「今日、どう?」

20161210seta.jpg ■12月に入り、今年も残すところ3週間になりました。ここ数十年の間に「これから新しい年を迎え、人びとの気持ちが一新される」、その直前の”ワクワク感”のようなものが12月から消えてしまいました。私が子どもの頃は、そのような”ワクワク感”をまだ残っていたように思うのですが…。年末といっても、何かただ忙しいだけで、時間が直線的に経過していく…、そのような感覚になります。写真は瀬田キャンパスです。このようなスッキリした気持ちで新年を迎えたいのですが、なかなかそんなわけにはいきません。仕事関連のことで、心の中はモヤモヤだらけ、困ったものですね〜。

■とはいえ、昨日はちょっと嬉しいことがありました。大学院生の修士論文の指導をして帰宅しようとすると、もう20時を過ぎていました。瀬田駅に向かうバスに乗ると話しかけてくる人がいました。私と同じ研究部で仕事をしている職員の方です。「遅くまで仕事をしているね」と言うと、急ぎの案件があり、研究部にはまだ残って頑張っておられる職員がいるとのことでした。ちょっと覗いて声をかけてくればよかったな…などと思っていると、瀬田駅が近づいてきました。昨晩は、「今日は夕食を作れない」との連絡が我が家からLINEで届いていたので、声をかけてくれた職員の方を誘って大津駅前のいつもの居酒屋「利やん」に行くことにしました。

■「利やん」では、うちの大学のこれからのことについていろいろ話しをしました。熱く語ってくれました。 昨日一番心に沁みた言葉。「1を2にすることは簡単だけど、0を1にすることは大変なんですよ」。前例踏襲、これまでの仕事のパターンを単純に模倣する、他大学はどうなっているのかばかりを気にする(情報収集は大切なことではありますが)、そうではなく自分で「仕事」を起こす能力を持つことが大切だという意見です。その通りですね。そういう力を持った仲間をもっと増やさねば、ということなのです。笑われるかもしれませんが、「職場改善目安箱」とか「職場改善プレゼン龍」とか、志を持った職員の方たちがより光り輝いて行く仕組みがあったらいいね〜という話しにもなりました。というわけで、昨晩は、とても有意義な時間を過ごすことができました。

■嬉しかったものですから、そのことをfacebookに投稿すると、こういうコメントをいただきました。他大学の事務職員をされている方からのコメントです。「『教職協働』の『今日、どう?』ですね!」。「教職協働」という言葉の意味はわかります。教員=教育職員と事務職員は、大学の「車の両輪」ですからね。教員と事務職員とでは、同じ大学の中でもガバナンスの異なる組織に属しています。ですから、全国のどの大学で言われていることだと思いますが、時として、両者の関係がギクシャクしたりするのです。ギクシャクすると大学の運営はうまくいきません。もう一つの、「今日、どう?」。こちらの親父ギャグ・駄洒落のような言葉の存在を私は知りませんでした。こういう意味なのだそうです。「気軽に『今日、どう?』と様子を語り合い、交流できる関係性って、何よりも協働なんじゃないかなと思っています」。なるほど〜、とても大切なことですね。親父ギャグなんてことを言ってはいけません。これは、組織内の社会関係資本をいかに蓄積していくのか…という問題でもあります。モヤモヤしたものを抱えつつも、心の中に、ちょっと写真のような青空が広がりました。こういったことを、職場の仲間と語り合えることを幸せだなと感じました。

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