親の介護のこと、入院と受診

20170517kaigo.jpg ■兵庫県の自宅で暮らしていた老母は、介護ヘルパーさんに通ってもらっても1人暮らしが困難になり、自宅近くの介護老人保健施設に入りました。それが2年前の晩秋。そして昨年の秋からは滋賀県の老人ホームに移動しました。私の自宅の近くに来てもらったのです。老人ホームに入所した時は、もう全てに介助が必要になっていましたが、食事だけはなんとか1人でできていました。

■身体は弱ってきていますが、それなりに安定していたと思っていたところ、1ヶ月前の朝のことになりますが、突然、老人ホームから連絡が入りました。身体を動かせなくなったので、近くの病院に救急車で運びます…という連絡でした。診察の結果、脳内出血であることがわかりました。糖尿病で血管が弱っているところに高血圧が重なり、脳内出血したようです。幸い、命に影響を与える状態になってしまうまでに処置することができました。手術をする必要もありませんでした。

■ただし、脳内出血のために麻痺が残ってしまいました。食事も1人ではすることができなくなりました。ただ、麻痺等の問題は残っていますが、とりあえず老人ホームに帰ることができるようになりました。それが、一昨日のことです。退院時には、麻痺による言語の障害もだいぶ緩和されてきたように思いましたが、認知的な部分はどうだろうかと不安になりました。家に帰りたいらしく、「家の廊下には手すりもついているし、ヘルパーさんも来てくれるし、大丈夫」と言うわけですが、すべてに介助が必要で、とてもそのような状態ではありません。そもそも1人で歩ける状態ではありませんが、本人にあまりその自覚がありません。なんだかこちらまで悲しくなってきました。これで、脳内出血のこともとりあえず一安心と思っていたところ、昨日の午前中になりますが、老人ホームからまたまた連絡が入りました。今度は、消火器の様子がおかしいということで、同じ病院の消化器内科の外来で受診することになりました。直腸の潰瘍でしたが、幸いにもきちんと治療をしてもらい、夕方までに老人ホームに帰ることができました。

■いろいろ、続きますね。2009年に父が亡くなり、父がしていた母の世話を私が引き継ぐことになりました。何度も病院に入院しなければならなくなりました。眼底出血、薬の副作用による横紋筋融解、転倒による硬膜下血腫…。自宅で動けなくなっているところを、レスキュー隊に救出されたと母の自宅のお隣の家の方から連絡が入り、朝1限の授業のために9時過ぎに大学についていたけれど、慌てて休講にして電車とバスで駆けつける…というようなこともありました。兵庫県の介護老人福祉施設に入り、そして今は滋賀県の老人ホームで暮らすようになり、私は精神的に随分楽になりましたが、それでもこのような入院騒動が起きるわけです。全体に身体が弱ってきているように思います。

■昨夕は、「お腹が減った、早く夕食を食べさせて欲しい」とクレームを言うほど食欲がありました。ただし麻痺があるので、誤嚥をしないようにと、ご飯はお粥、肉や魚はすり身、その他もトロミがつけてあります。それを時間をかけて職員の方に食べさせてもらうのです。しかし、母が言うに、「お粥はもう飽きた」のだそうです。そうだろうな〜と思います。でも、仕方がありません。なぜおかゆなのかを説明しますが、どこまで理解できでいるでしょうね。入院をしたことで、おかしなことを言うようになりました。素人判断ですが、軽い認知症のような…。周りの人は、老人ホームに戻り落ち着いてくると、元に戻ってくると言ってくださいます。そうあって欲しいと思っています。

■今は、老人ホームの個室で思う存分テレビを聴いています。視力がほとんど無くなっているので聴くだけです。それでも、ニュースを聴いて「籠池?あの事件はまだやっているんか」と独り言を言っていました。入院前のニュースの記憶があるんですね。なんだか、認知的な部分については、しっかりしているところと、おかしなところと、まだら模様のような感じです。子どもの頃、私からすると「鬼母」のような人で、母との思い出はろくなものがありません。辛いことばかりだったような気がします。そのため、ずっと良い関係ではなかったわけですが、こうやってここまで老いてしまった母を目の前にすると、あの「鬼母」がね…と、複雑な気持ちになります。

【追記】■今日も老人ホームをのぞいてきました。体を動かすことができないので、ベッドからリクライニングのついた椅子への移動は二人掛かりになります。麻痺は残っているけれど口はまだ達者、施設長さんの話しでは予想しているよりも随分元気とのことなので、まあよしとしなければなりません。明日の午前中、私はすでに仕事の予定がはいっていますが、老人ホームの職員さんが付き添っていただき、病院で受診することになっています。こういう費用もかさんでくるので、介護認定を見直していただく必要があります。以前と比較して、身体がこのような状態になっているので、いろいろ専門家とも相談をしなければなりません。高齢者を支える様々な制度、きちんと勉強してきませんでした。これって、もはや現代社会に生きていく上で基礎知識のようなものだと思うのです。

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