雲洞谷(うとだに)の炭焼き

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20211117utodani1.jpg■高島市朽木の雲洞谷を訪問しました。「うとだに」と読みます。こちらの「まるくもくらぶ」の活動に関して、指導している大学院生とお話を聞かせていただきました。今回は、高島市の中山間地域の活性化について一緒に仕事をしている市役所の職員さんも同行されました。楽しかったです。お話しいただいたのは、「まるくもくらぶ」のリーダーのIさんと、ここに移住してきてIさんと一緒に活動しているFさんです。Fさん一家は、京都からここに転居されました。お2人に、いろいろ細かな質問に丁寧にお答えいただきました。ありがとうございました。

■写真は復活した炭焼窯です。炭焼は、かつての生業の柱でした。山での暮らしを象徴する生業なのです。その炭焼きを経験されている方を先生役に、「まるくもくらぶ」では炭焼窯を復活させました。活動されているのは70歳前後の人たちです。年齢は前後しますが、全員幼馴染であり、青年団も消防団も一緒に活動してきた仲間です。彼らは炭焼きの手伝いはしても、自分たちの手で炭窯を作ったり炭を焼いたことはありません。そして、親の世代とは異なり、この山村の中だけで暮らしてきたわけではなく、外の職場に通勤しながらここに住み続けてこられました。車と湖西線を使えば、住み続けることができたのです。ただし、同い年の同級生で雲洞谷に残っているのは、Iさんお1人だけです。

■Iさんが生まれたのは1949年。いわゆる団塊の世代です。Iさんが中学生の頃に、「燃料革命」の影響がこの山村にも届くことになりました。そして雲洞谷の炭焼も1960年代の後半には途絶えることになりました。Iさんの記憶では、炭焼きに必要な広葉樹を伐採した後に、杉の苗をどんどん植えていきました。その頃、政策の後押しもあり広葉樹がどんどん針葉樹に替わっていきました。「拡大造林」です。

■先程、炭焼き経験者を先生役に…と書きました。集落を代表する生業としての炭焼きは途絶えていましたが、その経験者の方だけは、身体が動く間、小さな窯で炭焼きを続けてこられていました。2019年、その方から炭焼きを教えてもらう「勉強会」を開催しました。記録を残して、自分たちでも炭焼きが継続できるようにしたのです。この「勉強会」には、多くの外部の人たちも参加されました。「勉強会」がオープンな形であることが興味深いですね。この村に住み続けるのには、外部の人たちの関わりが重要だとの考えを、活動の当初からお持ちだったのです。雲洞谷のことに関心を持ち、気になる人たち、今流行りの言葉で言えば、関係人口を増やそう、そのような考えのもとで取り組まれているのです。

■「まるくもくらぶ」のロゴは、丸の中に「雲」という漢字を書いて、その後にひらがなで「くらぶ」がついてきます。なんでも、消防団の法被の背中は、この「まる雲」が描かれているそうです。ポイントは、「まる」が完全に閉じておらず、少し切れていて、外部に対して開かれているところにあります。つまり、集落で閉じた活動ではなくて、「外部に開かれた活動ですよ、外部の方達にも参加してもらいたいのですよ」という気持ちが表現されているのです。まあ、このブログには全てを書ききれないわけですが、貴重なお話を聞かせていただくことができました。炭焼き以外にも、栃餅、鯖のへしこ、鯖のなれ寿司の話もおもしろかったですね〜。鯖のなれ寿司は食べたことがありません。食べてみたいな〜。この山深い山村の人たちにとって、琵琶湖の淡水魚よりもひと山越えた若狭の海の魚の方が手に入りやすいし重要だったのでしょう。

■本格的に寒くなる前に、再度、雲洞谷を訪問する予定です。その時は、栃餅の原料である栃の実を実らせる巨木にも逢いに行ってみたいと思います。

晩秋の琵琶湖

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■昨日は午前中に、zoomでゼミ生の卒論の面談(指導)を行いました。心配していましたが、自分なりに考えて工夫をしていたので、少し安心した。私があまりよくわかっていないテーマ、「引きこもり」についての研究なのですが、興味深いことをいろいろ教えてもらいました。あとは、卒論全体を貫く、1本の論理をきちんと浮かび上がらせることができるかどうか。頑張ってください。

■面談の後は、溜まっている事務仕事をして、昼食は外食ということになりました。堅田にあるイタリアンレストランで琵琶湖を眺めながらピザとパスタをいただきました。店内から琵琶湖が見えたので、食後は、渚まで出てみました。まだ、寒さを感じるような風景ではありません。それでも、冬の渡鳥がたくさん集まっていました。双眼鏡を持っていけばよかったな。琵琶湖の水位が下がっているので、はなり浜が広がっていました。今年は台風のシーズンに雨があまり降らなかったせいです。水位、ちょっと心配です。

九品寺の竹内まりや

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■大津駅から浜大津駅に向かって歩いていると、たまたま九品寺さんの前を通りました。するとお寺の掲示板に、竹内まりやさんの「いのちの歌」の歌詞が掲示してありました。私は、竹内まりやの「いのちの歌」大好きです。大袈裟なことを言いますが、聞くたびに涙が出てきます。もともとは、三倉茉奈さんと三倉佳奈さんが出演された2008年度下半期のNHK連続テレビ小説『だんだん』の中で、お二人が劇中歌として歌われたものです。それを竹内まりやさんがカヴァーされているのです。九品寺さんの掲示板に貼ってある歌詞は、この「いのちの歌」の一番最後の部分です。

生まれてきたこと
育ててもらったこと
出会ったこと
笑ったこと
そのすべてにありがとう
この命にありがとう

■個人的には「本当にだいじなものは 隠れて見えない ささやかすぎる日々の中に かけがえのない喜びがある」という歌詞も、仏教的には大切なのかなと思っています。

地域エンパワねっと中央「あつまれ!みんなで作る絵本館」

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20211102ehonkan3.jpg■大津市役所の「まち家オフィス結」(大津市京町1-1-46)を会場にして開催する「あつまれ!みんなで作る絵本館」、昨日より始まりました。龍谷大学社会共生実習・地域エンパワねっと中央の学生たちの取り組みです。ホームセンターで購入したカラーボックスを絵本の本棚にして使っています。この取り組みのコンセプトについては、額に入れて説明してあります。もちろん、親子で絵本を楽しんで欲しいということもありますが、絵本を通して、親子の間で交流が生まれたらなあ…という思いとともに企画されています。カラーボックスの上には、ちょっと秋らしい飾り付けもされていますね。

■集まった絵本は、昨日で378冊。それぞれのご家庭でいらなくなった絵本を、中央学区の幼稚園、小学校、自治連合会の皆さんに呼びかけてご寄付していただきました。幼稚園と小学校で148冊、地域からは230冊の絵本(児童書を含む)をご寄付していただきました。素晴らしいです。すごいことですよね。本当に、地域の皆さんには感謝しかありません。ありがとうございます。11月6日と7日はイベントも開催しますよ。どうぞ、皆さん、お近くを通りかかったら立ち寄って見てください。「まち家オフィス結」は、どなたでもご利用できます。

炭焼きのこと

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■指導している大学院生とともに、高島市朽木で炭焼きと村づくりに関して、少しずつお話しをお聞きしています。昨日の午前中は朽木の椋川(おっきん椋川交流館)で、是永宙さんからお話を伺いました。ありがとうございました。

■高島市の中山間地域は、高度経済成長期の前半までは、どこの地域でも炭焼きをされていました。いわゆる燃料革命の前までになります。高島市内では、現在確認されているだけで、4つの集落で炭焼きされているか、これから復活させようとされています。いずれの地域も、過疎と高齢化が進行している地域です。かつて炭焼きを生業としてされていたのは、現在の年齢で言えば、80歳代も半ば以上の方達になります。70歳代の方であれば、手伝いはしたけれど、自分が家の中で中心になって炭焼きをしていたわけではありません。ですので、何歳位の方が、いつ頃から炭焼きを復活させようとしたのかにより、微妙に取り組み方や、何のために炭焼きを復活させたのかという理由については違いがあります。

■炭焼きに焦点を当てて聞き取りをしていますが、その背景となる村の暮らしや社会経済の背景、また外部からやっくるIターンの人びとの存在、村づくりの活動、さらには最近の流行りの言葉でいえば、関係人口の拡大といったコンテクストの中で炭焼きの活動を位置付けなければなりません。いつか、もう少し詳しくこのブログでも報告できるかもしれません。

琵琶湖と月

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■先日のお月様。琵琶湖(南湖)に美しく月の光が反射しています。

地域エンパワねっと・中央「あつまれ!みんなで作る絵本館」

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■指導している社会学部の社会共生実習「地域エンパワねっと・中央」の取り組み、履修している学生たちが頑張って進めています。この「あつまれ!みんなで作る絵本館」は、多くの皆さんに、今は読まなくってしまった本棚の片隅や押入れで眠っている絵本(児童書も含む)を持ち寄っていただき、大津市役所の「町家オフィス結」を会場に、11月と12月にそれぞれ2週間、親子で気軽に立ち寄って交流することのできる場所、「絵本館」を開設しよう…そのような企画です。

■中央小学校の児童の皆さん、中央学区にお住まいの皆さん、龍谷大学の教員の皆さんにもご協力いただき、すでにけっこうな冊数の絵本が集まっていますが、まだまだ頑張って集めています。絵本が自由に読めることに加えて、期間中の土日には、読み聞かせや工作などのコーナー的なイベントも用意されています。楽しいイベントになったら良いなと思います。「町家オフィス結」のスタッフの皆さんも応援をしてくだいます。ありがとうございます。私も授業の合間に時々様子を見に行きますし、土日に実施されるイベントでは学生の皆さんのお手伝いをしようと思っています。上の画像は、中央学区の自治会に配布する予定のチラシとポスターです。それぞれ個性的ですね。うまく作れているなあと感心しています。

■もし、このブログの記事をお読みの方で、「家にある寄付しても良いよ」「いらないのがあるから使って」という絵本がありましたら、龍谷大学瀬田キャンパス6号館社会共生実習支援室、あるいは大津駅や浜大津駅から10分弱の距離にある「町家キャンパス結」までお持ちいただけますでしょうか。どうぞ、よろしくお願いいたします。

地域エンパワねっと「あつまれ!みんなで作る絵本館」

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■金曜日の2限は社会共生実習「地域エンパワねっと中央」の授業でした。中央学区にある大津市役所の「町家オフィス結」を会場にしたイベント「あつまれ!みんなで作る絵本館」、いよいよ本番が近づいてきました。この日、学生の皆さんたちは、いろんな方達の協力で頑張って絵本を集めつつ、このイベントの中で行うコーナー的なイベントの中身についてディスカッションをしていました。手品、読み聞かせ、いろいろアイデアが出てきました。生涯学習センターに登録されているボランティアの方にお願いする準備もできました。絵本集めは、中央小学校の皆さんにもお願いしました。中央小の皆さん、ご協力ありがとうございます。びっくりするほど集まっています。学生の皆さん、「現場」で格闘しながら、少しずつ「力」(関係をデザインする力)を獲得しているように思います。

「あつまれ! みんなで作る絵本館」

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20211009empower1.jpg■瀬田キャンパス6号館にある社会共生実習支援室の前です。指導している社会共生実習の「地域エンパワねっと中央」のグループが支援室の前に箱を置きました。それぞれの御宅で、「もううちの子どもも大きくなったし、昔の絵本はいらないな。廃品回収に出そう」と思っておられる絵本を回収する箱(BOX)です。「地域エンパワねっと中央」の学生グループが設置しました。

■現在、11月と12月に、大津市の中央学区で「あつまれ! みんなで作る絵本館」というイベントを開催するための準備をしています。絵本好きの親子の皆さんに集まっていただき、交流の場を作ることを目指しています。みなさん、どうかご協力くださ〜い。瀬田キャンパスの6号館以外でも、「あつまれ! みんなで作る絵本館」の会場となる町家オフィス結」(滋賀県大津市京町1丁目1-46 / 077-528-2501)でも絵本を回収しています。

■イベントの当日、親子が集まる場を盛り上げてくださるボランティアの方も募集しています。お1人の方から「読み聞かせをしても良いですよ」と言っていただきました。素敵です〜、読み聞かせ。fbのお友達、お友達のお知り合いの方で、やってみたいという方、いらっしゃいませんでしょうか。ご連絡ください。

■読み聞かせ以外にも、紙芝居、手品、やってもいいよという方、ご連絡くだい。私もやってみようかなと思っていることがあります。あやとり…です(笑)。得意ではないのですが…。他にもけん玉だとか、コマだとか、いろいろ楽しみの場を作る方法ありますよね。あっ、そうだ。私の自宅には「カロム」があります。でも、持っているだけでやり方がわかりません。誰か、子どもたちに教えてくださいませんか。

卒論指導、卒寿の祝い、民間企業とNPOの協議

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20210928ohtsuko4.jpg■このブログでは、あまり役に立つことを書いていません。といいますか、1人の大学教員の日々の出来事を書いているものですから…。まあ、公開日記のようなものですね。教員としての私に関する情報は、ブログタイトル下にあるブルーの文字のメニューバーをクリックしてご覧ください。というわけでして、今回も、そういう役に立たない「日々の出来事」を書いています。ご容赦ください。

■月曜日の午前中、自宅で、zoomで2人の学生の卒論指導を行いました。夏期休暇中から、いろいろzoomで面談を積み重ねながら研究を進捗させている人もいますが、そうでない人もいます。こちらのお2人は、後者のそうでない人…になります。とはいえ、不真面目というわけではありません。いろいろ、自分なりには努力をされてきたのですが、次の一歩を踏み出せずにいます。もちろん、緊急事態宣言で大学の危機管理レベルが「2」から「3」になり、学外に調査に出かけていくことができなくなったことも大きいかなと思います。本当は夏期休暇中に調査をして欲しかったのですが、仕方がありません。再び危機管理レベルが10月から「2」に戻ります。時間はもうないわけですが、頑張って調査に出かけて欲しいと思います。

■午後からは引き続き自宅で学部の事務仕事等を行い、それらを済ませて後、大津の街中にある萬治元年創業の酒蔵・平井商店さんに向かいました。日本酒好きの義父の卒寿のお祝い(90歳)を贈るためです。平井商店さんは、私が贔屓にしている大津の中心市街地にある酒蔵です。

■大津は、大きい津、すなわち「大きな港」という意味の地名で、江戸幕府直轄の宿場町として江戸時代初期に誕生しました。「平井商店」さんは、その宿場町に1658年(万治元年)に創業された長い歴史を持つ酒蔵なのです。代表的な銘柄の「浅茅生」(あさぢお)は、後水尾天皇の皇子 聖護院宮道寛法親王(しょうごいんのみや どうかんほうしんのう)から賜られた和歌「浅茅生の 志げき野中の真清水は いく千世ふとも くみはつきせじ」に因んで命名されています。意味は、茅(あし=葦よしのことです)の生い茂っている湖(琵琶湖)の美しく清らかな清水は、どれだけ汲もうが何年経っても尽きることはないだろう」という意味なんだそうです。もちろん、琵琶湖の水で酒を醸しているわけではないのですが…。結局、岐阜には平井商店の「浅茅生 大吟醸」、「浅茅生 特別純米滋賀渡船六号 ひやおろし」、「浅茅生 大吟醸 曳山」、「北船路 純米吟醸」の4本を贈ることにしました。贈る側が言うことではないのですが、結構、豪華なラインナップだと思っています。ちなみに、最後の「北船路 純米吟醸」は、かつて私が指導していた学生たちによる研究グループ「北船路米づくり研究会」がプロデュースした日本酒です。

■「平井商店」さんの後は、浜大津にある通信会社を訪問しました。社員の皆さん方と、琵琶湖の環境保全活動に関わるステークホルダー間の「連帯」や「連携」を生み出す新しいプラットフォームづくりについて協議を行いました。今回で2回目の協議になります。まだ、具体的にブログに書けるレベルには至っていませんが、お互いの夢が共振しあったように思いました。お互いというのは、私が理事長をしている特定非営利活動法人「琵琶故知新」が提案している「びわぽいんと」のアイデアや仕組みに寄り添っていただいくことができたからです。ありがたいことです。はやく、この取り組みが公表できるようになったらと思います。

■協議の後は、近くにある浜大津の公園を散策しました。時間は17時半頃でしたでしょうか。とても綺麗な空でした。少し暗くなるまで過ごしました。良いことがあったので、美しい空と心が共振し合ったのではないかと思います。もちろん、緊急事態宣言が解除されていれば、大津駅前のいつもの居酒屋「利やん」に社員さん達と一緒に行って、さらに夢を語りあうことができるのでしょうが。解除までは、もう少しですね。引き続き感染に気をつけながら、大切なお店を常連客の1人として守って行きたいと思います。
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(停泊している船ですが、左から、琵琶湖汽船の「ミシガン」、「ビアンカ」、一番右側は滋賀県庁の環境教育船「うみのこ」です。)

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