石田泰尚さんの「雨の歌」(ブラームス ヴァイオリン・ソナタ 第1番 ト長調 Op. 78)
▪️「定年退職したら再び楽器に取り組む」宣言を繰り返しています。宣言は1回でいいのに。それはともかく、早く退職までの諸々のことに見通しがついたらいいんですけどね。まだ時間がかかりそうです。さて、楽器に取り組むとして、しっかり勉強したい作品があります。そのなかのひとつが、ブラームスの「ヴァイオリン・ソナタ 第1番 ト長調 Op. 78『雨の歌』」。「ながら族」でYouTubeやApple Musicでいろんなヴァイオリニストのを聴いていますが、今とても気になっているのが石田泰尚さんです。こういうと大変失礼ですが、見た目は、おっかない乱暴な方のような雰囲気ですね。しかし、この石田さんの「雨の歌」の演奏はすごく繊細で大変細かなところまで神経が行き届いた素晴らしい演奏だなと思いました。勉強になります。
「雨の歌」の譜面
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▪️先日、定年退職したら30歳でやめてしまったヴァイオリンの演奏を再開して、きちんとレッスンを受けて…という話を、ある音楽家にお話したところ、その方が「ブラームスのヴァイオリンソナタ『雨の歌』が好きなんです。私、自分の専門の楽器の他にピアノも弾けるんですよ。一緒に演奏しましょう」と言ってくださいました。私の演奏レベルをご存知ないのでしょうが、それでも嬉しかったです。私からは「我が家にはピアノがあるので、遊びに来てください。その後、一緒にお酒を呑みましょう」ということになりました。勢いで返事してしまいましたが、とりあえず譜面を用意しなくてはと、ネットでポチッとして入手しました。昔は、大阪や神戸の楽譜屋さんまで出かけていましたが、今はこのような超有名な曲は、ポチッとするだけで手に入るんですね。これまでは、ただ聴いているだけでしたが、今度は楽譜をみながら聴いています。勝手な思い込みで聴いていた部分もあり、「きちんと勉強しないと」と気持ちを引き締めています。
▪️今は、YouTubeにたくさんのヴァイオリニストの演奏がアップされています。私が子どもや学生の頃とは違って、とても便利ですし、勉強になります。まず聴いてみたのが、ヘンリク・シェリングの演奏でした。子どもの頃、バッハの「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」でレッスンを受けていた時、先生からはシェリングのLPを聞くようにいわれました。楽譜に忠実で豊かな音楽性を表現する「正統派」の演奏ですからね。この「雨の歌」の場合もそのような演奏でした。でも、「もっと違った演奏を聴いてみたい」と思い、ギドン・クレーメルの演奏を聞いてみました。シェリングとは全く違うタイプの演奏です。
▪️以前、クレーメルのモーツァルトの協奏曲を聴いて驚いたことがあり、その時の記憶があったものですから、「雨の歌」の演奏がYouTubeにあるかもと調べてみました。すると、ありました。40年程前の、彼が若い頃の録音です。伴奏者は、ヴァレリー・アファナシエフというピアニスト。非常に非常にゆっくりとしたテンポです。アファナシエフが導くそのテンポにあわせてというか、そのようなテンポだからなのかもしれませんが、クレーメルは、時に少し掠れたような音色で、音符や休符ひとつひとつの意味を確認するかのような演奏をしていました。長調を主としながらも短調が混じることで明るさと暗さが入り混じるのが(晴れてるか曇っているのか分からんような)、ブラームスの作品らしさではありますが、クレーメルは、自身が分析し感じたその「らしさ」を、非常に丁寧に表現しているように思いました。
ブラームス ヴァイオリン・ソナタ 第1番 ト長調 作品78 ≪雨の歌≫ シェリング/ルービンシュタイン Brahms Violin Sonata No.1 G-major
ブラームス: ヴァイオリン・ソナタ 第1番 ト長調 作品78 《雨の歌》 クレーメル / アファナシエフ
ブラームス ヴァイオリンソナタ1番「雨の歌」
▪️「定年退職したらまた楽器(ヴァイオリン)をやろう」と言い続けています。退職後に取り組む作品のリストにこれが加わりました。ブラームスのヴァイオリンソナタ1番「雨の歌」です。しかもこれを練習して演奏すると、ピアノ伴奏をしてあげるよという方まで現れてきて。すごいと思いませんか。ということで、この作品のことをいろいろ調べてみました。すると、ブラームスとクララ・シューマンとの関係とか、可愛がっていたシューマン夫妻の子どものこととか、そういうダイジェスト的解説がついた動画がありました。このかた、東京藝術大学の優秀な学生さんなのかな。
日経新聞「『楽器練習』が認知機能を守る 70歳以上になっても効果を得られる」
▪️子どもの頃から、そして大学オーケストラを経て30歳まで弾いていたヴァインリンを、定年退職後にまた始めようと思っています。そのような私には、とても良いニュースを読みました。改めて、きちんとレッスンを受けてみようと思いました。バッハの無伴奏をきちんと指導してくださる先生、ブラームスのバイオリンソナタなど、大人になって初めて味わえるような曲を指導してくださる先生。そういう先生に指導を受けたいです。そう思っている私にとてもピッタリなニュースなんです。日経新聞「『楽器練習』が認知機能を守る 70歳以上になっても効果を得られる」です。
▪️以下は、この記事で大切だなと思ったポイントです。
・休日や余暇に「家でごろ寝」や「買い物、外食」をすることは認知機能の維持や低下とほとんど関連がなかったが、「趣味」をすることは、その後の認知機能低下リスクを下げていた。
・日頃、活動的に過ごすことに加えて、余暇においても何らかの身体活動をプラスすることが認知機能維持に有効といえる。
・「体を動かすことはもちろん重要ですが、頭を使うことも併せて行うことが認知機能維持には重要です。しかも、70歳以上の高齢者になっても効果が得られます」
・認知症発症数と余暇活動との関係を分析した研究の結果、認知症リスクの低下と大きく関連していたのは、ダンス、ボードゲーム、楽器の3つだった。
・先行研究として、高齢の音楽家は、同年齢の音楽家でない人たちよりも非言語記憶(言葉や意識を介さず身体や行動を通して無意識に保持・再現される記憶)、命名(正しい名称を口頭で言う能力)、実行機能(課題を遂行する認知機能)といった認知機能が優れていることが米国で確認されている。
・音楽になじみのない健康な高齢者が6カ月個別のピアノ指導を受けると、レッスンを受けなかった群と比較して実行機能とワーキングメモリが向上したことも米国の研究で実証されている。
・「楽器訓練によって、高齢者の認知機能向上をもたらすポジティブな変化が脳で起こる、つまり楽器訓練による脳の可塑性が向上することが確認できました」
・「73歳の方の4年後というのは77歳になるわけで、この年代の1年は、もう少し若い世代の5年間ぐらいに相当すると言えるでしょう。この時期に脳の体積や認知機能が維持されたということは驚くべきことです」
・「73歳という年齢はまだまだお元気なのですが、75歳という後期高齢期の始まりが気になるころで、だからこそ何かしなければと思われる方が多く、研究に参加してくださったのだと考えています。楽器の場合は、立ったり歩いたりが多少不自由になってきても挑戦し、続けることができるのも特徴です」
槇島音楽祭
▪️この前の土曜日のことになりますが、龍谷大学吹奏楽部の音楽監督をされている若林義人先生を囲む会があり、吹奏楽部のOBOGの皆さん、そして現役部員の幹部の皆さんが参加されました。先生のお誕生日に合わせて、コンクールでの6年連続金賞受賞に導いてくださったことを感謝しようと「若林監督お誕生日会&日本一おめでとう会🎂🥇✨」が開催されました。私は、OBOGではないのですが、副部長さんに呼ばれて参加することにしました。
▪️その際、OBOGの吉田周晃ご夫妻とお話をさせていただくことができました。音楽一家で、お子さんたちも楽器をされています。素晴らしい。そして吉田さんは、宇治市で槙島音楽祭を開催に向けてご尽力されているようです。このような音楽祭です。
令和7年12月7日(日)13:00 宇治市立槇島小学校体育館にて、地域のブラス仲間による「槇島音楽祭」を開催します。 宇治市を、槇島を、音楽の力で盛り上げて、地域を活性化させたい!しばらく楽器は触ってないけど、またみんなと一緒に演奏してみたい!子どもたちの音楽活動を一緒に支えたい!親子共演したい!
▪️地域の吹奏楽のお好きな人たちが集まって、地域を活性化させようという思い、素敵ことだと思います。親子で参加というのもいいな〜。出演団体の中に、龍谷大学吹奏楽部のOBOGバンドである「龍谷シンフォニックバンド」も入っています。そういえば、このバンドの団長さんともお話をすることができました。お若い女性の方が、頑張ってバンドを取りまとめておられます。今回は音楽、そして吹奏楽ですが、自分たちの得意なことをもとに、地域に貢献していく活動って、いろんな活動が考えられますね。
中学校の「部活動の地域移行」
▪️大学吹奏楽部の部長をしていましたし、今は近江八幡市教育委員会の点検・評価委員を務めていることもあり、中学校の部活動、特に吹奏楽部の「地域移行」のことが気になっています。いろいろ調べていたからでしょう、Googleが「地域移行」に関連する記事を探してきて見せてくれるようになっています。
▪️「部活動の地域移行」とは、「学校の部活動を地域が主体となって運営するクラブ活動に移行する取り組み」のことです。文科省の方針です。部活動の顧問されている先生たちの激務、大変ですよね。教員も、ワークライフバランスをきちんと考えていく時代になっています。ということでの、文科省の方針です。ただ、それぞれの地域には地域固有の事情や条件があり、全国一律にというわけにはなかなかいかないのかなと思います。「地域移行」するにしても、それぞれの自治体で工夫を重ねて、段階を踏まえないとうまく行きません。でも、地域移行できずに、廃部になっていく吹奏楽部もたくさんあるでしょうね。吹奏楽部の活動を
維持するためには、指導者の問題に加えて、経済的な問題も非常に重いのです。
▪️地域に移行すると、学校や教育委員会ではなく、基本、保護者が経済的な負担をしなくてはいけません。楽器の購入、メンテナンス、コンクールへの参加に伴う輸送代、バスの借り上げ…。もちろん、自治体からの補助金もあるとは思いますが、経済的な負担の多くは保護者になります。そうすると、負担できる保護者と、それは絶対に無理という保護者がおられるのではないか思います。子ども:「吹奏楽部に入りたいのだけど、これだけの年間の負担がいるんだって」、保護者:「そうなんか、ごめんね。我が家ではとても無理やわ」。そういう家庭もきっと出てくると思います。そうなると、中学校の部活動においても「体験格差」が生じることになるのではないかと思います。
▪️とはいえ、記事の最後の部分、大切かなと思います。
「これまでは、学校が部活をやってくれて当たり前だったし、そこに先生に払う講師料などがあったわけでもなく、ある程度専門的なことも教えてもらえて“当然”みたいな感じでいた」
「むしろ今後は、私たち地域側が意識を変えて『協力していく』という体制を作らないといけない…」地域それぞれにの課題から、部活動の『地域展開』がスムーズに行かないケースもありそうですが、学校や保護者だけではなく『地域の子どもたちは地域で育てる』という意識の広がりこそが、子どもの活動場所を狭めないための第一歩となりそうです。
▪️「地域の子どもたちは地域で育てる」というのは、「自治の精神」を涵養していくということなのでしょう。自治って、まちづくりと言い換えてもいいかもしれません。「まちづくりは人づくり」とも言いますからね。こうやって、地域の大人に指導をしてもらいながら、また応援してもらいながら、部活動に取り組んだ経験が、子どもたちにとって意味のある経験になってほしいと思います。そして、将来、こういう「地域移行」による「アウトカム」が地域にとってもプラスになってほしいと思います。
▪️付け加えることになりますが、こういう記事もありました。
古文書
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▪️今から40数年前、学生時代の頃、学生オーケストラに所属していました。関西学院交響楽団です。楽器はバイオリンでした。その頃の同級生と今でも仲よく交流しています。普段はグループLINEですけど、年に3回ほど食事会(飲み会)をしています。昨日は、その同級生とのグループLINEに、写真のような懐かしい「古文書」を投稿しました。左は、私が現役部員として演奏した定期演奏会のパンフレットです。第53回から第60回まで。年に2回定期演奏会を開催しているので、全部で8回ステージで演奏したことになるわけですが、どういうわけかひとつだけ足りません。
▪️右の新聞記事、色が茶色になっていますね。1回生の時に、ソビエト連邦で演奏旅行を行ったのですが、その前に新聞社から取材を受けた時の記事です。写真は、「やらせ」です。こういう楽器同士で練習はしませんのでね。それともかく、ソビエトに旅行した経験は貴重ですね。いまや消滅していますから。新潟から飛行機で、まずはハバロフスク、そしてモスクワ。レニングラードにはモスクワから列車だったと思います。ラトビアのリガにも行きました。懐かしいですね。
▪️これらの「古文書」以外にも、ガリ版で擦った「演奏旅行」の際の手引きとか、「定期演奏会」の裏方のマニュアルだとか、諸々、いっぱい、我が家の押し入れから出てきました。パンフレットの文章にしろ、マニュアルの文章にしろ、今読んでも面白いけど、幼いというか、お子ちゃまです…(^^;;。とろこで、後輩の皆んさん、現役の学生の皆さんの定期演奏会、最新は145回なんだそうです。私たちの最後の定期演奏会が第60回ですから、なんというか、自分たちは老人になってしまったんだなあと…数字を通して実感することになりました。
無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ
▪️ヴァイオリンを弾く人たちは、J.S.バッハの「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」(ソナタ第1番・第2番・第3番、パルティータ第1番・第2番、第3番)を、必ず弾くことになると思います。私は、中学生の時に、その当時のレッスンの先生からこの作品の譜面を渡されました。当時の拙い技量でも弾ける曲から始めましたが、難曲もとても多く、思うようには弾けませんでした。無伴奏ですから、ヴァイオリンひとつで演奏するのですが、二声や四声の旋律や和音を演奏しなければならないからです。
▪️中学生の時は、まだ子どもなので、この作品が作曲された時代的背景等も何もわからず、先生の指導に従ってただ弾いていました。自分自身では、どのように弾くべきかの根拠となる音楽理論や歴史的知識が、何もわかっていなかったのです。中学生の時は、良くわからないまま、先生の演奏を見本に、時々LPレコードを聞きながら練習をしていました。今の方達は、最初から、CDはもちろんのことと、YouTubeにたくさんの演奏がアップされていますから、それらを参考に練習できるのでしょうね。ちょっと隔世の感があります。
▪️初めて「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」の練習を始めた時から、半世紀ちょっとの時間が経過しました。老人になりました。定年退職を2年後に控えて、またこのバッハの作品を弾いてみたいと思うようになりました。定年後、時間ができたら、きちんと作品の背景も理解した上で、どう演奏するべきなのかを学びたいなと、きんちとレッスンを受けたいなと、そんなふうに思っています。ということで、その予習として、この本を購入してみました。これから勉強します。そうそう、退職したら、ヴィオラも習いたいと思っています。退職の記念に楽器も思い切って購入しましょうかね。
「弦楽六重奏第1番(ブラームス)」のこと
▪️先日も投稿したように、日曜日に、学生オーケストラ時代の先輩後輩たちと取り組んできた「アラ還ブラームス」の最後の練習が終わりました。先輩の中には、大学を卒業した後も、ずっと、40年以上にもわたってアマチュアとして市民合奏団の中で楽器を弾いてこられた方がおられます。とはいえ、私たちはアマチュアなので音楽大学や音楽学部できちんと西洋音楽の教育を受けたわけではありません。例えば、和声などについても深い知識があるわけではなく、あえて言えば分析的というよりも感覚的に演奏しているように思います。今回、「アラ還ブラームス」で取り組んだブラームスの「弦楽六重奏第1番」ですが、私が担当したセカンドバイオリンも、やたらと臨時記号が譜面に出てきます。和製が複雑になり、ブラームス固有の響きが生まれます。
▪️西洋音楽一般の話ですが、高校までの音楽の時間で習ったように、楽譜の左端にはその曲の調号が付与されています。ヘ長調だと、五線の真ん中、シの音のところにフラット(♭)の記号が付いていますよね。その曲全体の調が決められています。そのことに加えて、臨時記号としてシャープやフラット、さらにはナチュラル、さらにさらにダブルシャープ、ダブルフラットが付け加えられる場合があります。そのような臨時記号は、付与された音符以降の同じ小節の内だけで有効になります。タイがかかっている場合は、小節線を超えることもあります。その臨時記号が付けられることで、少し憂いを帯びたようなブラームス固有の響きが生まれてきます。ですから、本来であれば、その臨時記号のついている音符の音楽的な意味を一緒に演奏している他の楽器の演奏との関係の中で考えて弾かないといけません。そのあたりを、分析的というよりも私たちは感覚的にやっているのです。
▪️ 「アラ還ブラームス」で取り組んだブラームスの「弦楽六重奏第1番」の練習はもう終わりましたが、この段階になって、きちんと分析的に説明している記事を見つけました。きちんと音楽教育を受けたプロの方のnoteの中にありました。こういう記事をもっと早めにしっかり読んで、多少なりとも分析的に意識して弾いていたらなあと思いました。今頃思ってももう遅いのですが…。せっかくですので、このブログに残しておこうと思います。細かく分析されているのは、第1楽章と第2楽章です。
ブラームス弦楽6重奏 第1番 第2楽章 第1楽章(第3、第4楽章)との関係
ブラームス 弦楽6重奏曲 第1番 第1楽章 楽曲分析(アナリーゼ) 提示部編
ブラームス 弦楽6重奏曲 第1番 第1楽章 楽曲分析(アナリーゼ) 展開部編
ブラームス 弦楽6重奏曲 第1番 第1楽章 楽曲分析(アナリーゼ) 再現部〜終結部編
ブラームス弦楽6重奏 第1番 第2楽章 アナリーゼ 主題と変奏
ブラームス弦楽6重奏 第1番 第2楽章 動機(モティーフ)について
▪️最近、ブラームスの「弦楽六重奏第1番」については、以下のYouTubeの動画がお気に入りです。
「アラ還ブラームス」最後の練習。
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▪️今から、7年ほど前のことになりますが、植田先輩から「ブラームスの弦楽六重奏第1番をみんなでやろうと思うので参加してね」というような連絡が届きました。植田先輩は、私が学生時代に所属していた関西学院交響楽団の先輩です。最初は、「えっ、マジか」と思いました。そして、気がつくと譜面が送られてきていました。曲はもちろん、メンバーもほぼ決まっていました(途中、メンバーの交代はありましたが…)。結成してすぐにお揃いのTシャツもできました。私の記憶はこんな感じなんですが、先輩の言うことに逆らうことはできません。
▪️このブラームスの弦楽六重奏第1番、私たちアマチュアには大変難しい曲だと思います。なんでこの曲なんだろうと思いつつも、1st.バイオリンの鳩野先輩の剛腕なリードもあり、そして一番最年少の市民オケでバリバリ演奏している後輩・小倉巌くん(還暦を超えておられますが)の参加もあり、なんとかここまでやってくることができました。弾けないところ、途中で落ちてしまうところもありますが、とりあえず一緒に演奏できたという実感と喜びをもつことはできました。もっと時間があれば、もっと練習をしていれば…という思いもありますが、今日で最後になりました。会場は、母校、関西学院大学のある西宮市の市営の音楽練習場をお借りしました。
▪️これまで、6回、それぞれ数時間ずつ練習をしてきました。定期的に集まって…というわけではなく、コロナ禍や、参加されている皆さんの体調等のこともあり、1年以上期間が開いたこともあります。5回目の2023年1月15日は、大阪フィルハーモニー管弦楽団のビオラ奏者・岩井英樹先生にレッスンをしていただきました。
①2017年8月5日、②2018年4月7日、③2022年8月13日、④2022年10月9日、⑤2023年1月15日、⑥2024年6月30日
▪️私は、学生・大学院生時代は一生懸命楽器を演奏していたのですが、28歳の時に演奏をやめてしまいました。本業の研究に集中しなければ、そうしなければならないと思ったのです。それ以来、たまに楽器に触れることはあっても、実態としては楽器から完全に離れていました。仕事をしていると、私の場合はですが、楽器を楽しむだけの精神的な余裕がなかったのです。楽器から離れて30年ほど経過したときに、植田先輩から突然お声がけをいただきました。30年ぶりということで、へっぽこな演奏しかできないのですが、2nd.バイオリンとして仲間に加えていただき、苦しみながら、時にステレスを感じながらも、なんとか音楽を楽しむことができました。ありがたいことです。植田先輩に感謝しなければなりません。
▪️「アラ還ブラームス」というのが私たちの合奏団の名前でした。その頃は、まだ還暦前だったのです。ところが、気がつくと今日は、6人のうち4人が前期高齢者になっていました。加えて、加齢に伴い、病気や体の故障等、みなさんいろいろ抱えておられます。今や「限界ブラームス」です。でも、こうやって「学生時代の仲間と集まれる」ということが、とても幸せなことなんだと思います。