
田村 公江教授
「本を読むことが好きになる」「いろいろなジャンルの文章の読み方を身につける」「自分なりの解釈をしながら読めるようになる」という3つの目標を掲げ、文章を読む力を伸ばします。神話や学術文献、日本人作家の短編小説、新聞に掲載される人生相談、ネットで炎上した事件の記事など、多岐にわたる文章に触れ、読む楽しさを体得します。学生には卒業後も、本を通じて人生を豊かにしてほしいと思っています。
J1リーグに所属している京都サンガF.C.にご協力いただき、年長から小学6年生までを対象としたサッカースクールでの指導、公式戦のスタジアム運営やイベントの補助を行っています。この授業は普段できないことを体験できるのがポイントです。チームを陰でサポートしている方々と協働するなかで、どのような行動をするのが適切か、円滑に物事をすすめるにはどんな準備が必要かなど、座学では学びきれない実践的な知識や能力を吸収できました。特にサッカースクールでの学びは大きく、子どもたちとの信頼関係の築き方、やる気を引き出すことばがけなどを意識するうちにコミュニケーション力が格段に向上したと感じています。さらに私たちが企画したスクール実習では、想定外の事態にも動じない対応力が身につきました。たとえ実習生であっても、スクール生の保護者や観客から見れば、私もチームの一員です。自分自身の行動や立ち居振る舞いを見直すきっかけにもなりました。
授業全般を通じて痛感したのは、事前準備の大切さです。どれほど入念に準備しても、失敗するかもしれません。しかし重要なのは、失敗を恐れず挑戦し続けることでしょう。失敗の原因をしっかり分析し新たな気づきへとつなげていく。その積み重ねは、社会課題を解決する力にもなりうると考えています。今回の経験を社会人としての第一歩ととらえ、責任のある行動を心がけたいと思います。
前野 稜太さん
コミュニティマネジメント学科 2年生(兵庫県立須磨友が丘高等学校 出身)
私たちは地域振興や経済効果の観点から滋賀県内の道の駅を調査しています。まず道の駅の駅長さんの講義やインタビューで運営実態を把握。現地にも足を運んで自分たちが気になる特産品や取り組みを深掘りし、集積した情報を「道の駅実習」の活動を通じて多様な媒体でPRします。道の駅は単なる産直市でなく、自治体の資金や支援、第三セクターの経営マネジメントによって成立しています。雇用の増加や防災機能など、経済や福祉、防災面でも重要な役割を果たしていることもわかりました。道の駅がさらに発展を遂げれば、地産地消による地域活性化や高齢化社会の雇用創出といった社会課題の解決に結びつき、地域住民に協働意識が生まれることも期待できます。
清遠 淳さん
コミュニティマネジメント学科 3年生(高知県 土佐塾高等学校 出身)
この実習の目的は、テレビ番組が放送されるまでの過程を学び、テレビ局と地域社会の関わりを理解することです。コロナ禍における生活やSNSの影響といった身近な社会課題をテーマに、BBC(びわ湖放送)のVTRを企画・制作します。私たちのグループは、家庭問題としてよく取り上げられる「男女格差」に焦点を当てたドラマを手がけました。女性の社会進出が著しい現在もまだ、男性は仕事、女性は家事・育児といった固定観念が根強く残っています。性差なく家事や育児をすすめるにはどうすればよいかを模索するなかで、夫婦双方が家事を自分ごとととらえ、協力意識をもつことが解決につながると気づきました。自分の思いを映像で表現する難しさと、チームで一つのものを創りあげる楽しさも体感できる貴重な経験でした。
金澤 玲奈さん
コミュニティマネジメント学科 3年生(滋賀県立長浜北高等学校 出身)
磯崎 建斗さん
コミュニティマネジメント学科 4年生(大阪府 大阪青凌高等学校 出身)
渡邉ゼミでは、地域社会の問題について、なぜそれを取り上げるのか、どんな背景があるのかを常に考えながら文献を読み、意見を述べ合います。資料の精読や白熱した議論を通じて、物事の複雑な構造をときほぐすための思考力や発言力、広い視点が養われました。それらの力は、子ども食堂の利用者の固定化について考察する卒業研究にも活かせています。先生や後輩を含めたゼミのメンバー全員がお互い刺激し合いながら、研究を深めていける点も渡邉ゼミのよいところです。