NHKエコチャンネルのブログ「昔の人は、なぜ不便な山村に暮らしていたのか?」

20150515ecochannel.png ▪︎一つ前のエントリーに引き続き、これもfacebookでみつけた興味深いブログ記事です。NHKの「エコチャンネル」という環境情報専門の動画サイトにあるブログです。このようなサイトがあることを知りませんでした。いろいろ、興味深い情報があるので、これからは時々チェックしてみようと思います。で、どういうタイトルのブログ記事なのかといえば、「昔の人は、なぜ不便な山村に暮らしていたのか?」…です。NHK甲府放送局、山岳カメラマンの米山悟さんの記事です。面白いです。一部を引用しておきます。

なぜお婆さんたちのご先祖は、代々ここで暮らていたのか? それは戦乱で日本が貧しく、インフラが未熟だった時代(間近では昭和20年代)には、都市に住んでいるよりも、山あいに住んだ方が、清潔な水、食べ物、燃料、建材が、お金ではなく労働と協調によって手に入り、生きやすかったからです。こうした集落の多くは平家の落人、戦国時代起源の伝説を持ち、新しいところでは敗戦直後の満洲帰還者の戦後開拓として始まった所が多いのです。先のお婆さんも、戦後の飢餓の時代も麦があったから食べ物には困らなかったと言っていました。彼らは自分の事は自分で出来る、お金に頼らず生きて行ける力を持つ、逞しい知恵と力の持ち主です。食べ物を収穫し、うまく保存し、炭を作り、製材をする。先行きの見えない今の時代、人が最も必要とする確かなものではないかな、と思うのです。

現代人は山里を不便なところと思いこんでいますが、身一つで住み着いて生き延びられる所は、本来平野部や盆地の中央ではなく、山裾だったのだと思います。平野部の江戸、名古屋、大阪の都市は、治水と流通が整備された太平の17世紀以降に初めて都市化が可能になった場所です。山歩きを通してそんなことに気が付きました。

▪︎「お金ではなく労働と協調によって手に入り、生きやすかったからです」、「食べ物を収穫し、うまく保存し、炭を作り、製材をする。先行きの見えない今の時代、人が最も必要とする確かなものではないかな」。両方とも大切な指摘だと思います。

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