んで確認したいものです)。というわけで、大津市のまちづくりの様々なシーンにも、この「ちはやふる」らが登場しています。例えば、今年の2月26日には、映画「ちはやふる」2部作の公開を記念して、「ちはやふるラッピング電車」の出発式が京阪電車・石山坂本線の坂本駅で開催されました。「ちはやふる ロケ地めぐりマップin大津」というサイトもありますね。以下は、映画「ちはやふる」の予告編です。私の周りでは、多くの人たちが漫画も映画もご覧になっています。私も後ればせながら、まずは漫画の大人買いからやってみましょうかね。

湖魚をいただく

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■15日(日)の晩に撮った写真です。2つ前のエントリーに書いたように、総合地球環境学研究所の私たちのプロジェクト『生物多様性が駆動する栄養循環と流域圏社会─生態システムの健全性』に、最近になって参加された新たな社会科学系のメンバーの皆さんと、プロジェクトの調査地を視察しましたが、最後は、1日をかけた視察を慰労するために、野洲市菖蒲にある「あやめ荘」を訪れ、琵琶湖の湖魚料理をいただきました。

■トップは琵琶湖の固有種であるニゴロブナのなれ寿司、「鮒寿司」です。今回、視察をされたメンバーの中には初めて召し上がる方もおられましたが、皆さん、美味しそうに召し上がっていました。よく「鮒寿司」は臭いと言われますが、きちんと作ると嫌な臭いはしません。乳酸発酵の酸味を感じる匂いがするだけです。「鮒寿司」はご飯に漬ける前に塩に数ヶ月つけておきますが、塩漬けする前に、鰓や内臓等を綺麗に取り除き下処理をきちんとやっておくと嫌な匂いはしないと思います。あえて言えば、「魚のブルーチーズ」ですね。

■もちろん、「鮒寿司」以外にも、たくさんの湖魚をいただきました。前菜の中には、珍しいものが混じっていました。「ワタカの酢の物」です。ワタカは、水草が茂る流れの緩やかな場所に棲んでいます。まだ、琵琶湖と水田が繋がっていた頃は、田植えを済ませた水田に入って稲の苗を食べたりしました。「魚害」です。また、小骨も多く、料理する場合は骨切りをしなくてはいけません。好んで食べられる魚でもありませんでした。というわけで、なかなか食べるチャンスはないのですが、この日はラッキーでした。下の写真のガラスの小鉢に入っているのが、「ワタカの酢の物」です。

■「鮒寿司」以外に、ハスというコイ科の仲間の魚の寿司も出ました。「ハス寿司」。これもなれ寿司です。ただし、ニゴロブナの場合は半年以上漬け込むわけですが、ハスの場合は数ヶ月です。「ハス寿司」は、私自身しばしばいただくチャンスがあります。好物です。上の写真の右側は、「鮒の子まぶし」です。鮒の刺身の表面に塩水で茹でたフナの卵をまぶしたものです。これも、専用のタレでいただきます。とても美味しいです。鮒と聞くと泥臭いんじゃ…と思われるかもしれませんが、そんなことは一切ありません。この他にも、鯉、鰻、ワカサギ等、琵琶湖の湖魚を美味しくいただきました。そして、お酒は、野洲市須原の「魚のゆりかご水田米」で作った日本酒「月夜のゆりかご」を楽しみました。この日の視察にふさわしいお酒でした。

美しい琵琶湖の夕焼け

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20160517biwako1.jpg■今日は研究部関連の会議や用務がなく、早目に帰宅することができました。これは、私からすると、とても珍しいことです。時間ができたので、普段は週末に時間があるときにしかできない、夕食の買い物に出かけることにしました。スーパーマーケットに出かけて、売っているものを見ながら献立を考えることはなかなか楽しいことです。今日は、美味しそうなナメタガレイが安くを売っていたので、煮付けにしていただくことにしました。

■買い物を終えると、ちょうど太陽が沈む時間になっていました。琵琶湖の方を眺めると、とても美しいピンク色に染まっていました。今日は風もなく、湖面は凪いでいました。美しいピンクに染まった空が湖面に映っていました。空には、月が輝き始めていました。なんとも美しい風景です。このような風景のそばに暮らしていることの幸せを感じました。

■今から13年前のことになりますが、岩手県の盛岡市に暮らしていました(当時、勤務していた大学は岩手県立大学です)。天気が良いと、盛岡の街からは雄大な岩手山が見えました。いつも岩手山に見守られているかのような気持ちになりました。とても、幸せな気持ちで暮らすことができました。琵琶湖を眺めていると、その時と似たような気持ちになります。人が具体的な土地に根付いて暮らす上で、その土地固有の風景はとても大切なものだと思います。

20160517biwako4.jpg■昼間、太陽光の赤色光は地上から空を眺める人の眼に届くのですが、青色光は大気中で散乱するため空は青く見えるのだそうです。しかし、夕方になり、日が沈むこと頃になると、地上から見れば、太陽光は斜めの角度から大気を通過することなります。大気を通過する距離が長くなり、青色光はさらに地上に届かなくなり、黄色や赤色などの光も大気中に散乱し空が赤く見えるのだそうです。この日は、そのような夕日が空に浮かぶ雲をピンクに染め上げ、湖面にも反射したのです。西側を見ると、すっかり日は沈み、山々のシルエットがくっきり見えました。そのシルエットが田植えを終えた水田の田面に映し出されて、これもなかなかのものでした。

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