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Faculty of Sociology

社会学部

古莊 匡義

古莊 匡義
教員氏名
古莊 匡義(ふるそう ただよし) 准教授
所属学科
コミュニティマネジメント学科

研究テーマを教えてください。

大きくいえば、宗教について哲学的に語るとはどういう営みか、ということを考えています。これまで、現代フランスの哲学者ミシェル・アンリの「キリスト教の哲学」や、明治の宗教思想家、綱島梁川などを研究してきました。宗教哲学と呼ばれる分野の研究をしているかもしれません。

専門分野の面白さは何ですか?

宗教を哲学的に語ることにはしばしば独特のスリルとサスペンスが伴います。単純化すれば、さまざまな宗教は、歴史的に構築されてきた教典や教義などを前提し、それらの解釈を通して真理を追究し実践していきますが、哲学は教義のような前提を置かずに超歴史的で普遍的な真理を人間の理性によって追究しようとする、と言うことができます。このようにまとめてしまうと宗教と哲学は真逆のものにみえてしまいますが、もちろんそれほど単純な話ではありません。たとえば綱島梁川は、自分の宗教体験をベースにして諸宗教や哲学の思想を摂取し、宗教なるものについて独自の思索を展開しますが、この思索は宗教や哲学といった分類には収まらないスリリングな営みであると思います。ただ、彼の思想の研究が宗教哲学という分野に属するのかはまだわかりません。

なぜその専門分野を選ばれたのですか?

専門分野を選んだという感覚はありません。もちろん専門分野に選ばれたなどと言うつもりもありません。研究をしていくなかで、研究テーマを主体的に選び取ろうとするような自分が徐々に解体され、変容していき、そのうちに自分の専門分野のようなものが浮かび上がってくるのかもしれません。つまりは「成り行き」とか「何となく」ということです。

好きな本、映画、趣味など

他の研究者のお話を伺って、読書量が少なく、趣味も狭くて映画や音楽について無知なことにコンプレックスを感じる毎日です。

ひとこと

大学での学びの目的は知識を習得することではなく、知り方や考え方を体得することです。あるいは、既に身につけている考え方や先入観を反省し、それらから自由になることです。自分が何を学んでいるのかわからなくなることもあると思いますが、これと思った授業やゼミには熱心に取り組んでみてください。必ずいつか自分が学んだことを実感するときがあります。

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