赤松学長と中島岳志さんとの対談

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▪︎龍谷大学の広報誌『龍谷』の学長対談、北海道大学の政治学者・中島岳志さんとの対談です。以下は、私にとってのメモのようなものです。

・真理の唯一性とともに、真理に至る道の複数性を、同時にいかに追求できるか。
・多元性について、欧米は、それぞれがただ並び立っている、それを認め合いましょう、という相対主義的な考え方。でもアジアの哲学では、最後のところのメタレベルは一つなんだと言っている。こういった一元的な多元性をみとめる枠組みが、アジアの長い伝統のなかで出てきた思想にあります。これをいかに位置づけ直す事ができるかですよね。
・多元主義的一元論のようなあり方も、構想できそうですよね。それによって外交面で もすこしは視野が広がっていくような気がします。仏教界も積極的に現代へ提言をしていくことが必要かなと思っています。
・縁によって自己がどんどん変わりゆく、その現象を引き受けるのが私なのだ、というのが、おそらく仏教の一つのエッセンスだと思うんですが、これで私はとても楽になったんです。絶対的な変わりようのない私はいないんですよね。
・仏教を起点にすることで、人間の欲求を見つめ直し、自己の実体化をやわらかく見つめ直すことができる。現代人にとっての考え方の切り口として、仏教は一つの有効なものではないかと思っています。
・新しい共同性のあり方を、仏教の考え方からつくっていける人材が現れてほしいと強く思います。
・インドや中国や中央アジアとの関係性のプラットホームという点と、現代社会の課題解決への試みみたいなものが、仏教という柱によってうまく融合することができるならいいなあと強く思います。

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