深草の風景

20150514fukakusa1.jpg
▪︎京阪深草駅の東側を流れている琵琶湖疏水です。水がゆったりと流れています。そして疏水の川面に青空と周りの風景が映り込み、なかなか素敵な風景です。少し、色調等は調整していますが、新緑の季節らしい風景だなと思いました。ちょうど、日も傾いてきていますし、雰囲気のある写真が撮れました。もちろん、龍谷大学の関係者には「あたりまえ」の風景でもあります。しかし、その「あたりまえ」の風景の向こうに、普段は感じることのないものをみつけて、そこにちょっと感動することができるならば、それは素敵なことだなと思うのです。こういうことが、日々の生活のなかにたくさんあればなあ…とも思います。
20150514fukakusa2.jpg
▪︎これは、深草キャンバスの東門の掲示板に掲示されているものです。宗教部のお仕事でしょうかね。龍谷大学の「建学の精神」は、「浄土真宗の精神」でもあります。以下は、その説明です。この「建学の精神」と響き合う様々な文献の言葉を、こうやってポスターにして掲示されているのでしょう。できれば、もう少し頻繁に更新していただくと嬉しいな〜と思います。勉強になります。

龍谷大学の「建学の精神」は「浄土真宗の精神」です。
浄土真宗の精神とは、生きとし生けるもの全てを、迷いから悟りへ転換させたいという阿弥陀仏の誓願に他なりません。
迷いとは、自己中心的な見方によって、真実を知らずに自ら苦しみをつくり出しているあり方です。悟りとは自己中心性を離れ、ありのままのすがたをありのままに見ることのできる真実の安らぎのあり方です。
阿弥陀仏の願いに照らされ、自らの自己中心性が顕わにされることにおいて、初めて自己の思想・観点・価値観等を絶対視する硬直した視点から解放され、広く柔らかな視野を獲得することができるのです。

いい専門家とは

201505132gokan.jpg
▪︎朝日新聞の連載「折々のことば」、現在は、哲学者の鷲田清一さんが執筆されています。私、このコラムのけして良い読者ではありません。若い友人であるSさんが、時々、気に「折々のことば」をfacebookにアップしてくれています。先日、アップされたのは、以下のものです。

いい専門家とは、いっしょに考えてくれる人のことです。

フォーラムの参加者

 福島の原発事故後に開かれたフォーラムで、知人が会場の人たちに「どんな専門家がいい専門家ですか」と問いかけた。返ってきた答えは、高度な知識を有する人でも、責任をとってくれる人でもなく、これ。社会のエネルギー源は専門家だけでは解決できない難問の一つだ。専門家も専攻分野に引きこもっていてはだめ。だれもが当事者であることを免れえないからには。(鷲田清一)

▪︎専門家ってというと、普通は、「高度な知識を有する人」だと考えられています。そして、何かあったときには、その高度な知識にもとづいて「こうすればよい」と指示してくれる人。そして、最後は何かあったら「責任をとってくれる人」…。ここには、ある種のパータナリズムや専門家とそうでない非専門家との「共犯関係」もみえてきます。鷲田さんは、原発事故に関連するフォーラムに参加した人の発言に注目します。「いっしょに考えてくれる人」。この「いっしょに考えてくれる人」に関して、facebookのコメント欄でSさんと少しだけやりとりをしました。この「いっしょに考えてくれる人」とは、もちろん「特定の意見やステイクホルダーに汲みして他者への対抗手段を考える」人でもないし、また「一方で外野から評論家的な意見を発する」ような人でもないわけです。前者においては、時として、対抗手段を考えることが目的で、特定の意見やステイクホルダーの存在は、そのための手段である、そのようなことが透けてみえてきたりします。こういう人には、うんざりましますし、時として危険であると思います。また、後者の方は、ステイクホルダーを苛立たせることになりがちです。

▪︎もうひとつ、Sさんが取り上げた「折々のことば」を見てみましょう。

スキルと呼ばれるものは、隣の芝生に行って発揮されなきゃ実はだめなんじゃないか。

小山田徹

 アーティストがアートの分野で突きつめた表現をするのはあたりまえ。異なった分野に出かけていって、アートの分野で培った技をそこに翻訳し、活用できてはじめてそれはスキルとなる。アーティストとは隣の芝生に行けるパスポートを持っている人のことだ、とこの美術家は言う。宮城県女川町で試みた「対話工房」での発言。これは博士号についても言えること。(鷲田清一)

▪︎私は、この「対話工房」のことを知りませんでした。少し調べてみました。東日本大震災で被災した宮城県の女川町で、「失われた『表現と対話の場』を人々の日常に取り戻すために、様々な地域から様々な分野の表現者が集まって、現地の人と共に活動」することを目的にされています。この小山田さんのことば、「隣の芝生に行って発揮されなきゃ」というのは重要だと思います。私のように、「自分の専門領域のなかだけで、偉そうにしていても、結局、何もできないやん…」と心底思ってしまっている人間には、ビンビン心に響いてきます。異分野に出かけて自分がもっているものがスキルとして評価されるとき、必要とされるとき、なんらかの具体的な「現場」のなかで(あるいは「現場」のコンテクストにおいて)、意味のコミュニケーションが生まれます。そのこようなコミュニケーションからは、創発的に新しい価値も生み出される可能性が高まる…そういうふうに思うのです。

(写真と本文とは、特に関係はありません。)

臨床宗教師研修

20150513rinsyousyukyou.jpg▪︎少し前の朝、瀬田キャンパスを歩いていて気がつきました。やはり、新しい龍大ブランドカラーの立て看板は目立ちますね。青空のキャンバスで、赤い立て看板。目立ちます。立て看板は、「2015年度 臨床宗教師研修」の特別の講義の案内でした。

▪︎臨床宗教師とは、「終末期にある人に宗教の立場から心理面での寄り添いを行う宗教者」のことです。宮城県の名取市で、自宅で終末を迎えられる緩和ケアを実践していた、医師の岡部健先生が、寺院以外の場所で終末期患者に寄り添う宗教者の存在が必要とお考えになり、2012年に東北大学において養成講座が創設されました。龍谷大学でも、臨床宗教師の要請が、実践真宗学研究科においておなわれているようです。このブログでも、一度、この臨床宗教師を取材したテレビ番組のことを紹介しました。「臨床宗教師」というエントリーです。また、岡部先生のことについては、「NHKスペシャル「終(つい)の住処(すみか)はどこに 老人漂流社会」というエントリーに書きました。両方ともご覧いただければと思います。

▪︎写真の立て看板には、以下の2つの学術講演の案内が出ていました。両方とも、ぜひとも参加したいところなのですが、授業や仕事で参加できそうにありません。講演録だけでも拝読できたらなあと思っています。

特別講義「死別の悲しみに向き合う-グリーフケアとは?」
開催日時
2015年5月25日(月)
10:45-12:15
開催場所
龍谷大学大宮学舎
清風館 B103教室
講師
坂口幸弘(関西学院大学人間福祉学部人間科学科教授)

特別講義「ホスピス・緩和ケア―ビハーラ病棟から」
開催日時
2015年5月27日(水)
13:15-14:45
開催場所
龍谷大学大宮学舎
清風館B102教室
講師
大嶋健三郎(緩和ケア医・あそかビハーラ病院長 主著井村裕夫編『医と人間』岩波新書2015)

ローズマリー

20150512rosemary.jpg
▪︎自宅マンションの入り口で撮りました。マンションの小さな公園の花壇の手入れをしてくださっている、女性ボランティアグループの皆さんからのプレゼントです。ローズマリーです。私も、料理等に使わせてもらおうかな。そういえば、昨年も、「ローズマリー」というエントリーをしていましたね。そのエントリーには、以下のように書いています。その気持ちは、今でも変わりません。

昨日の朝、自宅マンションの入口で、ダンボール箱が置かれていました。中身はローズマリーでした。箱には「料理に使って」という言葉が添えられていました。これは、自宅マンションの自治会の中にある女性ボランティアグループが、マンションの小さな公園で育てたものです。朝から、素敵な気持ちになりました。マンション自治会という、小さな小さなコミュニティで、このような活動が自主的に行われていることに、私は幸せを感じるのです。ちょっとしたことではありますが…。ここが大事。

昨日の深草キャンパス

20150512fukakusa1.jpg
▪︎昨日は、午前中、瀬田キャンパスで「社会調査実習」と「社会学演習ⅠA」を終えて、すぐに深草キャンパスに移動しました。教員部長、事務部長・次長・課長全員を集めて、「『第2期中期計画』事業推進にかかる全学説明会」が開催されました。2018年以降、急激に18歳人口が減少していくなかで、日本の大学経営は大変難しい局面に入ると言われています。国に文教政策、大学教育の質保証、大学をめぐる社会情勢はどんどん変化しています。そのような今後の社会状況にに対応しつつ、龍谷大学の経営を効果的に進めていくため、龍谷大学の第5次長期計画・第2期計画アクションプランの具体的な事業展開とその推進に関して、具体的な提案と説明が行われたのです。大変な状況だからこそ、それをチャンスにしていこう…ということです。

▪︎どこの大学も、このような取り組みをしていると思いますが、私たちの大学でも、事業の進捗を具体的な指標を設定して評価していくことになります。以前、岩手県立大学総合政策学部に勤務していました。行政学・政治学系の講座には、政策評価を専門とする方がおられました。もう15年以上も前のことになりますが、「これからはね、大学も評価の時代になりますよ」と私に言われました。実際、その通りになってきています。今回は、事業推進に関する評価、事業内容の到達目標設定に関する評価や、事業全体の達成度に関する評価等を設けて、事業に取り組んでいくことになります。自分が担当している部署は研究部ですが、関係者の皆さんと力をあわせて頑張らねば…なのです。また、これからは部局を超えた連携の強化も必要になってきます。他の部局の方達とも、少し相談を始めています。

20150512fukakusa2.jpg▪︎さて、全学説明会のあとは、研究部の会議、そのあとは個人的な仕事をしていました。しかし、前日、よく眠られなかったこともあり、睡眠不足が辛く、明るいうちに帰宅させてもらうことにしました。写真は、帰宅のさいに撮った、新しくできた深草キャンパスの図書館です。新校舎である「和顔館」も含めて、こういうガラス張りのデザインになっています。このような建物に対する感想は様々でしょうが、若い方たちには快適な空間なのではないかと思います。勉強に励んでもらいたいです。

▪︎ところで、校舎の壁をみると、こんな小さな手作りホスターがあちこちに貼ってありました。5月17日、大阪都構想の是非をめぐり、大阪市民による住民投票が実施されますが、その住民投票に行こうと呼びかけるポスターです。右隅の方には、このポスターを作成した人の意見か、それとも単なる落書きなのか、私にはよくわかりませんが、「私は都構想に反対します」と小さく手書きで書かれていました。はたして学生さんによるポスターなのかどうかもわかりませんが、そのときは、「今時の学生でもこういう政治的なことに関心を持つ人がいるのだな…」と思いました。はたして、17日、どういう結果が出るでしょうか。大阪の人間ではありませんが、気になります。

社会学演習ⅠAでの「まわしよみ新聞」

20150511mawashiyomi1.jpg
20150511mawashiyomi2.jpg
■本日2限の「社会学演習ⅠA」=3年生ゼミで、「まわしよみ新聞」を実施しました。まずは、少し前のエントリーをまずはお読みいただければと思います。

■社会学部では、社会学学科の猪瀬ゼミとコミュニティマネジメント学科の仲畑ゼミで、「まわしよみ新聞」が実施されたようですが、いよいよ私が担当する3年生のゼミでも、、本日2限、みんなでも挑戦してみました。挑戦といっても、誰でも、どこでも、簡単にできることがこの「まわしよみゼミ」の特徴です。詳しくは、ぜひ公式サイトをご覧いだたければと思います。

■本日、さっそくfacebookに記事を投稿したところ、「まわしよみ新聞」の発案者である陸奥賢さんから、さっそくコメントをいただきました。また、他の皆さんにもいろいろシェアいただきました。この「まわしよみ新聞」、多くの皆さんに注目されているのですね。ちなみに、今日は、韓国の建国大学の知人もFacebookに「いいね!」をしてくださいました。「DMZ住民アカデミー」という地域活性プロジェクトでも活用してみたいとコメントをくださいました。「まわしよみ新聞」が国境を越える日も近いかもしれません。

【追記】▪︎本文の最後に「国境を越える人も近いかも…」と書きましたが、発案者の陸奥賢さなからfacebookでお返事をいただき、すでに韓国で、またオーストリアやアメリカでも実施されているのだそうです。う〜ん、おそるべし「まわしよみ新聞」。

U2 Busks in NYC Subway in Disguise


▪︎こういうのに「遭遇」すると、もうびっくりですよね。U2がストリート・ミュージシャンに扮してニューヨークの地下鉄の駅で行ったサプライズ・パフォーマンスのオフィシャル映像です。

近鉄特急「しまかぜ」に乗る !

20150510shimakaze1.jpg
20150510shimakaze2.jpg20150510shimakaze4.jpg
20150510shimakaze3.jpg
20150510shimakaze5.jpg▪︎今日は、奈良の近鉄・大和八木駅の近く、新ノ口駅というところまで、運転免許の更新にでかけました。この駅から少し歩いたところに、奈良の運転免許センターがあるのです。地元の警察署でもよかったのですが、今回は、即日発行してくれる運転免許センターのほうに行くことにしました。私が車の免許を初めてとったのは32歳の終わりの頃になります。私の年齢からすると、ずいぶん免許取得は遅い方ではないかと思います。妻からは、「いつになったら免許を取るのか」と言い続けられていましたが、仕事の関係でどうしても必要になることがわかり、慌てて自動車学校に通ったのでした。まわりは、高校をもうじき卒業する若い方達ばかりだったように思います。

▪︎その後、何度も免許更新をしてきたわけですが、必ずスピード違反等の軽微な交通違反が1度はあり、これまでずっと免許は「ブルー」でした。しかし、このたびといいますか、やっと免許の色が「ゴールド」になりました。もちろん、以前と比較して、自動車に乗ることが少なくなっているということもあるのですが、同時に、特にスピードには注意をしてきたこともあります。

▪︎さて、ここからが本題。新しい免許を受け取ったあと、ふだんあまり行くことのない大和八木駅の近くで遅い昼食をとることにしました。そして自宅の方面、北に向かって帰ろうとして駅の時刻表を見たとき、特急「しまかぜ」の文字が見えたのでした。大和八木から大和西大寺まで、おそらく、多くの人びとはわざわざ特急に乗ったりしないのですが、鉄道ファンとしてずっと「カッコイイな〜」と思っていたこともあり、また、なかなか伊勢志摩方面に旅行に行くこともないわけでして、短い距離ですが、ちょこっと乗ってみることしたのでした。いや〜、わざわざ高い料金(1,250円)を払ったわけですが、「プチ鉄」としては満足しました。乗車すると、記念乗車証も渡されました。なんだか、「ありがたい」ですね〜。

▪︎大和八木から、特急に乗って大和西大寺まで乗車すると、「新ノ口連絡線」という線路を走ることになります。大和八木駅では、伊勢方面と大阪とをつなぐ近鉄大阪線と、橿原駅と大和西大寺・京都方面をつなぐ近鉄橿原線とが、オーバークロスしています。近鉄橿原線は地上で、近鉄大阪線は高架になります。そういうこともあり、伊勢方面からやってきた特急は、近鉄大阪線から「新ノ口連絡線」というループ状の線路を通って近鉄橿原線に入ります。おそらく、多くの皆さんにはどうでもよいことなのですが、私自身、この「新ノ口連絡線」を初めて走ることができたのではないかと思っています。いつも、大和八木駅で乗りかえていたように思うからです。ということで、ちょっと嬉しかったりしています。ちょっとだけ鉄道ファンということで「プチ鉄」ですが、鉄道ファンでも「乗り鉄」っぽい自分を改めて自覚しました。この「新ノ口連絡線」に関して、詳しくは、以下のサイトのページ説明をご覧いただければと思います。
近鉄路線網の妙
20150510shimakaze6.png

社会学部ホーページに記事が出ました!

20150509komeken1.png
20150509komeken2.png
▪︎龍谷大学社会学部のホームページの「NEWS」の欄に、「北船路米づくり研究会」の活動状況が掲載されました。社会学部広報委員会の皆様、ありがとうございました。
第4回「夏原グラント」から助成を受けます!
「滋賀マルシェ~里山の食彩~」に参加しました!

ブランド動画「Unlimited Imginaton」が完成


▪︎龍谷大学のホームページにアップされた動画です。ぜひ、ご覧ください!! トップに貼り付けた動画は、ダイジェスト版です。

2015年5月8日

各学部(10学部)から選出された教員が、自身の教育・研究内容等を分りやすくTED形式でプレゼンテーションし、本学での学びが社会や未来の自分にどのように繋がっていくのかを想像してもらう取り組み「Unlimited Imagination」の動画がこの度完成しました。

本取り組みは、3月末のオープンキャンパス、また深草キャンパス新棟の和顔館のオープニングイベントとして実施された取り組みとなります。

教員のプレゼンテーション内容はもちろん、ゼミ学生等がスピーカーの教員紹介をおこなう様子も見どころ満載です。

完成した動画は10学部の動画に加え、ダイジェスト編、メイキング編の合計12本です。是非ご覧ください。

▪︎初めのほうで、経営学部の藤岡章子先生が語っておられること、私がゼミで指導している「北船路米づくり研究会」と同じだ…と思いました。政策学部の深尾昌峰先生が語る「社会はきっと変えることができる」「難しいけど、社会はきっと変えることができる」といのもそうです。かなり準備と練習をして本番を迎えられているようですが、どの教員の皆さん、そしてそれぞれの教員を紹介する学生の皆さんも素晴らしいですね。

▪︎以下のページでは、すべての学部のプレゼンテーションを動画で視ることができます。
ブランド動画「Unlimited Imginaton」が完成

管理者用