お米が届きました!!

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■ゼミで行っている「北船路米づくり研究会」関連。指導農家である吹野藤代次さんから、研究会のメンバーであるゼミ生に「お米」が届きました。配達の予定がなくなったお米を、学生のためにと送ってくださったのです。吹野さん、ありがとうございます。いただいたお米を、郵便用の秤ではかり、二重にしたナイロン袋に入れていきました。この作業を、3年生のゼミ生たちがやってくれました。ご苦労様。テープルの上のものは、4年生に渡されるお米です。

20141009syougakumai.png ■今回は、指導農家さんからのプレゼントでしたが、「学生とお米」というキーワードから、私は「奨学米」のことを連想しました。「奨学金を”お米”に置き換えて、農家が学生を食生活の面でサポートする」という趣旨の取り組みです。「奨学米」については、ちゃんとサイトがあります。株式会社奨学米という会社組織で運営されています。イベントの企画、運営、インターネットを利用した食品等の販売をされている会社ですが、「内閣府認定農村六起第一回ビジネスコンテスト」でも、支援対象事業に認定されているようです。さて、「奨学米」の取り組み、この会社では次のように説明しています。

奨学米とは奨学金を“お米“に置き換えて 農家が学生にお米を無償で提供し 食生活の面でサポートする仕組み。その代わりに 学生はお米をご提供いただいた農家の農業のお手伝いや地域のイベントに参加することで還元していきます。奨学米で学生・農家のつながりを創り互いの未来を育てて行きます。

VISION〝もう一つの実家をツクル”
自分は何を食べているのか、自分が食べているものはどこで作られているのか若者は自分の食事に責任を持ち始めている。真摯にお米作りに取り組む農家とこれからをつくる学生を繋ぎ、 相互理解の信頼関係を築くことで長期的に食材を購入したり、農家に遊びに行けるような、もう一つの実家を奨学米を通じて創っていきます。

MISSION
-農家がお米を提供し、食生活の面で学生を支え、学生の夢や目標を支援する
-農家と学生を結びつけ、農家が真摯に作ってきた日本人のソウルフードである〝お米”の大切さを伝える
-互いの顔が見える新たなコメ文化を構築し、長期に渡り交流でき、食材を購入できる信頼関係を築く事で、〝もう一つの実家をツクル”

■「モノ」(米)と「労働」(若者の力)の「交換」をベースにしながらも、そこにあたかも「擬制的親子」の関係をつくっていくような取り組みに思えました。「擬制的親子」とは堅い学術用語ですが、一般には「親分子分」や「オヤコ」ともいわれます。実際の親子ではないのに、あたかも親子の関係を設定して、親(親方)になった年長者は子(子方)になったを若者を社会的に支援(庇護)します。また、逆に、子の方は、親にいろいろ奉仕する、そういう関係です。社会保障の制度が不十分であった時代、こういう擬制的親子は、ローカルな社会を安定させることができたのでしょう。地方によっては、烏帽子親と呼ばれることもあります。これは、ある北陸の農村の話しですが、役所が、都会の学生が研修に村にやってくるプログラムを進めようとしたところ、村人が不安がったので、「まあ、烏帽子親になってもらうようなことですよ」というと、深く納得された…という話しを聞いたことがあります。この「奨学米」の事業のなかにも、同様の発想があるように思いました。

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