動画「2分(とすこし)で解説 びわ湖の日とMLGs」


■本日、琵琶湖保全再生課水政策係から以下のようなメールが届きました。

石けん運動、そしてマザーレイクフォーラムが担ってきた、自分たちの環境は自分たちで守ろうとする“自治”と、県民と行政が協力しながらそれを達成しようとする“連携”の精神を受け継ぐべく、きたる令和3年7月1日「びわ湖の日」40周年に、新たな取組がはじまります。それが『マザーレイクゴールズ(MLGs)』です。

令和3年(2021年)7月1日は「びわ湖の日」40周年。
びわ湖の日と、その精神を受け継ぐ新たな取り組みマザーレイクゴールズ(MLGs)について解説します。

MLGsへの賛同はこちらから簡単にできます!
https://s-kantan.jp/pref-shiga-u/offer/userLoginDispNon.action?tempSeq=9485

MLGsについての詳細は、「マザーレイクゴールズ(MLGs)アジェンダ(素案)」をご覧ください。
https://www.pref.shiga.lg.jp/kensei/koho/e-shinbun/bosyuu/317517.html

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■ということで、私もMLGsへ賛同いたしました。

梅雨が明けました。

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■午前中は、滋賀県庁の合同庁舎で琵琶湖環境問題関連の会議、マザーレイク21計画学術フォーラムが開催されました。マザーレイク21計画=琵琶湖総合保全整備計画(第1期1999年度〜2010年度、第2期2011年度〜2020年度)は、2021年3月で終了します。少し、この辺りのこと、説明してみます。

■2015年9月に琵琶湖保全再生法が施行されました。この法律の目的ですが、以下の通りです。「法は、国民的資産である琵琶湖を健全で恵み豊かな湖として保全及び再生を図り、もって近畿圏における住民の健康な生活環境の保持と近畿圏の健全な発展に寄与し、湖沼がもたらす恵沢を将来にわたって享受できる自然と共生する社会の実現に資することを目的とするものです」。詳しくはこちらをご覧ください

■この法律に基づき琵琶湖保全再生施策に関する計画=琵琶湖保全制裁計画が策定されました。その第1期計画期間は2017年度から2020年度までの4年間です。第2期計画がスタートするにあたり、これまで並行して進めてきた2つの保全計画を整理することになりました。琵琶湖保全再生計画の方は行政計画です。この計画に基づいて、県と市町が琵琶湖再生保全再生施策の推進をはかることになっています。マザーレイク21計画の方は、多様な主体の協働によるマザーレイクフォーラムという多様な主体が「思い」と「課題」によって「ゆるやかにつながる場」が設けられていました。来年度からは、新たな枠組みと目標の構築を目指す「発展的組織」が構築されることになっているようです。行政計画と発展的組織が両輪となって琵琶湖の保全再生を進めていこうということのようです。まだ実態がよく見えないのですが、1999年から多くの人びとが参加・参画しながらマザーレイク21計画を推進する中で培われてきた「マザーレイクの精神」が、次のステージにもきちんと継承されさらに発展していくことを期待したいと思います。

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■マザーレイク21計画学術フォーラムは、午前中に終わりました。外に出ると日差しの強さを感じました。昼食は駅前の「近江ちゃんぽん」で野菜1日盛り&味玉トッピング。そのあと丸屋町商店街の平井商店に。お世話になった方に、ゼミで学生たちがプロデュースした「北船路 純米吟醸無濾過生原酒」と「純米吟醸みずかがみ」を郵送してもらうお願いをしました。コロナ禍の中、家に篭ることが多いので、たまに街中に出るといろいろやるべきことがたくさんあります。平井商店さんの後は、大津駅の構内にあるスターバックスで休憩することにしましたが、駅に戻る途中、大きなざるに梅干しが干してあることに気がつきました。梅雨が明けたことを実感しますね。

■15時からは、新型コロナウイルスに対して万全の体制を確保し、大津市内に事務所を構えておられる不動産鑑定士のYさんの事務所を、龍谷大学の「学生まちづくりラボFAN」のメンバーと一緒に訪問しました。FANの活動については、このブログでも紹介してきましたが、高齢化が進み空き家が増える都市近郊の新興住宅地が抱える問題に取り組んでおられます。私はこのFANの活動を応援していることから、知り合いの不動産鑑定士さんのことを紹介したことから、今回の訪問が実現しました。学生の皆さんの関心は、都市郊外の新興住宅地の問題と地価やまちづくりの活動との関係について、いろいろご教示いただきました。また、同時に、励ましてもいただきました。

■ちなみに、Yさんは、大学時代に所属していた学生オーケストラの後輩になります。いつもは、タメグチというか、私の方が先輩なもので偉そうな口をきいていますが、今日は学生の皆さんの指導をお願いする立場ということもあり、丁寧に話をさせていただきました(笑)。Yさんというか、Yくんありがとうございました。コロナが収束したら(いつになるのかわからないけれど…)、また呑みに行きましょう。
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ヨシ刈りによるCO2回収の「算定ツール」

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■滋賀県庁琵琶湖環境部で、ヨシ群落保全の仕事をしています。ヨシ群落保全審議会の仕事です。ここでコクヨ滋賀の太田俊浩さんとお知り合いになりました。太田さんは、勤務されているコクヨ工業滋賀のCSR活動の一貫として、以前から多くの環境ボランティアの方達と一緒に、ヨシ群落の保全(ヨシ刈り)に取り組んでこられていました。太田さんからは、この環境ボランティアの方達との活動を、社会的努力としてきちんと「見える化」できないかとのご相談を受けてきました。「見える化」することで、ヨシ刈り活動に参加する方達自身が自らの活動の有効性感覚を客観的に実感できるようになります。また、活動が生み出している社会的価値(低酸素社会の実現に向けてのCO2の回収)を、広く伝えていくことも可能になります。ご相談を受けたとき、すでに太田さんは、琵琶湖博物館の学芸員の方と調査・研究を始めておられました。もちろん、私自身は自然科学の研究者ではないので、私の役割は専門家や滋賀県庁の方達とつないでいくことになります。すなわち協働関係をデザインすることでお手伝いさせていただいたのです。そのあたりのことは、ブログの方にも書かせていただきました。
ヨシ群落保全基本計画等見直し検討会
ヨシ群落保全審議会

■予定では、3月末に、滋賀県のヨシ群落保全審議会が開催されるはずでした。そしてその審議会の場で、ヨシ刈りによるCO2回収の「算定ツール」がお披露目いただけるはずだったのですが、残念ながらコロナウイルス感染拡大により審議会の開催が中止になってしまいました。滋賀県庁のホームページでは、この「算定ツール」のことがすでに3月24日に発表されています。

■昨日のことになりますが、太田さんからヨシ刈りの活動に関するニューズレター「ヨシでびわこを守るネットワーク通信」とともに、「算定ツール」に関するご報告をメールでいただきました。大変、喜んでおられるご様子でした。私も喜びのお裾分けをいただいたような気分です。嬉しいです。この「算定ツール」の開発以外にも、ヨシ群落保全に関しては、やらないといけないことが山ほどあります。今後、いろんな皆さんの力をうまくつないでいくことで、課題を少しでも緩和・解決していければと思っています。

ヨシ刈り活動によるCO₂回収量の算定について

滋賀県連携龍谷講座 シリーズ:琵琶湖と人の様々な関わり 世界農業遺産認定を目指す「琵琶湖システム」

■今週の土曜日、滋賀県と龍谷大学の連携講座が龍谷大学大阪梅田キャンパスで開催されます。今年は、「琵琶湖と人の様々な関わり」というテーマで3つの講座が開講されています。私は、3回目、「世界農業遺産認定を目指す『琵琶湖システム』」の担当です。以前、滋賀県立琵琶湖博物館の設立に関わり、現在は、滋賀県による世界農業遺産申請のアドバイザーをさせていただいたことから、自分の経験も含めてお話をさせていただこうと思います。

■当日は、世界農業遺産申請の中心になって活躍された滋賀県職員の青田朋恵さんもお越しになります。私の話をフォローしていただく予定です。また、講演の最後には、滋賀県の世界農業遺産とも深く関係する滋賀県の郷土食「鮒寿司」を召し上がっていただこうと思います。一口ですけどね。ちょっとだけ、個人的にサプライズのことをするかも…。

滋賀県と龍谷大学との連携による連続講座 「びわ湖の日(※) 滋賀県提携龍谷講座in大阪」を開催 2019年10月19日(土)~12月7日(土)全3回

シリーズ:琵琶湖と人の様々な関わり 世界農業遺産認定を目指す「琵琶湖システム」

「びわ湖チャリティー100km歩行大会」の練習会

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◼︎昨日、「第6回びわ湖チャリティー100km歩行大会」=「びわ100」の練習会が開催されました。この「びわ100」には、国連FAOによる「世界農業遺産」の申請に取り組んできた滋賀県職員の皆さんと、4回目の参加になります。ありがとうございます。「世界農業遺産を県民の皆さんにアピールするために、このウォーキングの大会に出よう」と言ったのは私なんですが、ここまで農政水産部の職員の皆さんが、頑張って参加していただけるとは思ってもいませんでした。最初は、申請準備を進めていた核になるメンバー3人に一緒に「100km歩こう」と言っていたのですが、いつの間にか管理職の方達も含めて大所帯での参加ということなります。今年は、30人ほどの滋賀県職員のみなさんとともに歩きます。

◼︎昨日歩いた跡を地図上に示してみました。南湖の東岸は、本番の「びわ湖チャリティー100km歩行大会」の本番のコースの通りに歩きました。ですから、かなり内陸部を歩くことになりました。本番は、さらに南郷の洗堰まで行って折り返すのですが、そうすると時間がかかって宴会(慰労会)の開始が遅くなるので、今回は近江大橋を渡って県庁にゴールしました。昨日、歩きながら忘れ物をしていたことに気がつきました。銭湯に入り、宴会で交流したあとは、電車で帰宅するわけですが、その時にはくズボンを忘れていたのです。仕方がないので帰りはランニングパンツで帰宅する羽目に…。
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◼︎琵琶湖大橋の展望台に辿りついた時に撮ったものです。私も含めて9名で朝7時に滋賀県庁をスタートしました。湖東や湖北にお住いの皆さんは、近江八幡からスタートして湖岸を南下、昼食を摂る守山市内の「餃子の王将」で合流しました。このお店で昼食を摂ることが、毎年の恒例になっています。この段階で、すでに予定の半分以上歩いていることになります。おそらく23kmぐいでしょうか。皆さん、がっつり昼食を摂っておられました。
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◼︎17時52分頃にゴールの滋賀県庁にゴールしました。歩数は、「59904歩」。6万歩弱ですね。時間は、朝7時にスタートしましたから、休憩時間もたっぷりとって11時間でゴールということになります。ゴールした後は、県庁近くの銭湯に入り汗を流し、慰労会(本来は壮行会)を大津駅前のいつもの居酒屋「利やん」で開くことができました。これも毎年恒例ですね。「利やん」は県庁の方もよく利用されます。正式名称は「としやん」なんですが、県庁の皆さんは伝統的?!に「りーやん」といつも呼んでおられます。この「りーやん」の宴会に農政水産部の次長さんもご参加くださいました。ありがとうございました。
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◼︎本番は、100kmです。これまで3回参加しましたが、その時のことも、かなり詳細に記録に残しました。これから「びわ100」に参加しようと思っておられる方達が、参考にしてくださっていると聞いています。拙い記録ですが、何かの役に立てば幸いです。

「第3回びわ湖チャリティー100km歩行大会」
第4回「びわ湖チャリティー100km歩行大会」
第5回「びわ湖チャリティー100km歩行大会」

琵琶湖関連の会議

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20190724lbri2.jpg◼︎今週月曜日は、琵琶湖の湖畔(大津市柳ケ崎)にある「滋賀県琵琶湖環境科学研究センター」の評議員会でした。年1回、朝から夕方まで、この研究機関で行われている政策課題研究と調査解析の成果に関するプレゼンをお聞きし、質問・コメント・評価をさせていただく会議です。勉強になりました。評議員会には、評議員として、大学、マスコミ、環境NPO、経済団体といった様々な分野の方達が出席されます。大学や学会内部の研究とは異なり、社会的な視点(県民の期待や生活感覚等)、学術的な視点から意義のあるものになっているか、課題解決に資する目標設定になっているか、といったことが研究の目標になります。現在の琵琶湖や琵琶湖の周囲の環境問題の解決にどのようにつながるのか、役立つのかが問われることになります。というのも、滋賀県琵琶湖環境科学研究センターの研究は、環境行政への貢献に資するものであることが前提になっているのです。朝から夕方まで一日かけての会議はかなり疲れるわけですが、課題解決志向の研究や解析は自分の研究姿勢とも合致していますし、いわゆる文理融合の環境研究をしてきた私にとっては、自分が専門とする分野以外のことを勉強する機会にもなります。ありがたいことです。

◼︎翌日の火曜日の午後は滋賀県庁で開催された。「マザーレイク21計画学術フォーラム」に出席しました。滋賀県では、2011年10月に「琵琶湖総合保全整備計画(マザーレイク21計画)第2期改定版」を策定し、これに基づき琵琶湖の総合保全の推進を図っています。このマザーレイク21計画では、進行管理(PDCAサイクル)における施策の評価(Check)に当たり、学術的な見地から琵琶湖と流域の状況について指標などを用いて整理・解析する「学術フォーラム」の設置が位置付けられているのです。学術フォーラムということで、様々な分野の研究者が集まりますが、まず県の方から、様々な環境評価指標(湖内の指標、湖辺域の指標、集水域・暮らしの指標)や指標間の関係性をもとに進捗状況の報告が行われます。その報告を受けて、各委員が質問や意見を述べます。私はこの学術フォーラムが始まった時から委員をしていますが、専門分野の違う委員の皆さんたちの発言から、いつも良い刺激を頂いています。勉強になります。今回も良い刺激をいただきました。もちろん、私も自分の専門分野との関連から質問や意見を述べていますが、私が他の委員の皆さんにどのような刺激を与えられたかについては…よくわかりません(笑)。

◼︎今回、とても印象に残ったことは、報告の中にあった琵琶湖の漁師をされているMさんのインタビューの中に出てきた話です。現在、琵琶湖では科学的な指標からすると随分水質は改善させているのはずなのに、魚がいない、魚が獲れないということが問題になっています。Mさんは、「漁網に泥のようなものがついてベタベタになる。昔は漁網が1ヶ月使えたが、今は1週間しか使えない。昔は農業濁水に魚が寄ってきたが、今は引いていくのが気にかかっている」と語っておられます。琵琶湖の環境問題を、毎日、漁業を通して観察されている方から得られる知見は大変重要なものです。従来の科学的指標だけでは捉えられない、このような観察から得られる知見も、きちんと評価し琵琶湖の環境の改善に役立てていくことが必要になります。

◼︎もう一つ。今回のフォーラムでは、様々な関係者による「魚たちのにぎわいを協働で復活させるプロジェクト」のワークショップの成果の一部が、「琵琶湖とその流域で生じた王な事象の年表」として拝見することができました。これは、1950年以降を対象にした年表で、琵琶湖とその流域における歴史を大まかに理解するための資料です。私がとても興味深かったのは、1970年頃から始まる「川で遊ぶ子どもや魚取りをする人たちの減少」という記述があったこたです。滋賀県外から転入されてきた皆さんは、よく「滋賀県は琵琶湖もあり自然が豊かですね」とおっしゃいます。確かにそうなのですが、この場合の豊かさとは、視覚的なところから捉えられる豊かさ、景観的な豊かさのように思います。それに対して魚取りというのは、手の中で動くぬるぬる・ビクピクする魚の感触、そして匂い、その時のワクワクした気持ち…そのような様々な要素が複合した豊かさということになります。前者の視覚的・景観的な豊かさが観念的なであるのに対して、魚取りの方はもっと身体的ということが言えるのではないかと思います。大変、曖昧ですね。しかし、この「川で遊ぶ子どもや魚取りをする人たちの減少」という出来事は、琵琶湖と人びとの関係を考える上で非常に重要なものではないかと思うのです。これを簡単に指標化することなど、とてもできませんが、常に注意を払っていく必要があるように思います。

◼︎学術フォーラムの後は、琵琶湖環境部琵琶湖保全琵琶湖再生課を訪ねました。「ヨシ群落保全審議会」と関連する諸々の相談を行いました。前向きに仕事に取り組まれている職員の方たちと、いろいろ議論して、一緒に仕事ができること、とってもやり甲斐を感じますね。ヨシ群落のこと以外に、水草の利用に関しても意見交換をしました。これからも、地域と行政と大学をつなぐなかで、琵琶湖の環境保全そしてその活用に取り組んでいきます。

ヨシ群落保全審議会

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20190307suisen.jpg◾️今日は、滋賀県庁でヨシ群落保全審議会が開催されました。審議会というと堅苦しい印象がありますが、この審議会はまったくそのような雰囲気がありません。開催される回数は少ないのですが、毎回生産的な議論を行っています。

◾️刈り取ったヨシのカーボン量を算定して、ヨシ群落の科学的な評価につなげていこうというアイデアが審議会から生まれ、それが実現しそうな雰囲気になってきました。審議会委員のお一人であるコクヨ滋賀の太田俊浩さんと琵琶湖博物館の学芸員をされている林竜馬さんとの連携から生まれた科学的な調査研究の成果を、滋賀県庁の琵琶湖政策課の職員の皆さんが制度的にサポートすることで実現しそうな感じになってきたのです。ヨシ群落の評価を科学的に行うと同時に、保全活動を励ましていく努力の「見える化」につながることも期待されます。素晴らしいことだと思います。

◾️審議会では、従来のヨシ群落の造成事業を中心とした取り組みだけでなく、ヨシ群落の保全に関する社会的な取り組みも必要だと判断しています。行政による公共事業だけでは、ヨシ群落は保全することができません。そのようなこともあり、私たちは地域社会の中でヨシ群落の保全に取り組む様々な団体の活動にも注目しています。確認できただけでも、琵琶湖の周囲で45ほどの団体が活動をされています。確認されていないだけで、実際には活動している団体がまだあるのではないかと思っています。これだけの団体が活動している事実を、私自身はとても凄いことだと思っています。各団体が相互に連携していくためには、どのような仕組みが必要なのか。このような各団体の活動を、どのように情報発信していけばよいのか。このような団体をどのように社会的に支援していくのか。審議会では、このあたりの社会的な取り組みを、「つながる」「しらせる」「ささえる」という風に表現しています。

◾️来年度は丁寧に各地域でヒアリングを行って、できれば各地域ごとのヨシ群落のカルテのようなものを、地域の皆さんと一緒に作っていければなあと個人的には思っています。あくまで、個人的な意見です。ヨシ群落の中にあるヤナギが巨木化しつつあるという情報もあり(実際に森林化していることが確認できている場所もあります)、ヨシ群落が面積は戻りつつあるものの、具体的にはどのような状況になってきているのか、大変気になるところです。昨年の台風による倒木もまだ数多く残っているようです。そのような倒木のために、ヨシ群落の保全活動が十分にできないという指摘もありました。たくさんの課題がありますが、少しずつ頑張って取り組んでいかなければなりません。まあ、このような感じでして、審議会の活発な様子をご理解いただければと思います。

◾️写真は、琵琶湖のヨシ群落とはまったく関係ありません。審議会の後、自宅に戻って庭の世話をしているときに撮ったものです。クリスマスローズがきちんと開花しました。嬉しいです。黄色いラッパスイセンも蕾が膨らみ、他にもいろいろ花が咲きそうな状況になってきました。明日から東北に出張しますが、帰宅すると咲いているのではないかと思います。春到来間近です。

「日本農業遺産」「世界農業遺産」のお祝い

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◾️滋賀県が農水省に認定申請していました「滋賀県琵琶湖(びわこ)地域 森・里・湖(うみ)に育まれる漁業と農業が織りなす琵琶湖システム」が、「世界農業遺産」への認定申請を承認されるとともに、「日本農業遺産」に認定されたことについては、このブログでお伝えいたしました。「琵琶湖と共生する滋賀の農林水産業推進協議会」の会員をはじめとする関係者の皆さん、滋賀県庁農政水産部の職員の皆さんが力を合わせて取り組みが結実したこと、おめでとうございます。アドバイザーとして申請作業を支援させていただいた私も、大変幸せな気持ちになっています。ただし、まだ道半ばです。これから世界農業遺産として認定いただけるようにさらに努力を継続していかねばなりせんし、もし、仮に世界農業遺産に認定いただけたとしたら、今度はその価値を活かす様々な取り組みをさらに前進させなければなりません。世界農業遺産自体の申請は、農政水産部が所管されていますが、もし認定されたとすれば、琵琶湖環境部や商工労働部との緊密な連携、県内の諸団体との連携、そしてそれらの連携に基づいた様々な事業の展開が必要になってくるのではないかと思います。

◾️昨日は、「世界農業遺産」への認定申請承認と「日本農業遺産」認定をお祝いして、大津駅前のいつもの居酒屋「利やん」でお祝いの会が開催されました。農政水産部の職員の皆さんが中心ですが、その中には、「びわ湖チャリティー100km歩行大会(びわ100)」を一緒に歩いてくださった方もおられます。昨日は、嬉しすぎて皆さん相当お酒を飲まれました。その様子が写真にも出ているかな。ということで、写真はちょっとトリミング…してあります。もっとも、昨日は単に飲むだけでなく、県の職員の皆さんと、「世界農業遺産」に関連して2つの事業モデルについて相談をすることができました。実現したらいいなあと思います。多くの皆さんと楽しい夢(妄想)を語り合えば、100の夢(妄想)のうち3程度は実現するのではないだろうか…、いつもそのように思っています。

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◾️この日のお祝いの会では、美味しい鮒寿司が披露されました。私も職員の皆さんと一緒にお相伴にあずかることができた。知事と技監のお手製の鮒寿司です。ありがとうございました。どちらもとても美味しい鮒寿司だったけれど、私の好みからすると、旨味が口の中によりふわっと広がった技監の鮒寿司の方にやや気持ちは傾いた。なのですが、やはり両方とも美味しかったです。

長浜市長にインタビュー

20190220nagahama.jpg ◾️昨日は、朝から長浜市役所に出かけました。「環びわ湖大学・地域コンソーシアム」の仕事でした。滋賀県の大学コンソーシアムは、「滋賀県内に立地する13大学と6つの市・県が相互に連携し、滋賀にある大学として存在感のある個性輝く大学づくりを目指すとともに、地域社会の発展に貢献」することを目的に設立されました。「大学・地域」となっているところが重要かと思いすま。

◾️今日の仕事も、大学と地域社会との連携に関して、長浜市長の藤井勇治さんにインタビューすることでした(ちなみに、藤井さんは、龍谷大学の卒業生です)。今日の藤井市長へのインタビューは、20年ほど前からお付き合いのあるコンソーシアム顧問の仁連孝昭先生(滋賀県立大学名誉教授、元副学長)、長浜バイオ大学の河合靖先生、そして私の3名でさせていただきました。コンーソシアムの大学連携政策研究事業 「県内高等教育振興のための政策研究事業」に関連するインタビューです。

◾️インタビューの後は、藤井市長から「せっかくですから、盆梅展もみていってください」と招待券をいただくことができました。ということで、ひさしぶりにたくさんの盆梅を鑑賞してきました。展示場である「慶雲館」には、うっすら梅の香りが漂っていました。写真は「不老」と名付けられた八重紅梅。推定樹齢は400年だそうです。長浜最大の盆梅だそうです。400年。世話をきちんとしていれば、これだけ長く花を咲かせることができるのですね。藤井市長、ありがとうございました。

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◾️市役所での仕事を終えて帰宅する際、湖西線にある自宅最寄り駅まで琵琶湖の周囲を時計回りで帰るのか、それとも湖北の近江塩津経由して逆時計回りで帰るのか、ちょっと迷いました。嬉しい迷いです。せっかくですから、ちょっと「ローカル鉄道の旅」の雰囲気を味わおうと、後者の逆時計回りで帰るのことにしました。あいにくの天候でしたが、水墨画のような琵琶湖の風景を楽しみながら帰宅することができました。マキノのあたりでは、水田を横切る猿の集団を見かけたり、北小松では道路の工事が進んでいるなとか…ちょっとした変化に気がつきました。近江今津での乗り換えでは、ホームが違うということにギリギリで気がつき慌てて隣のホームに停車した電車に駆け込みましたが。

◾️昨日は長浜市長へのインタビューでしたが、来週の金曜日は草津市長へのインタビュー、そして25日は滋賀経済同友会の関係者へのインタビューになります。

世界農業遺産への認定申請が承認されました。

20190215maff.png ◾️滋賀県が農水省に認定申請していました「滋賀県琵琶湖(びわこ)地域 森・里・湖(うみ)に育まれる漁業と農業が織りなす琵琶湖システム」が、世界農業遺産への認定申請を承認されるとともに、日本農業遺産に認定されました。琵琶湖と共生する滋賀の農林水産業推進協議会の関係者の皆様、滋賀県庁の皆様、おめでとうございます。

◾️私と滋賀県の世界農業遺産への申請作業との出会いは、大津駅前のいつもの居酒屋「利やん」でした。そのような裏の話し横に置いておいて、正式にこの世界農業遺産に関わるようになったのは、2016年の春からです。滋賀県内で唯一、農学部を設置しおり、滋賀県と包括協定を締結している龍谷大学が関わることになり、庁内に設置された「世界農業遺産プロジェクト推進会議」の議長に農学部の竹歳一紀先生が、そして私がアドバイザーに就任し、申請作業の支援に関わってきました。現在までの約3年間に、何度も会議や打ち合わせの作業を重ねてきました。また、2016・2017・2018年と、3年連続で「びわ湖チャリティー100km歩行大会(びわ100)」に県庁の皆さんと一緒に出場し、チームとしての団結心を高めるとともに、取り組みの広報にも取り組んできました。そして先月は、世界農業遺産・日本農業遺産の二次審査会で農林水産省へ行ってきました。先日、その時の写真を滋賀県庁の農政課から送っていただきました。ありがとうございました。この二次審査の時のことは、ブログで「世界農業遺産・日本農業遺産二次審査」として報告させていただきましたので、お読みいただければと思います。

◾️さて、「世界農業遺産」への認定申請が承認されたからといって、ここでのんびり一息ついている時間はありません。認定取得を目指した取組をさらに力強く推し進めていかねばなりません。加えて、もしうまく世界農業遺産に認定されることができたとしても、それはゴールではなく新たにスタートになります。認定されたということをジャンピングボードとして、評価された琵琶湖システムの価値を、どのように仕組みで発展させていくのか、分野を超えた方達の協働が必要になってきます。まだまだ取り組むべき課題があります。アドバイザーという側面から支援する立場ではありますが、できるだけのことをやっていきたいと思います。
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【追記】◾️このブログの右上の方で、語句検索をできるようになっています。「世界農業遺産」と入力して検索すると、40近いエントリーがヒットしました。

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