朽木の炭焼き

20210708kutsuki.jpg■今日は、朝早くから大雨の中レンタカーを借りて高島市の朽木へ行ってきました。高島市の中山間地域で炭焼きを復活させた、あるいはこれから復活させようとされている集落の活動に関して、聞き取り調査を行ってきました。朽木の市場、麻生、雲洞谷(うとだに)、それから今津にある「たかしま市民協働交流センター」に行き、この交流センターの運営を受託されている特定非営利活動法人コミュニティねっとわーく高島の職員の方たちにお話を伺いました。その時、こんな本があることを教えてくださいました。早速、市内の書店で購入しました。

■朽木の小川(こがわ)にお住まいの榊ご夫妻が出版された『聞き書き 朽木小川 しこぶちさんと奥山暮らし歳時記』です。文章は榊治子さんが、写真は榊始さんが担当されています。朽木の小川は、朽木の中でも一番南にある針畑川沿いにある集落です。榊さんご夫妻は、集落外から移住されてきました。朽木には、このような移住された方たちが、それぞれの集落や地域の中でいろいろ活躍されている、大切な役割を果たしておられるようです。

梨木香歩『家守奇譚』

20210623nashikikaho.jpg ■最近のことになるのですが、梨木香歩さんという小説家のことを友人に教えてもらいました。教えてくださったのは、土屋俊幸さんです。以前の投稿にも書きしたが、森林と人や経済との関係についての研究(林政学がご専門で、林野庁の林政審議会会長)されている方です。土屋さんから、昨年暮れに出た梨木香歩のの絵本を知っていかとの問い合わせが届きました。「琵琶湖の話なので、まずは脇田さんに聞いてみようと思ったわけです」とのことでした。私、さっそく入手して読んでみました。そのことについては、以前の投稿「『よんひゃくまんさいのびわこさん』」に書きました。その後、梨木さんの世界観に惹きつけられて、子ども向けの童話『岸辺のヤービ』(梨木香歩・作、小沢さかえ・絵)も買い求めました。

■惹きつけられて、とうとう梨木ワールドにハマってしまっています。先日読了したのは、梨木さんの小説『家守奇譚』です。すべて植物の名前がついている二十八の短編を、ひとつひとつじっくり味わいながら先ほど読み終えました。妖怪やもののけ、そして神がいる「あっちの世界」と、私たちのいる「こっちの世界」が入り混じったようなお話が、私はとても好きなのです。このように書くと、私が「あっちの世界」に敏感な体質の人間のように思われるかもしれませんが、実際は、真逆です。そういう不思議な体験をしたことがないので、憧れているのでしょう。知り合いの中に、敏感な体質の人がいます。ご本人がおっしゃるにと、敏感だと大変なんだそうです。映画「シックス・センス」の主人公の少年のような…までいかなくても、「あっちの世界」の存在をリアルに感じ取ることはかなり辛いことなのだそうです。次は、この『家守奇譚』の続編にあたる『冬虫夏草』を読んでみる予定です。

矢部太郎『ぼくのお父さん』


■お笑い芸人で、気象予報士で、漫画家の矢部太郎さんのお父様は、絵本作家のやべみつのりさんです。親子で並んだ写真、とても似ていらっしゃる。素敵な写真ですね〜。太郎さんの『ぼくのお父さん』は、みつのりさんへの素敵な父の日のプレゼントになったことでしょうね。

■太郎さんのお父様がどのような方だったのか。以下の記事からもよく伝わってきますね。

各界が絶賛する矢部太郎の感性を育てた「ぼくのお父さん」は、いつも絵を描いていた
「漫画も気象予報士も外国語も、全部やらないと食べていけないから」 矢部太郎が語る“漫画が評価されたとき”の“米屋”のような気持ち

■先日、32歳になる息子が帰省しました。その際、子どもの頃のことを聞いてみましたが、なんだか忘れているようです。太郎さんのお父様のようなユニークでかつ素敵な父親だったかどうか…よくわかりません。たぶん、違うだろうな。

『岸辺のヤービ』(梨木香歩・作、小沢さかえ・絵)マッドガイド・ウォーターは琵琶湖?!

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■先日、土屋俊幸さんにご教示いただいた絵本『よんひゃくまんさいのびわこさん』(梨木香歩・作、小沢さかえ・絵)について投稿しました。となると、次に梨木さんと小沢さんのコンビによる童話『岸辺のヤービ』を読みたくなるのは、ある意味必然でしょうかね。

■今日、その『岸辺のヤービ』が届きました。表紙をめくって、ちょっとびっくり。表紙の裏には、物語の地図が描かれていました(子どもの時、こういう物語の中に描かれている地図が好きでした…)。それは、マッドガイド・ウォーターという小さな三日月湖なのですが、私には琵琶湖に見えてしまいました。いや、これ琵琶湖の形をヒントにしているのではないですか、どうでしょう。地図には、島とありますが、これは琵琶湖では竹生島、ローレライ岩とありますが、これは琵琶湖では沖の白石。梨木さんは、かつて琵琶湖の湖畔に仕事場を持っておられたというし。

■ええと、多くの皆さんにはどうでも良いことでしょうね。すみません。これから、『岸辺のヤービ』読むことにします。

『よんひゃくまんさいのびわこさん』

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■土屋 俊幸さんの本業は、森林と人や経済との関係についての研究(林政学がご専門で、林野庁の林政審議会会長)ですが、そのような本業とは別に、絵本に大変お詳しい方でもあります。その土屋さんに、『よんひゃくまんさいのびわこさん』という大人の絵本をご紹介いただき購入しました。衝動買い。梨木香歩・作、小沢さかえ・絵。私は、ずっと琵琶湖や滋賀と関わって研究をしてきたので、なにかじわーっと心にくるものがあります。

■琵琶湖は、現在の三重県の伊賀上野あたりに400万年前に誕生して、40万年前に現在の琵琶湖のある場所あたりまで移動してきました。40万年間閉じた湖になると、ここにしか生息しない固有種が生まれます。でも、ルーツを辿れば、海と繋がっている場所にいた生き物たちの末裔です。絵本では、ハマヒルガオとハマゴウが登場します。妖精のように描かれています。この植物は固有種ではなく、元々は海の砂浜で咲く植物です。なのに、どうして湖の砂浜で花を咲かすのだろう…不思議です。

■絵本の解説には、「若く、娘さんのような琵琶湖が、大地の記憶にある、ちゃぽんちゃぽんと遊んでいた頃の海に帰りたい一心で、ハマヒルガオたちを連れ、移動を続ける。そして、いつか疲れて移動する気力がなくなった頃、自分自身が皆の帰りたいと願う「海」になっている…」と書いてありました。なるほど。自分自身が海になっていた。読んだ後に、じわーっときますね(実際、滋賀県の人びとは、琵琶湖のことを海と言います)。琵琶湖に関する知識があると、余計にじわーっとくるかな。絵本を作られたお2人は、琵琶湖博物館に関わってお仕事をされたことがあるようです(ちなみに、私、昔、琵琶湖博物館の学芸員をしていました)。梨木さんは現在は関東圏にお住まいですが、以前は、琵琶湖の湖畔に仕事場を持っておられました。

■この絵本が出来上がる上で、琵琶湖博物館の学芸員の皆さんの研究が大切な役割を果たしています。そのお一人、里口保文さんが、琵琶湖について詳しく解説されています。みなさんも、どうぞお読みください。

■追記
絵本とは関係ありませんが、この書見台、なかなかええ感じです。

『流域ガバナンス:地域の「しあわせ」と流域の「健全性」』の書評


■京都大学学術出版会によるTwitterのツイートです。総合地球環境学研究所で取り組んだ文理融合型プロジェクトの成果本『流域ガバナンス 地域の「しあわせ」と流域の「健全性」』(京都大学学術出版会)の広報を、今年の1月にツイートしていただきました。

■最近ですが、この本の書評を、中村幹広さんという方が書いてくださったことを知りました。森林関係の某学術雑誌にその書評が掲載されることになっているそうです。中村さんご自身のfacebookに書評のことを投稿されているのですが、その写真を拝見すると、ものすごくたくさんの付箋が貼り付けてあります。とても丁寧にお読みくださったのだと思います。心より感謝いたします。というわけで、中村さんからお申し出があり、fb友達になっていただきました。

■文理融合型のプロジェクトの成果なので、特定のディシプリンには収まり切らない本になっています。そのようなこともあり、どういう方達にお読みいただけるのかなあと漠然とした不安があったのですが、中村さんのような現場で公務員として林業の仕事をされている方から書評をいただくことができて本当に有難いと思っています(このような文理融合型の研究は、社会学関係の学術雑誌ではまず取り上げられないですから)。

■また、中村さんに書評を書いていただくようにお願いしてくださった某学術雑誌の関係者の皆様にも心よりお礼を申し上げます。私自身、もう年齢的に大きなプロジェクトはできませんが、個人としてはコツコツと環境ガバナンスの勉強を続けていきたいと思っています。中村さんの書評でのご指摘を大切にしていきたいと思っています。というわけで、とても苦労して編集した本ですし、ちょっと嬉しかったので、嬉しがりのようで顰蹙かもしれませんが、facebookで中村さんの投稿をシェアさせていただきました。

■実際に書評が掲載された時、またご紹介させていただきます。

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