大津駅前商店街のツバメ

20150516tubame1.jpg
20150516tubame2.jpg▪︎暮らしのまわりにいる生き物の存在や動きを、もっと感じ取れるようにならないとな…といつも思っています。生き物をたくさんみかけるということは、そのような生き物たちが餌をとり、子孫を残すだけの生態系や環境が維持されているということになります。最近、スズメをみかけなくなったといわれます。スズメは木造の家の隙間などに巣をつくりますが、最近の機密性の高い建物では、そのような隙間がないことから、スズメが巣をつくりにくくなっている…というのです。

▪︎wikipediaの情報ですが、スズメのように、「人間社会の近くに生息し、人間や人工物の恩恵を受けて共生する、野生の動植物」のことをシナントロープというようです。もちろんスズメだけでなく、たとえば写真のようなツバメも、日本においては典型的なシナトロープではないかと思います。ツバメは、日本においては、害虫を食べてくれる益鳥ということで、特に農村部で大切に扱われてきました。昔、農村部では、家の戸は開け放たれていることが多かったと思いますが、そうすると建物のなかにツバメが巣をつくることもありました。たいていの家では、巣を撤去するようなことはせず、幸せを運んでくる鳥として歓迎し、巣の下に新聞紙をひいて、雛が巣立っていくまで大切に見守っていました。私も、そのような家のなかにあるツバメの巣を何度も見たことがあります。

▪︎写真は、大津駅前です。ですから都市部ということになります。駅前の商店街のアーケードに巣をつくったツバメです。ここは、毎年、たくさんのツバメが営巣します。巣の下に薄い板を針金でぶらさげて糞が歩道やお客さんの頭に落ちないように工夫している商店主もおられます。この写真を撮ったときは、ちょうど夕方でした。親鳥が、天候の様子を見ているかのようです。その背後には、ちゃんと巣があります。巣のなかの雛たちもだいぶ大きく成長してきました。ここだと、カラスの攻撃からも身を守ることができますね。

管理者用