J.S. Bach Chaconne — Partita No. 2 in D Minor | Period Instrument Baroque Violin | Chloe Fedor
▪️古楽器のバイオリンによるJ.S.バッハ作曲の「無伴奏バイオリンのためのパルティータ第2番ニ短調よりシャコンヌ」の演奏です。以下は、YouTubeに掲載されているこの動画の解説(翻訳)です。この続きは、後ほど。
古楽ヴァイオリン奏者のクロエ・フェドールが、J.S.バッハ作曲のパルティータ第2番ニ短調よりシャコンヌを演奏します。「シャコンヌ・プロジェクト」は、ニューヨーク市の新型コロナウイルス感染症によるロックダウン期間中、アメリカン・クラシカル・オーケストラが2020-2021シーズンに向けて企画した2部構成のバーチャルコンサートシリーズです。このプログラムでは、16世紀のスペインの奔放な舞曲から18世紀の芸術的洗練の頂点まで、ヨーロッパ各地における「シャコンヌ」という音楽形式の歴史を探求します。撮影はアイビス・プロダクションズが担当し、ニューヨーク市の美しいハーレム・パリッシュで行われました。J.S.バッハのパルティータ第2番ニ短調は、ソロヴァイオリンのための崇高な作品です。クロエ・フェドールのこのシャコンヌの素晴らしいソロ演奏を通して、フルオーケストラの持つあらゆる感情が伝わってきます。
2025年10月28日にニューヨーク市で開催されるアメリカン・クラシカル・オーケストラのコンサートで、クロエの素晴らしいヴァイオリンソロ演奏をぜひご覧ください。
https://aconyc.org/american-classical-orchestra-season-41/virtuosi-violini/
▪️子どもの頃からバイオリンを習わされてきました。当時は、自ら主体的に学ぼうという意欲に欠けていました。そもそも、クラシック音楽を楽しむような家庭環境ではありませんでしたし。私自身、バイオリンを演奏することよりも、ボーイスカウトのような活動に憧れていたのです。それでも、高一の夏頃まで、ズルズルとバイオリンを続けてきました。その後、大学に入学してからは、学生オーケストラに入部することになりました。今度は、子どもの頃とは打って変わって練習に打ち込みました。そやって一生懸命バイオリンの練習をしていると出会うあこがれの曲があります。この.バッハ作曲の無伴奏バイオリンのためのパルティータ第2番のシャコンヌもそのような曲になります。バッハの無伴奏の曲は、子どもの時にも少し弾いていたこともありましたが、比較的簡単な曲ばかりでした。シャコンヌは憧れの曲でしたが、技術的に難しく全てを通して演奏することはできませんでした。
▪️シャコンヌの意味ですが、これは舞曲の名前です。バッハは、シャコンヌというダンス音楽のリズムで演奏することを指示しているのでしょうね。まあ、演奏者へのガイドみたいなものでしょうか。若い頃は全く知りませんでしたが、このシャコンヌという舞曲は、元々はスペイン領の南米で生まれた少々セクシーな?!ダンスだったそうです。そのようなことを知ったのは、最近のことです。それがヨーロッパに伝わり洗練されることになりました。その「最高傑作」がバッハのシャコンヌだと言われています。この動画の解説でも、「このプログラムでは、16世紀のスペインの奔放な舞曲から18世紀の芸術的洗練の頂点まで、ヨーロッパ各地における「シャコンヌ」という音楽形式の歴史を探求します」と書かれています。セクシーなとは書かれていません。抑制的に奔放なと書いてありますね。
▪️このシャコンヌ、基本は3拍子なのですが、1拍目ではなく2拍目にアクセントがあります。また、バイオリンひとつだけで、和音や複雑なメロディの絡み合いを演奏することになります。最初シャコンヌはちょっとセクシーなダンスだったのに、バッハのシャコンヌでは「最高傑作」と評価されるにまで至ります。動画の古楽器のバイオリンの演奏では、シャコンヌが舞曲であることがとてもよくわかります。
▪️動画をよくみると、古楽器のバイオリン、バロックバイオリンと現在のバイオリンとの違いもよくわかります。昔のバイオリンには顎当て・肩当てがありません。今は、かなり高い高音域でも演奏をしますが、かつてはそうではありません。指板は短くなっています。駒も現代のものよりも低く、カーブもなだらかなのだそうです。シャコンヌに出てくる複数の弦を同時に鳴らす重音が弾きやすくなっていると思います。そうそう、当時の弦はガット(羊の腸)です。弓も違います。バロックの弓は短く、中央が外側に膨らんだ形をしています。現代の弓は、反対に内側に反っています。現在の弓だと、長い音を均一に鳴らすのに適していますが、バロックの弓はそうではありません。また、バッハがシャコンヌを作曲した時の演奏は、若い時から聴いてきた現代的な演奏とはかなり違います。動画では、そのことがよくわかります。