枚方市社会福祉協議会で実習を行い、地域活動の担い手不足や高齢化について考えました。市のボランティアセンターの方にお話を聞いたところ、若い世代がボランティア活動に寄せる関心や参加率はとても低く、高齢者に頼らざるを得ない状況にあるそうです。ボランティア活動は、高齢者が自分の生きがいを見出すのに適していますが、高齢者に偏ってしまうと将来的に若者の活動への参加率が減少していくかもしれません。市では「ちょいボラ体験」を実施し、若者がボランティアに関わる工夫がなされていました。このような機会を増やし、若い世代の関心を高めていければ、きっと地域活動の担い手不足も解消されていくでしょう。さまざまな現場での様子を見聞きし体験するなかで、見逃しがちな社会課題を見つけることができました。また、今回の実習を通じて、潜在化した課題を抱えている人を発見するには、地域住民同士のつながりと相談先であるコミュニティソーシャルワーカーの存在が重要だとも気づけました。今後も身近な社会課題に目を向け、自分なりの解決策を見つけていければと思います。
白小路 歩実さん
現代福祉学科 3年生(大阪府立香里丘高等学校 出身)
精神保健福祉援助実習では、精神障がい者を支援する精神保健福祉士の役割や事例について講義で学んでから、医療機関や福祉事業所の現場で実習を行います。病院では実際に患者さんと向き合いながら多職種連携の重要性を理解し、事業所では利用者や支援者の方々からリアルな声を聞き、生活・就労のサポートの難しさや奥深さを実感しました。それらの体験から学んだのは、「知ること」の大切さです。障がいへの偏見は無知から生まれますが、当事者の方を詳しく知ることで、偏った先入観をなくすことができます。この実習をとおしていろいろな人と関わり、多様性のある社会を生きるために必要な姿勢が身についたと思います。物事に対してもより柔軟に考え、行動できるようになりました。
横田 香菜未さん
現代福祉学科 4年生(滋賀県立能登川高等学校 出身)
障がい者の社会参加を支援する「まちかどプロジェクト」(社会福祉法人 共生シンフォニー)を見学しました。実際の活動に触れ、職員や利用者の方々にお話を伺うことで、社会福祉士をめざす自分が学ぶべき内容や将来のイメージが明確になりました。特に勉強になったのは、社会における障がい者への理解度アップの必要性です。まちかどプロジェクトは小学校で講演も行っていて、子どもたちは当事者のみなさんと触れ合ううちに、一緒に楽しく遊ぶようになったそうです。そのような交流をとおしてお互いを理解し合う取り組みが重要だとわかりました。基礎ゼミナールでの学びは、今後さまざまな社会課題の解決を模索するうえで必ず役立つと思います。
岡本 祐季さん
現代福祉学科 1年生(和歌山県立耐久高等学校 出身)
室田 悠さん
現代福祉学科 4年生(京都府 京都成章高等学校 出身)
福祉分野全体に関わりたいとの思いで「地域福祉」を専攻しつつ、幅広い福祉分野の知識が得られる筒井ゼミを選びました。ゼミでの学びや発表を通じて、主体的な姿勢や自己発信力が大きく向上したと感じています。卒業論文のテーマを「空き家問題の現状と課題―空き家利活用法―」に決めたのは、社会福祉実習で空き家調査に同行した際に、空き家の現状や近年の傾向を知ったからです。地域の居場所づくりに役立たせるなど、地域福祉の観点からも空き家問題をしっかり考察しました。